あなた達を異世界の勇者として召喚してあげますよ?

しまうま弁当

文字の大きさ
上 下
128 / 135
一章

照明の意味

しおりを挟む
7月16日の午後8時頃、日が暮れたのを確認した晴南達は二実の車に乗り込んで九前坂神社を出発しようとしていた。

晴南が柚羽に尋ねた。

「ねえ?柚羽(ゆずは)??柚羽はお地蔵様の位置が分かるの?」

柚羽が晴南に言った。

「うん、だいたいわね。霊力の塊である私達は神域っていうのは結構居心地の悪い場所なの。だからなのかは分からないけど、ある程度は感じる事ができるんだ。私達も神域の境界がどこからどこまでってくっきり分かる訳じゃないんだけど。」

二実が柚羽に尋ねた。

「えっ??それじゃあ柚羽ちゃん??九前坂(くぜんざか)神社の中にいて大丈夫だった?」

柚羽が二実に言った。

「はい、九前坂神社の中は全然居心地は悪くなかったです。フウキ様のおかげだと思います。」

二実が柚羽に言った。

「そうかフウキ様が柚羽ちゃん達がきつくないように神域の中の力を落としてくれてるんだね。」

柚羽が二実に言った。

「はい、おかげで中にいる事ができました。」

二実が柚羽に言った。

「それじゃあ柚羽ちゃん??ルートを説明してくれる。」

二実はそういうと車の天井部分に備え付けれらているモニターにグーグルマップの画像を映し出した。

柚羽はそれを見ながらみんなに説明を始めた。

「はい、まずこの神社を出て北に向かって進みます。そして明井田商店街の中を進んで45号線に入ります。あとは道なりに進んで、美並里(びなり)3丁目の交差点を左に曲がれば家のすぐ近くです。」

すると説明を聞いていた優斗が柚羽に尋ねた。

「けっこうまっすぐに進むんだね。もっと西や東に大回りしながら進んでいくものだと思ってた。」

柚羽が優斗に言った。

「うん、明井田商店街を北上して45号線を道なりに進むルートなら障害になりそうな場所はないから。」

二実が柚羽に言った。

「でも柚羽ちゃん??このマップによれば明井田商店街のすぐ東側には間木屋(まきや)神社があるでしょう??それに45号線沿いにもいくつか神社があるみたいよ?突っきっちゃうと神域にひっかかるんじゃないかな?」

柚羽が二実に言った。

「はい、私もそう思ってたんですけど、間木屋(まきや)神社や45号線周辺の神社からは神域を感じないんです。ちょうどそのあたりだけぽっかり穴が開いてるような感じなんです。」

