(完結)私は一切悪くないけど、婚約破棄を受け入れます。もうあなたとは一緒に歩んでいけないと分かりましたから。

しまうま弁当

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そして国王様はゼスタとリアナの方に向き直ると二人に尋ねました。

「さあてと、それでは聞こうか?ゼスタにリアナ?なぜルーテシア殿との婚約を勝手に破棄したのだ?ルーテシア殿の言う事にちゃんと耳を傾けて手を携えるのだぞと王国を出る前に何度も言ったはずだぞ??」

ゼスタが国王様に言いました。

「親父??ちゃんと理由があるんだ。婚約破棄は仕方なかったんだ。ルーテシアはリウォード号を自分で操縦しやがったんだ!!さらには帰る船がなくて困っている下民をリウォード号に乗せて目的地まで送り届けるなどという蛮行を行ったんだ。信じられないだろう親父??」

リアナが国王様に言いました。

「私も同じ気持ちなんです。本当に信じられませんよね。国王様??」

国王様が冷ややかに二人に言いました。

「ああ全くもって信じられない。お前がそんなふざけた理由でルーテシア殿と婚約破棄した事がな。」

すると今度はゼスタは慌ててロベルトの事を国王様に話始めました。

「他にもあります。俺がわざわざ運河に突き落としてやった下民をこのロベルトって男は助けやがったんですよ。信じられないでしょう。」

リアナが国王様に言いました。

「そうなんです。船から降りない下民共を私とゼスタ様でたくさん突き落として無様な姿を笑ってたのに、このロベルトって男はそいつらを全員助けやがったんですよ。信じられませんよね?国王様??」

国王様が冷ややかに二人に言いました。

「ああ全く持って信じられない。何もしていない民達を平然と運河に突き落とすゼスタとリアナの心の汚れ具合がな!!!」

ゼスタが他の事を国王様に話し始めました。

「ルーカスの奴が王家の船であるリウォード号をこのロベルトって男がメンテナンスをしてたって言いやがるんですよ?信じられないだろう?」

リアナが国王様に言いました。

「そうです。こんな価値のない下民がリウォード号のメンテナンスをしてたなんて信じられませんよね?国王様??」

国王様は冷ややかにゼスタに言いました。

「ああ全く持って信じられない、ロベルト殿がリウォード号のメンテナンスをしていた事は王城に出入りする全ての者が知っておったのに、一番理解していなければならない王太子のお前が全く知らなかった事がな!!」

国王様は大きくため息をついて言いました。

「お前たちの考えはよくわかった。国費の横領や委任状の偽造など他の事も問い質そうと思ってたがもはやその必要もなさそうだ。」

リアナが安心した様子で国王様に言いました。

「分かって頂けたのですね。」

ゼスタも安心した顔で国王様に言いました。

「親父分かってくれたんだな。」

国王様が大きな声で宣言されました。

「ゼスタそれにリアナ、お前たちの王位継承権と貴族の身分をはく奪する。そして両名を死罪とする。水魔獣(すいまじゅう)ボルフの刑だ。良いな!!」
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