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#15 王都ウェスタンベル
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プルプルドッグの集団を【炎の紋章】で殲滅し、MPが切れたら強敵マウントコングに殺されに行く。全滅した俺は、王都ウェスタンベルの入り口に全回復状態で復活し、再びプルプルドッグの元へと向かう。
このサイクルをぶっ通しで繰り返すこと約10時間。
自分でもよく10時間も続けていられたなと思う。その苦労の甲斐もあってか、新たなスキル【フローズン】などの氷魔法を覚え、俺のレベルは21まで上がっていた。
いや、これだけやってレベルは12しか上がっていないのだ。普通のRPGなら40くらいまで上がっていてもいいような感覚なのだが。DOMのレベルが上がりづらいという仕様上仕方がない。
所持金については、デスペナルティを食らいながらも3歩進んで2歩下がるといった具合で地味に増えている。好調、好調。
ここまでぶっ通しで続けられるのは、我ながら素晴らしい才能なんじゃないかと思えてくるね。やることは決まっているので、俺には工場のライン作業なんか仕事に向いているのかもしれない。面接のときに「あなたの強みを教えてください」って聞かれたら、「僕はレベル上げを10時間も続けられる根気と、ゴリラに殴られても平気な鋼のハートを持っています」って答えるんだ。
伝わるだろうか。きっと伝わらないね。ゲームなんて、なんの役にも立たないって年配の人たちは言うけれど、こういう努力は認めてくれてもいいと思うな。
とは言っても、正直なところ単調作業はやはり退屈で飽きてくる。
この世界にはテレビもスマホも無いから、アニメを見ながら~とか、音楽を聴きながら~と言った“ながら作業”が出来ないのだ。この調子で続けていれば、復讐を遂げる前に廃人でもになってしまうかもしれない。これは由々しき事態である。何か暇つぶし出来るものを見つけなければ。
ガッ!(マウントコングに殴られる音)
≪王都ウェスタンベル≫
今日のレベル上げはとりあえずこのくらいで良いだろう。
夜になり、フィールドはすっかり暗くなっていたが、王都ウェスタンベルには街灯や、お店から漏れる光のお陰でそれほど暗いとは思わない。
新規のプレイヤー達も、この世界に馴染んできたようで、街のところどころで世間話が聞こえてくる。
「ねぇねぇ、レベルいくつまで上がった?」
「俺は8まで上がったぞ」
「えーっ、すごい! どこでレベル上げしたの?」
……エトセトラ。それは学生たちが授業の合間の休み時間に廊下で話しているような雰囲気だった。
「平和だな……」
なんとなく、そう呟いてみた。
この世界には突然のPKプレイヤーキルがない。あくまでこのゲームの敵はモンスターであり、プレイヤーでは無いのだ。
そう言っても、血気盛んなプレイヤーのためにも運営は一応プレイヤー同士で戦う機能も用意してある。プレイヤーがお互いに「決闘」を承認すれば戦うことも可能なのだ。他にもギルド同士で戦う「ギルド戦」なんてのもある。こちらも両者の同意が必要になるのだが。
今はそんなことよりも、こうやってプレイヤー同士和気藹々と過ごしている方が楽しいんだろうな。
こんな復讐という目的でDOMをやっているプレイヤーは俺くらいだろう。平和な世界に復讐者として紛れ込んでいる俺。なんだか羊の群れの中に紛れている肉食の羊みたいに、自分がイレギュラーな存在に思えてしまう。
俺は一度この世界では死んでいるようなものだしね。復讐するために蘇ったアンデッドみたいなものなのだ。でもそのアンデッドは今、レベル上げに疲れてくたくたなのです。
そんな疲れた俺が向かった先は、町の酒場。酒場だけれど、オレンジジュースを1つ注文した。未成年だからとかそんな誠実な理由ではない。単に甘いものが飲みたい気分だったんだ。昔からこのレベル上げ後の一杯がたまらなく好きなんだよ。
「ふぅー、今日は一日中レベリング出来てよかった」
ふと酒場にある電子掲示板に目をやるとプレイヤーランキングなるものが表示されていた。
『推定 最強プレイヤーランキング』
1位 ルージュ
2位 ゆう
3位 フィロソフィ
4位 リーシャ
5位 みんく
6位 イジャピジャ
…………
そのランキングに載っていたはずのスカイの名前は消され、フィロソフィが3位にまで昇り詰めていた。
「…………」
俺はぼんやりとそれを見つめながら黙ってオレンジジュースを飲み干した。
◇
≪王都ウェスタンベル・噴水広場≫
外の風に当たりたい気分だったので、フラフラと目的も無く歩いて、気づいたら噴水広場のベンチに座っていた。風に乗って飛んでくる水しぶきが心地良い。
周りの人たちは、仲間とお喋りをしたり、覚えた魔法で遊んでいるなど、ワイワイと盛り上がっている。噴水広場はちょっとしたプレイヤー達のたまり場だった。
そんな喧噪の中、手あたり次第にプレイヤーに声を掛けている人間の男プレイヤーに目が留まった。
「あの! ギルド、光の冒険団に入隊しませんか?」
「ごめんなさい、始めたばかりでよく分からないの」
「あ、そうですか。分かりました~」
ギルドの勧誘か。その男はニコニコとした表情を顔に張り付けて、また別の人に声を掛けている。初心者サーバー開設2日目だっていうのに、もうギルドを作る人が居るなんて驚きだな。
どうやらその男はまたしても勧誘に失敗したらしく、また違う人に声を掛け始めた。あまりに気の毒なその姿に、なんとなく心の中で応援してやりたい気持ちになって来た。
「あの、僕の作ったギルドに入隊しませんか」
「わりィ、ギルドは友達と一緒に作るって決めてるから」
「そうですか。わかりました」
あー、また勧誘失敗か。ドンマイ、ドンマイ。次は誰に声を掛けるんだ?
