あなた達を異世界の勇者として召喚してあげますよ?

しまうま弁当

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一章

カラオケ

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火曜日の部活動の時間になった。

晴南達はその日の授業を終えて部活動を行うために部室(二階端の教室)に集まっていた。

部室には人数分の机と椅子が用意されていた。

全員がそこに座って今日の部活動について話しあっていた。

美咲が晴南に尋ねた。

「晴南、今日は文化系の部活動していいんだよね?」

晴南が美咲に言った。

「ええ。いいわよ。」

美咲が大声で言った。

「やったー!」

晴南が美咲に尋ねた。

「それで何がしたいの?」

美咲が晴南に言った。

「うーん?書道がいいかな?」

美咲が麻衣子に尋ねた。

「麻衣子は何がいい?」

麻衣子が美咲に言った。

「私は茶道がやりたいわね。」

麻衣子が優斗に尋ねた。

「優斗君は何がいい?」

優斗が麻衣子に言った。

「僕は図書室で読書をしたいかな。読みたい本がたまってるから。」

麻衣子が晃太に尋ねた。

「晃太君は何がいい?」

晃太が麻衣子に言った。

「望遠鏡で月の観測をしたいな?今日は上弦(じょうげん)だから簡単に観測できるはずだ。」

皆々が意見を色々と出していった。

意見が一通り出た後で麻衣子が晴南に尋ねた。

「どうやって決める?晴南?」

晴南が麻衣子に言った。

「うーん、どうしようかしらね?」

麻衣子が晴南に尋ねた。

「また多数決で決める?」

晴南が麻衣子に言った。

「多数決なんてしなくていいわ、今日は決めないから。」

麻衣子が晴南に言った。

「いや決めないとまずいでしょ?」

晴南が麻衣子に言った。

「なんで?急ぐ事じゃないでしょ?」

麻衣子が晴南に言った。

「いや急ぐ事だと思うけど?」

晴南が麻衣子に言った。

「木曜日までに決めればいいでしょ?」

麻衣子が晴南に言った。

「あのさ晴南?今日は火曜日なんだけど?」

晴南が麻衣子に言った。

「そんなの知ってるわ。それが何?」

麻衣子が晴南に言った。

「それが何?じゃないでしょ!今日やる部活動を明後日決めるってどういう事よ?」

晴南が麻衣子に言った。

「ねえ麻衣子?さっきから何を言ってるの?話が訳分かんないんだけど?」

麻衣子が強い口調で晴南に言った。

「それはこっちのセリフよ!!!晴南?一体何の話をしてるの?!!」

晴南が麻衣子に言った。

「えっ?今週末何をするかの話でしょ?」

麻衣子が晴南に言った。

「そんなの聞いてないでしょうが!!」

晴南が麻衣子に尋ねた。

「えっ?じゃあ何の話?」

麻衣子が強い口調で晴南に言った。

「今日の部活動は何をするって話でしょうが!!もう晴南?私をおちょくてるの?!!」

晴南が麻衣子に言った。

「怒らないでよ?麻衣子?冗談よ、冗談。」

麻衣子が晴南に言った。

「変なボケをかまさないでっていつも言ってるでしょ!!」

晴南が麻衣子に言った。

「ごめん。今日は文化系の活動だからあんまり気乗りしなかったのよ。」

麻衣子が晴南に言った。

「だからっていきなりボケをかまさないでよ?」

晴南が麻衣子に言った。

「ごめん麻衣子、ここからは真面目にやるから。許して?ねっ?」

麻衣子が晴南に言った。

「もう分かったわ、真面目にお願いね。」

すると美咲が晴南に話しかけてきた。

「そうだ晴南?ちょっといい?」

晴南が美咲に尋ねた。

「何?美咲?」

美咲が晴南に言った。

「実はちょっと話たい事があってさ。」

晴南が美咲に聞き返す。

「話たい事?」

美咲が晴南に尋ねた。

「今週の土曜日なんだけど?晴南空いてない?」

すると麻衣子が美咲に言った。

「ちょっと美咲?今までの話を聞いてなかったの?今は部活動の話をしてるのよ。関係ない話はやめて!」

美咲が麻衣子に言った。

「でもさ麻衣子?晴南にはまだ話してないでしょ?晴南にも話しといた方がいいんじゃない?」

麻衣子が少しの間考え込んだ。

「うーん?」

そして麻衣子が美咲に言った。

「分かった、じゃあ手短かにお願いね。」

晴南が美咲に尋ねた。

「一体何の事?」

美咲が晴南に言った。

「女子みんなで明井田に遊びに行かないかって昨日話してたのよ?」

晴南が美咲に尋ねた。

「そんなのいつ話してたの?全然知らないんだけど??」

美咲が晴南に言った。

「晴南が拓也君と試合してた時よ。部活時間越えてまで試合してたでしょ?その間暇だったから、次の休みどこか行かないって話をみんなでしてたのよ。そしたら土曜日に明井田までカラオケしに行こう?って話になったの。」

晴南が美咲に言った。

「そうだったんだ。」

晴南が美咲に尋ねた。

「具体的に予定は決めてるの?」

美咲が晴南に言った。

「えーとね?明井田まで出てルイミーに行くわ。まずカラオケに行って、その後でゲームセンターに行ってみんなでプリクラを撮るの?最後に洋菓子専門店ベルガに行ってチーズケーキを食べて九木礼に戻ってくる予定よ?」

