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#20 ダンジョン
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これで大人しくしてくれると思った俺が甘かった。
ボスを倒したことにより、たいきは天狗のように鼻を伸ばし、今度はギルドチャットで自慢をし始めた。
たいき
「ボスとかマジで楽勝だったわ」
「おれの暗黒大旋風斬が決まったおかげだね」
「みんなはもう倒せた?」
「ねえ、聞いてる?」
「おーい」
このやろう……。
喜んでもらえたようで光栄ではあるのだが、これを聞いているギルドメンバーたちはどう思っているのだろうか。みんなスルーしているということは良いように思ってはいないよな。
まあ、たいきはたいきで悪気はないんだと思う。だが、もう少し空気を読む努力をしてみてはどうだろうか。とか伝えたらまた絡まれるかもしれないので、言わないでおく。
俺がギルドに入った目的は単なる暇つぶしであり、子守りなんかではないのだ。だからもう面倒なことには首を突っ込みません! そう誓いながら胸で十字を切る。
たいき
「ひま」
「だれか遊ぼう」
「だーれーかー」
「ひまひまひまひままひまひ」
うるせえ。
俺はこれからスキルの習得率を上げるアクセサリーを取りに行こうとしていたところなのだが。行こうとしているだけで行かなかった。いや、行けなかった。
あろうことか、たいきは現在ウェスタンベルの街の出入り口に座り込んでいる。動く気配はない。俺は今、どうにか見つからないように姿を隠しているのだが、このままでは街の外に出られないぞ。
キッズは懐きやすいって言うし、もし俺の姿でも見られたら絶対声掛けられるよな……。
どうする、俺。
……こうなれば初心者用サーバーから一般プレイヤーのサーバーに一時的に避難するか。経験値2倍の特典は受けられなくなるが、たいきの面倒を見るくらいならその方が絶対いい! そうしよう。
と、サーバーを移動しようとしたそのとき。
『シエルさん、先ほどのクエストの途中で見えた洞窟って他のクエストで行く場所なんですか?』
ユリアからフレンドチャットで声が掛かってきた。ギルドチャットはたいき独擅場なのでフレンドチャットで声を掛けるしかなかったのだろう。
『あそこはマルンテルンの洞窟って言って、クエストとは関係ないチャレンジダンジョンだよ。今から行こうかと思っていたところだけど一緒に行ってみるか?』
『ぜひ!』
『あ、ちょっと待って。実は街の出口にたいきがいるんだよ』
『え、たいきさんがですか?』
『見つかると厄介だからさ、一度ログアウトしてサーバーを一般プレイヤーのところに変えてログインしなおそう』
『サーバーって変えられるんですか。やったことないけど一度ログアウトしてやってみますね』
『ああ、さっきと同じ西口で待っていてくれ』
◇
サーバー移動完了。
初心者サーバーとは違い、一般サーバーのプレイヤー達はハイレベルな装備をしている人ばかりだった。なんだか萎縮してしまうね。
「シエルさーん! すみません、手間取ってしまって」
ユリアが手を振りながら、こちらに近づいてくる。
「俺も今来た頃だよ」
なんてデートのお決りのセリフを吐く俺。
「一般サーバーってみんな強そうな人ばかりでなんだか怖いですね……」
「ああ……俺たちとはレベルもプレイ時間も段違いだからな。それじゃ早速向かうとしよう」
≪マルンテルンの洞窟≫
ウェスタンベルの西口から出て、すぐにある洞窟。初心者ならストーリークエストの目的地と間違えてしまう紛らわしい洞窟……これはさっきも言ったね。
この洞窟の特徴は俺が言う前にユリアがわざわざ説明してくれた。
「なんだか狭くて歩きづらい洞窟ですね……クエストとは関係ないチャレンジダンジョンって何のためにあるんでしょうか?」
「最深部まで到達するとクリア報酬としてアクセサリーが手に入るんだよ」
「あ、そういえばアクセサリーって装備欄にありましたね。お店や冒険者マーケットに行ってもアクセサリーが売っていなくてずっとなんだろうって気になっていたんですよ」
「DOMの装備品は、冒険者マーケットで購入すれば最強クラスのものでも何でも手に入るからな。つまり、この世界は金=強さであり、金がステータスなのである。金、金、金。世の中は金が全てだゲハハ!」
