上 下
7 / 9

07

しおりを挟む
ベルグが大声で私にどなりつけました。

「テメエ汚いぞ!!!テメエの家の家来を連れてきたな!!!」

ベルグがイザベラに言いました。

「イザベラ!!!こんな奴ら魔法でやっつけろ!!!」

するとイザベラがベルグに言いました。

「ええ。」

私が二人に言いました。

「そんな事をしていいんですか??鎧の紋章をよく見てください!!」

ベルグとイザベラは甲冑の紋章を確認したのでした。

「王国の近衛騎士団だと??なんで近衛騎士団がここにいる??」

すると騎士団長のルーカスが二人の前にやってきた。

兜を脱ぐと大声でベルグに言ったのだった。

「ベルグ!!ブリテルス公爵家を相続したいがあまり、公爵様を手にかけるなどあってはならぬ事だぞ!!」

「ルーカス殿、それは勘違いです!!この女が公爵屋敷に侵入し、父上を無残に殺したのです。私はそれに気が付いてこの女と格闘をしていたのです。」

イザベラもベルグに同調して言いました。

「そうです。その通りです。」

「ではベルク、このローラ様が公爵様を殺した犯人だと言いたいのか??」

「まさにその通りです。」

どうやら二人とも私に罪を擦り付けるつもりですね。

残念ですけどそんな事はできませんよ。

そうしてくるだろうと私も読んでますから。

騎士団長がいぶかしげにベルグに言いました。

「ふむ?それは妙だな。ローラ様は貴殿の婚約者のはずだが。無断で公爵屋敷に侵入というのはおかしいのではないか?」

「その女とは婚約破棄したのです。」

「はてブリテルス公爵様からはそのようなお話しは一切聞いておらぬが??当然公爵様のお許しは貰っているのだろうな??」

「ううそれは。」

するとイザベラが騎士団長に大声で言いました。

「騎士ふぜいがでかい面をするな!!!お前も所詮は下民だろうが!!!騎士ごときがベルク様にでかい口を叩くな。私達は貴族様なのよ!!!」

騎士団長がイザベラの顔を確認するとイザベラに尋ねました。

「失礼ですがあなたは??」

「私の顔を見て誰か分からないの??」

「申し訳ないが存じません。名前を教えて頂けますでしょうか?」

イザベラは激高しながら大声で騎士団長に言いました。

「キイー!!!ベルフェルト男爵家令嬢のイザベラよ!!覚えておきなさい!!!」

するとイザベラは私を指さしながら騎士団長に言いました。

「この女が婚約破棄されたのを逆恨みして公爵様を殺したんです。自分の無能ぶりを棚に上げてね。」

ベルグもそれに同調します。

「そうです!!この女が全て悪いんです。そしてこの女が父上を殺した所をこの目で見ています。」

「そうよ!!!だからはやくこの女を捕まえなさい!!それが騎士の仕事でしょうが!!!」

すると騎士団長が大きな声で言いました。

「と言っていますがどうされますか?国王様??」

するといつの間にか貧相な男達がベルグの近くまでやってきていたのでした。

そして貧相な男達は深く被ったフードを取ったのです。

ベルグとイザベラはその男達の顔を見て驚愕するのでした。

「セドリック王子??」

「それにダルス国王??」
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【完結】婚約者取り替えっこしてあげる。子爵令息より王太子の方がいいでしょ?