二実が柚羽に言った。

「ぽっかり穴が開いている??どういう事かしら?」

柚羽が二実に言った。

「どういう事かまでは分からないんですけど?」

三緒が二実に尋ねた。

「どうする二実?」

二実が三緒に言った。

「そうね、とりあえず柚羽ちゃんを信じて進んでみましょうか?」

すると晴南が柚羽に尋ねた。

「そういえば柚羽って幽霊でしょ??車には普通に乗れるものなの?」

柚羽が晴南に言った。

「うん普通に乗れるよ、今は健太に憑いてるから。健太が車に乗ってれば実質的に私も車に乗ってるようなものだから。」

晴南が柚羽に言った。

「ふーん、そういうもんなのね。」

すると健太が晴南に尋ねた。

「ところで水元先輩?何を持ってるんですか?」

晴南が健太に言った。

「ああこれ??暗闇でもはっきり見えるカメラなのよ。二実さんに貸してもらったの。そうだ、あとで変わってあげるわ。このカメラ昼間みたいに見えて面白いから。」

二実がみんなに言った。

「それじゃあみんな出発するわ。」

二実達は車で九前坂神社を出発したのだった。

柚羽が教えたルートを二実は進み始めたのだった。

だがすぐに二実は車を止める事になってしまった。

信じられないような異様な光景が広がっていたためだ。

二実達は車を止めたのは神社やお地蔵様を見つけて進行ルートを阻まれたからではなかった。

二実達は住宅街の道を進んでいったがいったん車を止めて周囲の様子を伺うのだった。

三緒が二実に尋ねた。

「ねえ二実??これどういう事??」

二実が三緒に言った。

「私だって分かんないわよ。」

二実達が見たのは異様な光景だった。

住宅街のあちこち家々で人々が玄関先で首を吊って死んでいた。

近くのマンションではそのマンションの住人達がたくさんベランダで首を吊って死んでいたのだ。

死体にはハエや蛆虫がたくさん沸いて首を吊った人達の遺体の周囲を飛び回っていた。

二実達は明井田の人々が首を吊らされてる事はある程度覚悟できていたのだったが、別の事が二実達を困惑させるのだった。

二実が言った。

「首を吊ってる人達のライトアップをしてる理由なんてわかるわけないでしょ。」

住宅街の家々が夜だというのに異様に明るかったのだ。

どの家の建物も照明が全開でつけられていたのだ。各部屋の明かりはもちろん玄関前の照明や防犯用のセンサーライト、さらには夜間工事などで使われる強力な投光器まで置かれており、それが全て照明全開でつけられており、住宅街の中は異様な明るさになっていた。

しかもその投光器で玄関前の首吊り死体が照らされていたために、さながら死体のライトアップになっていた。

近くのマンションの駐車場にも何十台もの投光器が置かれており、強力な光でマンションのベランダから首を吊っている人々を照らしていたのだった。

さきほどまでいた九前坂神社の周囲は真っ暗になっていたので、余計にその異様さが浮き立ってしまっていたのだった。

この光景に二実達は困惑しつつも車を先に進めるのだった。

だが進んだ先でも同じ光景が広がっており二実達はさらに困惑するのだった。

二実達は明井田商店街に到着すると間木屋(まきや)神社の神域を確認するために車を降りたのだった。

二実が柚羽に尋ねた。

「柚羽ちゃん?間木屋(まきや)神社の神域の方はどうなってる??」

柚羽が二実に言った。

「すいません二実さん?少し時間をもらえますか?霊力を研ぎ澄ませてから確認したいので。」

二実が柚羽に言った。

「分かった。それじゃあ柚羽ちゃん準備が整ったらでいいから確認してくれる。」

柚羽が二実に言った。

「分かりました。」

二実がみんなに言った。

「それじゃあ私達は柚羽ちゃんの確認が終わるまでの間、明井田商店街の意味不明な状況を確認しておきましょうか。」

晴南が二実に言った。

「でも二実さん??これって意味不明な状況なんですか??まだ午後9時30分だからまだ商店街が営業してて明かりがついてるだけかもしれませんよ?」

晃太が晴南に言った。

「この状況で明井田商店街が営業してるわけないだろう??この商店街の通りを歩いている人もいないければ、商店街のあちこちに首を吊った人の亡骸がそのまま残ってるんだぞ。」