悪者のように両手を伸ばして笑ってみせる。そしたら洞窟の壁に手がぶつかった。痛い。
「えっ、シエルさん……?」
「……という世の中にならない為に運営も一応、救済措置のようなものを残してある。それがアクセサリーだ」
「もう、急に人が変わったみたいになったから驚きました。シエルさんってクールな人だと思っていたんですけど、意外と面白い人なんですね」
面白い人ね……。クールで冷徹な復讐者が目標なのだが、まあそれでもいいか。
「アクセサリーは金で買うことが出来なくて、プレイヤー同士での受け渡しも不可能だからな。自力で手に入れるしかないのさ。だからこれは貧困プレイヤーが富裕層とのステータス差を努力で埋めることが出来る唯一の装備品でもあるんだ」
「なるほど……でも、これからもアクセサリー集めていくにはダンジョンを攻略する必要があるなんて大変ですね」
「入手方法はそれだけじゃないぞ。他にも特定のモンスターを倒してドロップするものもある」
「あっ、その方がダンジョンを攻略するより簡単そう!」
フフ、それはどうかな……。
「効果の弱いものは入手が容易だが、強力なアクセサリーとなると、入手は困難を極める。特定のモンスターでドロップするものでは、多くのプレイヤーが狙っていることもあって、そのモンスターと戦うこと自体が難しく、ドロップ率もかなり低く設定されてあるらしい。とにかくマゾいんだ」
「一体どれほどの確率なんでしょうか……」
「昔、48時間ぶっ通しでそのアミュレットを狙っていたプレイヤーが居てね、結局そのプレイヤーは目的のアミュレットを手に入れることは叶わず、リアルでぶっ倒れて救急車で運ばれたなんて残念な話がある」
「ええっ、そんなに!? そこまで続けられる人もすごいです……」
「ああ……とんでもない奴も居たもんだ」
ちなみにそれが俺だ。
もちろん、今はそんなものを狙うつもりは毛頭ない。
今回はダンジョンを攻略すれば無条件で入手が出来るので、低確率ドロップで胃をキリキリとさせる必要が無い。ゴールが見えるっていうだけでなんて安心が出来るんでしょう。ブラボー!
と、狭い通路を2人で歩いていると前方から棍棒を握ったゴブリンが2体現れた。
「あれは……初めて見るモンスターですね。シエルさん、大丈夫ですか?」
「大丈夫、コイツはゴブリンっていう洞窟に巣食う雑魚モンスターだ」
杖、ではなく果物ナイフを構えて、【ファイアボール】を唱える。
「ゴブーッ!」
【19の経験値 6ヴィルを獲得】
【19の経験値 6ヴィルを獲得】
火の玉が当たったゴブリンは1撃で蒸発する。俺ってば最強ね。
それより気になるのが、実際にゴブリンが存在しても「ゴブーッ」なんて鳴かないと思う。
「シエルさん、杖じゃなくてどうして短剣なんですか?」
「ここは狭いからね。近接戦になったら杖だと壁とかに引っかかって身動き取れなくなるかもしれないだろ?」
「なるほど……さすがです。シエルさん」
俺が先頭になり、ユリアと一列になってひたすら狭い通路を進んで行く。たまに出会うゴブリンはファイアボールで倒せるのでちょっとしたシューティングゲームで遊んでいる気分だ。
順調に思えた道中だったが、今度は前方ではなく後ろから足跡が聞こえてきた。
「シエルさん! 後ろからゴブリンが近づいてきています!」
まずいな……ここは狭いから場所を入れ替えることは出来ないし、この狭さで後ろに魔法を唱えたらユリアにも当たってしまう。
「ユリア、何か攻撃手段は?」
「杖で叩くくらいしか出来ません」
「マジか。こうなったら急いで前に進むしかない」
追いつかれる前に先に進むことを決めたのだが、壁は余計狭くなるわ、天井がますます低くなってくるわでついに匍匐前進。当然俺たちのスピードはダウン。そんでもって足音はどんどん近づいてくる。
完全に判断を見誤った。こんな序盤のダンジョンの構造なんてもう忘れているって。
「あっ、シエルさん、ゴブリンに足を掴まれてしまいました……!」
なんて色っぽい声を出すユリア。ちくしょう、ユリアのお尻から攻撃魔法でも出せればいいのに。
「引っ張られてしまいます」
「つかまれ!」
後ろになんとか手を伸ばしてユリアの手を掴む。ファイト一発。ゴブリンとの綱引きならぬ、ユリア引きが始まった。だがこのままでは拮抗状態。
