最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第3章 逃亡生活

マルディーヤ

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土手を下った先は、今までの水田地帯から一転して小麦畑が広がっていた。

しかも一面黄金色になっていて綺麗だった。

僕は小麦畑の中の道をひたすらまっすぐに進んで行った。

太陽が少し落ちてきた頃、前方に大きな町が見えてきた。

あれがマルディーヤの町だろう。

ソルト村とは比較にならないほど大きい町であった。

街中には幾つもの建物が建ち並んでいた。

その大きさに少し圧倒されそうだった。

そしてやっとマルディーヤの町の入口に到着した。

町の出入口の横の所に大きな看板が設置されていた。

看板にはこう書かれていた。

「ようこそマルディーヤへ。輝かしきジール大公様に栄光あれ。」

マルディーヤは石造りの建物が多く、四階建てや五階建ての建物もたくさん建ち並んでいた。

さてと町の北側にあるという事だったけど、どの辺かな?

僕は行き方を聞いてみる事にした。

近くを歩いていた人に避難村までの行き方を聞いてみた。

「すいません、避難村というのはどこにあるんでしょうか?」

中年の長身で少し強面の男性が答えてくれた。

「ああそれなら、この先の中央広場をまっすぐに行く、すると騎士団の兵舎があるから、その横にあるぜ。」

僕は答えた。

「すいません、ありがとうございます。」

中年の男性が聞いてきた。

「待った、何なら直接案内してやろうか?」

僕は答えた。

「え?いいんですか?」

僕はお言葉に甘え、案内してもらった。


中年の男性が歩きながら聞いてくる。

「この町は初めてかい?」

僕は答えた。

「はい初めてです。ここはどういう町なんですか?」

中年の男性が教えてくれた。

「ここは東西に通るロゼーヌ街道と南北に通るカルヤーン街道が交差する場所でな、沢山の人達が行き来する。交通の要衝として発展してきた町なんだ。そのおかげで宿屋や飯屋も多い、特に多いのは農作物を売ってる店だな。食材ならこの町で手に入らないものは無いぜ。」


確かに周囲を見渡すと食材を扱っている店や屋台が軒を連ねており、さながら商店街といった感じだ。

更に通りには沢山の人がおり、この町の活気を感じられた。

そんな事を聞きながら僕達は避難村の前に到着した。


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