二実が晴南に言った。

「晃太君の言う通り、この状況は明らかにおかしいわ。この商店街の人達も首を吊らされて殺されてしまったのかもしれない。」

明井田商店街の店先では店員や店主がそれぞれロープを店の入り口近くに吊るして首を吊っていた。しかもあちこちの店が同じような状況だった。

三緒が二実に言った。

「二実??怖い事をサラッと言わないでよ。」

二実が三緒に言った。

「そんな事言ったって状況はちゃんと把握しておかないとまずいでしょう。」

三緒が二実に言った。

「まあそうだけど。」

二実が三緒に言った。

「どのみち柚羽ちゃんに神域の有無を確認してもらわないと先には進めないし。」

晃太が二実に言った。

「それなら手分けして明井田商店街を調べてみたらどうですか?」

二実がみんなに言った。

「そうしたい所だけど、みんなはいいの??この商店街を調べるとかなり怖い思いをする事になっちゃうけど?」

優斗が二実に言った。

「ええ構いません、どうせしばらくここから動けないわけですし。」

晴南が二実に言った。

「私はもちろん調べに行きたいです。」

二実がみんなに言った。

「それじゃあみんなお願いするね。」

晴南達はすぐに手分けして明井田商店街の中を調べ始めた。

そしてしばらくして全員がある程度調べ終わり同じ場所に集まるのだった。

晴南と拓也が商店街の北側にある薬局を調べに行っていた。

晴南がみんなに言った。

「この先にある薬局を調べてきたけど、ダメ、生きてる人は誰もいなかったわ。店内の明かりはちゃんとついてたけど店の中にはお客さんは誰もいなかったわ。」

拓也がみんなに言った。

「それに薬局の店の前で白い服を着たたぶん薬剤師のおじさんが首を吊って死んでました。首を吊っていた近くの床に2019年7月1日15時20分とたくさんマジックで書かれていました。」

次に優斗と晃太が報告を始めた。

優斗と晃太は商店街の中央付近にある100円ショップの確認に行っていた。

優斗がみんなに言った。

「商店街の中央付近にある100円ショップを見てきました。それで30代くらい女の店員さんとたぶん10代後半ぐらい女の店員さんの二人が100円ショップの出入り口の所で天井からロープをたらして首を吊って死んでいました。」

晃太がみんなに言いました。

「100円ショップの店内は照明が全開で明るかったけどお客さんは誰一人としていなかった。それで出入口近くの壁の所とレジ前の机の2か所にマジックで日時がたくさん書かれていた。その書かれていた日時は2019年7月2日15時20分だ。」

そして二実と三緒は商店街の南側にあったコンビニを確認しに行っていた。

二実がみんなに言った。

「私達は商店街の奥にあるコンビニを見てきたんだけど、晴南ちゃんや優斗君達と一緒だったわ。コンビニの入り口の所で20代くらいの男の店員さん二人首を吊って死んでたわ。」

三緒がみんなに言った。

「コンビニの店内は照明だけがついててお客さんは一人もいなかったわ。そしてコンビニの壁の所に2か所ほど日時がたくさん書かれていたわ。書かれていた日時は2019年7月3日15時20分よ。」

みんなの報告を聞き終わって全員が黙りこんだ。

そして二実がみんなに尋ねた。

「誰か?この商店街で通行人を見たりすれ違ったりした??」

全員が首を横に振った。

二実がそれを確認した後でみんなに言った。

「誰も生きてる人間は見てないみたいだし、やっぱりここの商店街いる人たちは全員が首を吊らされて殺されてしまったみたいね。」

相変わらず通行人は誰も現れず、たくさんの首を吊って死んでいる人々と明井田商店街の明かりがこうこうと照らされているだけだった。

三緒がみんなに言った。

「明井田の人達があちこちで首を吊らされて殺されているっていうのはまあ分かってはいたんだけど。この照明が全開でついてるのは一体何なの??」

晃太がみんなに言った。

「この商店街には生きてる人間はほぼいないはずなのに。なぜか照明だけはこうこうとついている。」

優斗がみんなに言った。

「さっきの通り抜けてきた住宅街もそうだけど、この異様に明るくなってる意味が分からないよね。」

拓也が優斗に言った。

「九前坂神社の周辺は真っ暗だったよな。」

優斗が拓也に言った。

「うん、それに昨日の事にはなるけど九前坂神社にくる時に通ってきた明井田市の南側も真っ暗だったよね。」

二実が優斗に言った。

「それなのにこれだけの人達が首を吊って死んでいるのに、なぜかこの辺りは照明全開で異様に明るくなっているのよね。しかもこれだけ明るくしてるっていうのにシーンと静まりかえってるもんね。」

