最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第3章 逃亡生活

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僕は三階の吹き抜けから下の様子を見ていた。

まずいなあの二人恐らく喧嘩するつもりだな。

喧嘩を止めなくてはと考えて、僕は急ぎ一階に降りると、外に出た。

外は日が沈み始めており、もうすぐ日没だった。

街頭には昼間と変わらずかなりの人達がいた。

だが肝心の二人の姿は見つからなかった。

うーん、流石に表通りで喧嘩はしないか。

僕は路地裏へと入っていった。

路地裏は表通りより暗く、道幅も2メートルもないような狭い道だった。

その上樽やらゴミ箱やらがあちこちに置かれており、更に狭くなっていた。

しかし肝心の二人の姿は見当たらなかった。

隣の路地裏だろうか?

僕は隣の路地裏に向かった。

だがそこにも二人の姿は見当たらなかった。

僕は近くの路地裏を手当たり次第見て回ったが、二人を見つけられなかった。

僕は一旦表通りに戻り、考えて込んだ。

もしかしたら、二人とも熱が冷めて帰ったのかもしれない。

まあそうならいいんだけど。

そんな事を考えていると、通行人の会話が耳に入ってきた。

二人の若い男性が会話をしながら、表通りを歩いていた。

片方の男性がもう片方の男に尋ねていた。

「なあ、やっぱり止めるべきだったかな?」

もう片方の男性が答える。

「いや、あの二人大声で罵りあってたし、関わると面倒な事になるだけだ。喧嘩したいならさせときゃいいんだ。」

僕はこの二人に近寄り話を聞いた。

「ねえその二人どこに行ったの?」

突然僕に質問されて、キョトンとした顔で片方の男性が答えてくれた。

「え?ああ、町の西側の出口から町の外に出ようとしてたけど。」

「ありがとう。」

僕は二人に礼を言うと町の西側の出口へと急いだ。

西側の出入口の横に町の南側出入口のと同じ看板が出ていた。

更に西側の出入口には、高さ五メートル横幅が八メートルくらいのレンガ造りの立派な門が建てられていた。

町の外側にはほとんど建物は無く、町の中と外がはっきりと見て分かった。

しかしなんでわざわざ町の外まで行くんだ?

ひとけの無い所なら、路地裏でいいだろうに。

今はそんな事はどうでもいいか。

門をくぐって町の外に出ると、大きな怒声が聞こえてきた。間違いない、あの二人の声だ。


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