ルイミーは総合アミューズメントの店舗で同じ店舗内にボーリングやシネマやカラオケそしてゲームセンターを併設しているのが特徴的であった。

すると晴南が美咲に言った。

「ねえ、美咲?週末と言わずにプリクラだけ今日撮りに行かない?プリクラならこの町にあるでしょう?」

美咲が晴南に言った。

「ある訳ないでしょ?この町のルイミーは二年前に潰れちゃったじゃない?ルイミー以外のゲームセンターなんて元からないし。」

晴南が美咲に言った。

「いや、ルイミーはないけどプリクラの機械はこの町のどこかになかった?」

美咲が晴南に言った。

「一体この町のどこにプリクラがあるって言うのよ?この町のどこにもないわよ。」

晴南が美咲に言った。

「あれっ?そうだったかしら?」

晴南が麻衣子に尋ねた。

「ねえ麻衣子?プリクラの機械ってこの町に無かったっけ?」

麻衣子が考えながら晴南に言った。

「えっ?うーん、そう言われると私もどっかで見かけたような気がするわ。」

美咲が麻衣子に言った。

「もう、麻衣子まで何言ってるの?ルイミーが潰れて無くなっちゃったのにプリクラの機械がある訳ないじゃない。」

美咲が晴南に言った。

「とにかく土曜日は明井田にお出かけしようって話!どう晴南?」

晴南が美咲に言った。

「ええ、もちろんいいわよ。」

美咲が晴南に言った。

「よし、それじゃあ土曜日は女子みんなで明井田のルイミーに行く事で決定!」

麻衣子が美咲と晴南に言った。

「はい!それじゃあ遊びに行く話はここまでね。部活動の時間だからちゃんと部活動しましょ?」

晴南が麻衣子に言った。

「ええ分かってるわ。今日の部活動を何にするかよね?どうやって決めようかしら?」

晴南がどうするか考えていた。

「うーん?」

そして晴南が大きな声で言った。

「そうだ!あれで決めればいいわ!!あれならいつもと違って面白いわよね!」

晴南が大きな声で言った。

「それじゃあすぐに持ってくるわね!」

晴南はそう言うと部室部屋から出ていった。

すぐに晴南はたくさんの荷物を抱えて部室部屋に戻ってきた。

晴南は持ってきた物を机の上に置いた。

晴南がみんなに言った。

「これなら雰囲気があっていいでしょ?」

晴南はどこからかガラポン抽選機(取っ手を回して中に入っている玉を出すタイプの抽選機)を持ってきていた。

冬湖が晴南に尋ねた。

「晴南さん?それはガラポン抽選機ですか?」

晴南が冬湖に言った。

「そうよ!先週に体育倉庫の中で見つけたの。で使う時がくるかもと思って隣の教室に置いといたの。」

拓也が晴南に尋ねた。

「なんでそんなもんが体育倉庫にあったんだ?」

晴南が拓也に言った。

「さあ?そんなの知らないわ!」

すると優斗が拓也に言った。

「多分運動会とかのイベントに使うために置いてあったんじゃないかな?屋外のイベント用だったら体育倉庫に置いておいた方が便利がいいからね。」

拓也が優斗に言った。

「なるほどな。」

麻衣子が晴南に尋ねた。

「そのガラポン抽選機、勝手に持ってきちゃって大丈夫なの?」

晴南が麻衣子に言った。

「安心して麻衣子。校長先生の許可はちゃんと貰ってるわ。」

麻衣子が晴南に言った。

「まあそれならいいけど。」

すると晴南は一緒に持ってきた折り紙を取り出した。

その折り紙は片面が様々な色がついていてもう片面が白紙の折り紙だった。

晴南はそれぞれ色の違うの折り紙を一枚づつ用意した。

晴南がみんなに言った。

「この折り紙を一枚づつ渡すわ。」

晴南はそれぞれ色の違う折り紙をみんなに渡した。

長孝が晴南に尋ねた。

「ハル姉?この折り紙をどうするんっすか?」

晴南が長孝に言った。

「この折り紙の白紙の方にやりたい事を書いて、終わったら折って私に渡してちょうだい。」

長孝は頷くとやりたい事を折り紙に書いて、折り紙を折り畳んだ。

他のみんなも晴南の指示通りに今日の部活動でやりたい事を折り紙に書いた。

そして折り畳むとその折り紙を晴南に渡した。

その間晴南は別の作業をしていた。

晴南はその作業を終えると大きな声でみんなに言った。

「今貰った折り紙の色と一緒の色の玉をガラポン抽選機に入れてあるわ!」

優斗が晴南に言った。

「そうか、ガラポン抽選機から出てきた玉の色で今日の部活動を決めるんだね?」

晴南が優斗に言った。

「そういう事よ。」

晴南がみんなに大きな声で言った。

「それじゃあガラポンを回すわね。」

晴南がガラポン抽選機の取っ手を掴んで勢いよく回し始めた。

そしてガラポン抽選機がくるくると回り始めた。


晴南が何度もガラポン抽選機を回した後、晴南が手を止めた。

ガラポン抽選機の回転が徐々にゆっくりになっていく。

そしてガラポン抽選機から一つの玉が出てきた。

その抽選玉は銀色だった。

晴南が大きな声でみんなに言った。

「出てきた玉は銀色です!!」

晴南は机の上に置いておいた銀色の紙を手に掴んだ。

そして大きな声でみんなに言った。

「じゃじゃーん!!それでは今日の部活動を発表します。」

みんなが晴南に注目した。

晴南が銀色の折り畳まれた折り紙を開いた。

そして大きな声でみんなに発表した。

「今日の部活動は何もせず家に帰ります!!」
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