拓也が二実に言った。

「確かに、聞こえてくるのは虫が飛び回る音だけですね。」

晴南が拓也に言った。

「こんだけ周囲が明るいのにほとんど物音がしないなんて。意外と不気味なものね。」

すると晴南がみんなに尋ねた。

「この辺りの凄まじい臭いは何なんですか?」

二実が晴南に言った。

「ああ、これは死臭(ししゅう)よ。首を吊った人達の体が腐ってきてるんだと思う。」

拓也が優斗に尋ねた。

「この商店街の人達はいつ亡くなったんだろうな?」

優斗が拓也に言った。

「死体の近くに書かれていた日時とすでに遺体の腐敗も進んでいるみたいだからこの商店街の人達が亡くなったのはたぶん7月1から7月3日にかけてじゃないかと思う。」

晃太が優斗に言った。

「俺も優斗の意見に賛成だ。7月2日の午前中にここのライブカメラの映像を動画サイトで見てたが、その時すでに首を吊った人が写ってたからな。」

三緒が言った。

「そうなると2週間近くもこの商店街の人達はこんな状態で放置されてるんだね。とってもかわいそう。」

二実が三緒に言った。

「本当にね。天の導きで関心を失われせてる以上誰も気が付いてあげられないだろうし。青木さん達もこの状況を気にかける事はできなかったと思うわ。」

三緒が二実に尋ねた。

「ねえ二実??怖くない??」

二実が三緒に言った。

「そりゃ怖いに決まってるでしょ。誰もさまよってないのが、こんなに怖いなんてね。」

晴南が二実に尋ねた。

「えっ??二実さん??誰もさまよってないってどういう事ですか?」

二実が晴南に言った。

「幽霊が誰もいないのよ。これだけたくさんの人達が首を吊って亡くなってるっているのに、この周囲には柚羽ちゃん以外の幽霊が一人もいないのよ。」

優斗が二実に尋ねた。

「二実さん、この辺りに幽霊はまったくいないんですか?」

二実が優斗に言った。

「ええ柚羽ちゃん以外の幽霊は全くいないわ。」

すると拓也が二実に尋ねた。

「柚羽以外の幽霊がいない??二実さん??幽霊は普通は死んだ場所をさまよったりするものじゃないんですか?」

二実が拓也に言った。

「普通だったらかなりの幽霊達がこの辺りをさまよっているはずなんだけど。それがまったくないのよ。」

拓也が二実に尋ねた。

「それはどういう事なんですか?この首を吊らされた人達は満足して死んでいったって事ですか?」

すると二実が大声で拓也に怒鳴った。

「突然記憶と命と魂を奪われた人達が満足して死んでいった訳ないでしょ!!!わけが分からなくて怖かったり無念だったに決まってるわ!!!」

はっと冷静さを取り戻した二実が拓也に謝った。

「ごめんね卓也君??声を荒げちゃって。卓也君のせいじゃ全然ないのに。」

拓也が二実に言った。

「俺の方こそ変な事を聞いてしまってすいません。」

二実が拓也に言った。

「たぶんこの商店街の人達が首を吊った直後にはたくさんの幽霊達がこの辺りをさまよっていたんだろうけど。たぶん三象によってここにいる人達の魂は苦渋の果てに遠い世界に送られしまったのだと思う。苦痛と共に消滅させられたか燃やされて燃料にされてしまったはずよ。だからもうこの人たちを弔ってあげる事もできないの。なにせもう魂じたいがないのだから。」

拓也が二実に言った。

「命を奪われ心を奪われ魂までも奪われて、肉体だけがそのまま放置されている。こんな恐ろしい事はないですね。」

二実が拓也に言った。

「本当にね。」

すると柚羽と健太が二実達の前にやってきて言った。

「二実さん!!確認が終わりました。やっぱりこの先の間木屋(まきや)神社の神域は全く感じられませんでした。」

二実が柚羽に言った。

「本当、ありがとう柚羽ちゃん。」

三緒が二実に言った。

「二実??そうと分かればはやくここを抜けましょう。健太君の家に行かないと。」

二実が言った。

「うん分かってる。みんな車に戻って、すぐに出発するわ。」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜

EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」 優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。 傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。 そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。 次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。 最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。 しかし、運命がそれを許さない。 一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか? ※他サイトにも掲載中