ここまで来て全滅とか冗談じゃない。何か手は無いのか……。
ボスを倒したことにより、たいきは天狗のように鼻を伸ばし、今度はギルドチャットで自慢をし始めた。
たいき
「ボスとかマジで楽勝だったわ」
「おれの暗黒大旋風斬が決まったおかげだね」
「みんなはもう倒せた?」
「ねえ、聞いてる?」
「おーい」
このやろう……。
喜んでもらえたようで光栄ではあるのだが、これを聞いているギルドメンバーたちはどう思っているのだろうか。みんなスルーしているということは良いように思ってはいないよな。
まあ、たいきはたいきで悪気はないんだと思う。だが、もう少し空気を読む努力をしてみてはどうだろうか。とか伝えたらまた絡まれるかもしれないので、言わないでおく。
俺がギルドに入った目的は単なる暇つぶしであり、子守りなんかではないのだ。だからもう面倒なことには首を突っ込みません! そう誓いながら胸で十字を切る。
たいき
「ひま」
「だれか遊ぼう」
「だーれーかー」
「ひまひまひまひままひまひ」
うるせえ。
俺はこれからスキルの習得率を上げるアクセサリーを取りに行こうとしていたところなのだが。行こうとしているだけで行かなかった。いや、行けなかった。
あろうことか、たいきは現在ウェスタンベルの街の出入り口に座り込んでいる。動く気配はない。俺は今、どうにか見つからないように姿を隠しているのだが、このままでは街の外に出られないぞ。
キッズは懐きやすいって言うし、もし俺の姿でも見られたら絶対声掛けられるよな……。
どうする、俺。
……こうなれば初心者用サーバーから一般プレイヤーのサーバーに一時的に避難するか。経験値2倍の特典は受けられなくなるが、たいきの面倒を見るくらいならその方が絶対いい! そうしよう。
と、サーバーを移動しようとしたそのとき。
『シエルさん、先ほどのクエストの途中で見えた洞窟って他のクエストで行く場所なんですか?』
ユリアからフレンドチャットで声が掛かってきた。ギルドチャットはたいき独擅場なのでフレンドチャットで声を掛けるしかなかったのだろう。
『あそこはマルンテルンの洞窟って言って、クエストとは関係ないチャレンジダンジョンだよ。今から行こうかと思っていたところだけど一緒に行ってみるか?』
『ぜひ!』
『あ、ちょっと待って。実は街の出口にたいきがいるんだよ』
『え、たいきさんがですか?』
『見つかると厄介だからさ、一度ログアウトしてサーバーを一般プレイヤーのところに変えてログインしなおそう』
『サーバーって変えられるんですか。やったことないけど一度ログアウトしてやってみますね』
『ああ、さっきと同じ西口で待っていてくれ』
◇
サーバー移動完了。
初心者サーバーとは違い、一般サーバーのプレイヤー達はハイレベルな装備をしている人ばかりだった。なんだか萎縮してしまうね。
「シエルさーん! すみません、手間取ってしまって」
ユリアが手を振りながら、こちらに近づいてくる。
「俺も今来た頃だよ」
なんてデートのお決りのセリフを吐く俺。
「一般サーバーってみんな強そうな人ばかりでなんだか怖いですね……」
「ああ……俺たちとはレベルもプレイ時間も段違いだからな。それじゃ早速向かうとしよう」
≪マルンテルンの洞窟≫
ウェスタンベルの西口から出て、すぐにある洞窟。初心者ならストーリークエストの目的地と間違えてしまう紛らわしい洞窟……これはさっきも言ったね。
この洞窟の特徴は俺が言う前にユリアがわざわざ説明してくれた。
「なんだか狭くて歩きづらい洞窟ですね……クエストとは関係ないチャレンジダンジョンって何のためにあるんでしょうか?」
「最深部まで到達するとクリア報酬としてアクセサリーが手に入るんだよ」
「あ、そういえばアクセサリーって装備欄にありましたね。お店や冒険者マーケットに行ってもアクセサリーが売っていなくてずっとなんだろうって気になっていたんですよ」
「DOMの装備品は、冒険者マーケットで購入すれば最強クラスのものでも何でも手に入るからな。つまり、この世界は金=強さであり、金がステータスなのである。金、金、金。世の中は金が全てだゲハハ!」
悪者のように両手を伸ばして笑ってみせる。そしたら洞窟の壁に手がぶつかった。痛い。