との
恋愛
「取り替えっこしようね」 またいつもの妹の我儘がはじまりました。 自分勝手な妹にも家族の横暴にも、もう我慢の限界! 逃げ出した先で素敵な出会いを経験しました。 幸せ掴みます。 筋肉ムキムキのオネエ様から一言・・。 「可愛いは正義なの!」 ーーーーーー ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。 完結迄予約投稿済み R15は念の為・・

お飾りの私と怖そうな隣国の王子様

mahiro
恋愛
お飾りの婚約者だった。 だって、私とあの人が出会う前からあの人には好きな人がいた。 その人は隣国の王女様で、昔から二人はお互いを思い合っているように見えた。 「エディス、今すぐ婚約を破棄してくれ」 そう言ってきた王子様は真剣そのもので、拒否は許さないと目がそう訴えていた。 いつかこの日が来るとは思っていた。 思い合っている二人が両思いになる日が来ればいつの日か、と。 思いが叶った彼に祝いの言葉と、破棄を受け入れるような発言をしたけれど、もう私には用はないと彼は一切私を見ることなどなく、部屋を出て行ってしまった。

婚約破棄おめでとー!

鳥柄ささみ
恋愛
「ベルーナ・ディボラ嬢! 貴女との婚約を破棄する!!」 結婚前パーティーで突然婚約者であるディデリクス王子から婚約破棄を言い渡されるベルーナ。婚約破棄をされるようなことをしでかした覚えはまるでないが、ベルーナは抵抗することなく「承知致しました」とその宣言を受け入れ、王子の静止も聞かずにその場をあとにする。 「ぷはー!! 今日は宴よ! じゃんじゃん持ってきて!!」 そしてベルーナは帰宅するなり、嬉々として祝杯をあげるのだった。 ※他のサイトにも掲載中

いちゃつきを見せつけて楽しいですか?

四季
恋愛
それなりに大きな力を持つ王国に第一王女として生まれた私ーーリルリナ・グランシェには婚約者がいた。 だが、婚約者に寄ってくる女性がいて……。

こんなに馬鹿な王子って本当に居るんですね。 ~馬鹿な王子は、聖女の私と婚約破棄するようです~

狼狼3
恋愛
次期王様として、ちやほやされながら育ってきた婚約者であるロラン王子。そんなロラン王子は、聖女であり婚約者である私を「顔がタイプじゃないから」と言って、私との婚約を破棄する。 もう、こんな婚約者知らない。 私は、今まで一応は婚約者だった馬鹿王子を陰から支えていたが、支えるのを辞めた。

婚約破棄ですか?それは死ぬ覚悟あっての話ですか?

R.K.
恋愛
 結婚式まで数日という日──  それは、突然に起こった。 「婚約を破棄する」  急にそんなことを言われても困る。  そういった意味を込めて私は、 「それは、死ぬ覚悟があってのことなのかしら?」  相手を試すようにそう言った。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆  この作品は登場人物の名前は出てきません。  短編の中の短編です。

【完結】許婚の子爵令息から婚約破棄を宣言されましたが、それを知った公爵家の幼馴染から溺愛されるようになりました

八重
恋愛
「ソフィ・ルヴェリエ! 貴様とは婚約破棄する!」 子爵令息エミール・エストレが言うには、侯爵令嬢から好意を抱かれており、男としてそれに応えねばならないというのだ。 失意のどん底に突き落とされたソフィ。 しかし、婚約破棄をきっかけに幼馴染の公爵令息ジル・ルノアールから溺愛されることに! 一方、エミールの両親はソフィとの婚約破棄を知って大激怒。 エミールの両親の命令で『好意の証拠』を探すが、侯爵令嬢からの好意は彼の勘違いだった。 なんとかして侯爵令嬢を口説くが、婚約者のいる彼女がなびくはずもなく……。 焦ったエミールはソフィに復縁を求めるが、時すでに遅し──

妹の嘘を信じた王子は私との婚約を破棄してきましたが、その後私には良き出会いがありました。~悪しき者には罰がくだるでしょう~

四季
恋愛
最高位精霊遣いであるレルフィアはオロレット王国の王子レブス・オロレットと婚約していた。 しかし裏ではレルフィアの妹がミルキーがレブスに嘘を吹き込んでいて。 その話を信じたレブスはレルフィアとの婚約を一方的に破棄し彼女を城から追放するのだが……。

処理中です...