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

超文明日本

点P
ファンタジー
2030年の日本は、憲法改正により国防軍を保有していた。海軍は艦名を漢字表記に変更し、正規空母、原子力潜水艦を保有した。空軍はステルス爆撃機を保有。さらにアメリカからの要求で核兵器も保有していた。世界で1、2を争うほどの軍事力を有する。 そんな日本はある日、列島全域が突如として謎の光に包まれる。光が消えると他国と連絡が取れなくなっていた。 異世界転移ネタなんて何番煎じかわかりませんがとりあえず書きます。この話はフィクションです。実在の人物、団体、地名等とは一切関係ありません。

国を追放された魔導士の俺。他国の王女から軍師になってくれと頼まれたから、伝説級の女暗殺者と女騎士を仲間にして国を救います。

グミ食べたい
ファンタジー
 かつて「緑の公国」で英雄と称された若き魔導士キッド。しかし、権謀術数渦巻く宮廷の陰謀により、彼はすべてを奪われ、国を追放されることとなる。それから二年――彼は山奥に身を潜め、己の才を封じて静かに生きていた。  だが、その平穏は、一人の少女の訪れによって破られる。 「キッド様、どうかそのお力で我が国を救ってください!」  現れたのは、「紺の王国」の若き王女ルルー。迫りくる滅亡の危機に抗うため、彼女は最後の希望としてキッドを頼り、軍師としての助力を求めてきたのだった。  かつて忠誠を誓った国に裏切られ、すべてを失ったキッドは、王族や貴族の争いに関わることを拒む。しかし、何度断られても諦めず、必死に懇願するルルーの純粋な信念と覚悟が、彼の凍りついた時間を再び動かしていく。  ――俺にはまだ、戦う理由があるのかもしれない。  やがてキッドは決意する。軍師として戦場に舞い戻り、知略と魔法を尽くして、この小さな王女を救うことを。  だが、「紺の王国」は周囲を強大な国家に囲まれた小国。隣国「紫の王国」は侵略の機をうかがい、かつてキッドを追放した「緑の公国」は彼を取り戻そうと画策する。そして、最大の脅威は、圧倒的な軍事力を誇る「黒の帝国」。その影はすでに、紺の王国の目前に迫っていた。  絶望的な状況の中、キッドはかつて敵として刃を交えた伝説の女暗殺者、共に戦った誇り高き女騎士、そして王女ルルーの力を借りて、立ち向かう。  兵力差は歴然、それでも彼は諦めない。知力と魔法を武器に、わずかな希望を手繰り寄せていく。  これは、戦場を駆ける軍師と、彼を支える三人の女性たちが織りなす壮絶な戦記。  覇権を争う群雄割拠の世界で、仲間と共に生き抜く物語。  命を賭けた戦いの果てに、キッドが選ぶ未来とは――?

元Sランクパーティーのサポーターは引退後に英雄学園の講師に就職した。〜教え子達は見た目は美少女だが、能力は残念な子達だった。〜

アノマロカリス
ファンタジー
主人公のテルパは、Sランク冒険者パーティーの有能なサポーターだった。 だが、そんな彼は…? Sランクパーティーから役立たずとして追い出された…訳ではなく、災害級の魔獣にパーティーが挑み… パーティーの半数に多大なる被害が出て、活動が出来なくなった。 その後パーティーリーダーが解散を言い渡し、メンバー達はそれぞれの道を進む事になった。 テルパは有能なサポーターで、中級までの攻撃魔法や回復魔法に補助魔法が使えていた。 いざという時の為に攻撃する手段も兼ね揃えていた。 そんな有能なテルパなら、他の冒険者から引っ張りだこになるかと思いきや? ギルドマスターからの依頼で、魔王を討伐する為の養成学園の新人講師に選ばれたのだった。 そんなテルパの受け持つ生徒達だが…? サポーターという仕事を馬鹿にして舐め切っていた。 態度やプライドばかり高くて、手に余る5人のアブノーマルな女の子達だった。 テルパは果たして、教え子達と打ち解けてから、立派に育つのだろうか? 【題名通りの女の子達は、第二章から登場します。】 今回もHOTランキングは、最高6位でした。 皆様、有り難う御座います。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

処理中です...