「えっ、シエルさん……?」
「……という世の中にならない為に運営も一応、救済措置のようなものを残してある。それがアクセサリーだ」
「もう、急に人が変わったみたいになったから驚きました。シエルさんってクールな人だと思っていたんですけど、意外と面白い人なんですね」
面白い人ね……。クールで冷徹な復讐者が目標なのだが、まあそれでもいいか。
「アクセサリーは金で買うことが出来なくて、プレイヤー同士での受け渡しも不可能だからな。自力で手に入れるしかないのさ。だからこれは貧困プレイヤーが富裕層とのステータス差を努力で埋めることが出来る唯一の装備品でもあるんだ」
「なるほど……でも、これからもアクセサリー集めていくにはダンジョンを攻略する必要があるなんて大変ですね」
「入手方法はそれだけじゃないぞ。他にも特定のモンスターを倒してドロップするものもある」
「あっ、その方がダンジョンを攻略するより簡単そう!」
フフ、それはどうかな……。
「効果の弱いものは入手が容易だが、強力なアクセサリーとなると、入手は困難を極める。特定のモンスターでドロップするものでは、多くのプレイヤーが狙っていることもあって、そのモンスターと戦うこと自体が難しく、ドロップ率もかなり低く設定されてあるらしい。とにかくマゾいんだ」
「一体どれほどの確率なんでしょうか……」
「昔、48時間ぶっ通しでそのアミュレットを狙っていたプレイヤーが居てね、結局そのプレイヤーは目的のアミュレットを手に入れることは叶わず、リアルでぶっ倒れて救急車で運ばれたなんて残念な話がある」
「ええっ、そんなに!? そこまで続けられる人もすごいです……」
「ああ……とんでもない奴も居たもんだ」
ちなみにそれが俺だ。
もちろん、今はそんなものを狙うつもりは毛頭ない。
今回はダンジョンを攻略すれば無条件で入手が出来るので、低確率ドロップで胃をキリキリとさせる必要が無い。ゴールが見えるっていうだけでなんて安心が出来るんでしょう。ブラボー!
と、狭い通路を2人で歩いていると前方から棍棒を握ったゴブリンが2体現れた。
「あれは……初めて見るモンスターですね。シエルさん、大丈夫ですか?」
「大丈夫、コイツはゴブリンっていう洞窟に巣食う雑魚モンスターだ」
杖、ではなく果物ナイフを構えて、【ファイアボール】を唱える。
「ゴブーッ!」
【19の経験値 6ヴィルを獲得】
【19の経験値 6ヴィルを獲得】
火の玉が当たったゴブリンは1撃で蒸発する。俺ってば最強ね。
それより気になるのが、実際にゴブリンが存在しても「ゴブーッ」なんて鳴かないと思う。
「シエルさん、杖じゃなくてどうして短剣なんですか?」
「ここは狭いからね。近接戦になったら杖だと壁とかに引っかかって身動き取れなくなるかもしれないだろ?」
「なるほど……さすがです。シエルさん」
俺が先頭になり、ユリアと一列になってひたすら狭い通路を進んで行く。たまに出会うゴブリンはファイアボールで倒せるのでちょっとしたシューティングゲームで遊んでいる気分だ。
順調に思えた道中だったが、今度は前方ではなく後ろから足跡が聞こえてきた。
「シエルさん! 後ろからゴブリンが近づいてきています!」
まずいな……ここは狭いから場所を入れ替えることは出来ないし、この狭さで後ろに魔法を唱えたらユリアにも当たってしまう。
「ユリア、何か攻撃手段は?」
「杖で叩くくらいしか出来ません」
「マジか。こうなったら急いで前に進むしかない」
追いつかれる前に先に進むことを決めたのだが、壁は余計狭くなるわ、天井がますます低くなってくるわでついに匍匐前進。当然俺たちのスピードはダウン。そんでもって足音はどんどん近づいてくる。
完全に判断を見誤った。こんな序盤のダンジョンの構造なんてもう忘れているって。
「あっ、シエルさん、ゴブリンに足を掴まれてしまいました……!」
なんて色っぽい声を出すユリア。ちくしょう、ユリアのお尻から攻撃魔法でも出せればいいのに。
「引っ張られてしまいます」
「つかまれ!」
後ろになんとか手を伸ばしてユリアの手を掴む。ファイト一発。ゴブリンとの綱引きならぬ、ユリア引きが始まった。だがこのままでは拮抗状態。
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