最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第3章 逃亡生活

ルーチェ

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僕はダルカスの大通りへと繰り出した。

大通りをぶらぶらと歩きながら見て回る。

まだ昼間というのに多くの人々が繰り出していた。

さて何を食べるかな?

マルディーヤと比べると確かに飲食店の数は少なく感じた。

すると行列ができている店を見つけた。

なんの店かと行列ができた店の前に来てみた。

他の店と同じく白い石造りの建物だったが、店の看板にルーチェと書かれていた。

する店のチラシを配っている女の子を見つけた。この店の店員さんだろうか?

僕は店員さんに聞いてみた。

「あのこのルーチェというお店は何の店なんですか?」

黒い帽子と紺色の服を着た店員さんが答えてくれた。

「はい、ここはグルエルの店でルーチェと言います。またルーチェでは、できあがったグルエルを、浮遊魔法で宙を飛ばして席までお届けします。」

僕は答えた。

「へえー、料理が宙を飛んで席まで来るの?面白いね!」

店員さんが答える。

「はい!目で楽しんで、更に美味しさを楽しむ。ルーチェの特徴はまさにそこです。おかげさまでルーチェは急成長を続けています。ちなみにレグナス王国ルーベが発祥のお店です。レグナス王国やホルムス共和国にはすでに九十店舗を展開しています。ジール公国は今回が初進出になります。」

僕は店員さんに聞き返した。

「ということはこのダルカス店が九十一店舗目って事なの?」

店員さんが笑顔で答える。

「はい、そうなります。今ならオープン記念のセール中で全品三割引きとなっております。如何ですか?」

僕は答えた。

「今は時間があまり無いので、また次の機会に立ち寄らせて貰います。」

店員さんは僕は礼を言うと、その場を後にした。

うーん行列に並んでいると遅刻してしまうかもしれない。料理が飛んでくるのは見たかったし、グルエルは食べてみたかったが仕方ない。

しかしこの世界にもチェーン店があるんだな。

チェーン店というのは複数店舗で店の外観と出す商品やサービスが統一されている店の事をいう。

まあ今はどうでもいいか。

他の店を探そう。休憩時間が無くなってしまう。

僕は再び歩き始めた。

すると少し先にベラクッドというお店を見つけた。

そのお店も白い石造りの建物だったが、建物の上に控え目にベラクッドと小さな看板が出ているだけだった。

だが店内から美味しそうな匂いが漂って来ているので、飲食店なのは間違い無いだろう。

僕は店内に入った。


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