なんて心の中で勇気付けていたら、今度はこっちに近づいてきた。
まさか、俺の方を見ている? おいおい、これって俺に声を掛けるつもりなんじゃないのか?
その男は案の定俺の目の前に立つと、にっこりとほほ笑んで、口を開いた。
「あのー、シエルさんって言うんですよね?」
やっぱり声を掛けられた。
「そうだけど、どうしたんだ?」
わざと何も知らないフリをしてみせる。
「僕はタツヤって言います。シエルさん、レベル21なんだ。すごいなぁ!」
勧誘の常套手段。相手のご機嫌を取る。
「なに、それほどでもないよ」
「いや、すごいですよ! 周りの人なんてレベルが10超えている人でも珍しいのに! 良かったら僕が作ったギルド、光の冒険団に入隊してくれませんか?」
まさか俺が勧誘されるとは思っていなかったので、返答に悩む。ギルドは入隊すると、掛け持ちは出来ないものの、好きな時に抜けることができるので入ることのデメリットはそんなにない。
「どうですか?」
考えている俺の顔を覗き込んでくるタツヤ。もしギルドに入隊すれば、レベル上げの時なんかにギルドチャットで暇を潰せるかもしれない。それでも十分入る理由になるかな。
「分かった。ギルドに入るよ」
「本当ですか!? ありがとうございます!」
タツヤは目を輝かせながら、メニューコマンドを開いて俺を誘おうとする。
【ギルド《光の冒険団》への誘いが来ています。入隊しますか?】
俺は、YESを選択する。
「わあ、ありがとうございます!」
【ギルド《光の冒険団》に入隊しました!】
「世話になる、よろしくな」
「こちらこそ! よろしくお願いします!」
喜んでいるようでなにより。ギルドメンバーとして入ったのは俺が1番目だった。
過疎ギルド。
このサイクルをぶっ通しで繰り返すこと約10時間。
自分でもよく10時間も続けていられたなと思う。その苦労の甲斐もあってか、新たなスキル【フローズン】などの氷魔法を覚え、俺のレベルは21まで上がっていた。
いや、これだけやってレベルは12しか上がっていないのだ。普通のRPGなら40くらいまで上がっていてもいいような感覚なのだが。DOMのレベルが上がりづらいという仕様上仕方がない。
所持金については、デスペナルティを食らいながらも3歩進んで2歩下がるといった具合で地味に増えている。好調、好調。
ここまでぶっ通しで続けられるのは、我ながら素晴らしい才能なんじゃないかと思えてくるね。やることは決まっているので、俺には工場のライン作業なんか仕事に向いているのかもしれない。面接のときに「あなたの強みを教えてください」って聞かれたら、「僕はレベル上げを10時間も続けられる根気と、ゴリラに殴られても平気な鋼のハートを持っています」って答えるんだ。
伝わるだろうか。きっと伝わらないね。ゲームなんて、なんの役にも立たないって年配の人たちは言うけれど、こういう努力は認めてくれてもいいと思うな。
とは言っても、正直なところ単調作業はやはり退屈で飽きてくる。
この世界にはテレビもスマホも無いから、アニメを見ながら~とか、音楽を聴きながら~と言った“ながら作業”が出来ないのだ。この調子で続けていれば、復讐を遂げる前に廃人でもになってしまうかもしれない。これは由々しき事態である。何か暇つぶし出来るものを見つけなければ。
ガッ!(マウントコングに殴られる音)
≪王都ウェスタンベル≫
今日のレベル上げはとりあえずこのくらいで良いだろう。
夜になり、フィールドはすっかり暗くなっていたが、王都ウェスタンベルには街灯や、お店から漏れる光のお陰でそれほど暗いとは思わない。
新規のプレイヤー達も、この世界に馴染んできたようで、街のところどころで世間話が聞こえてくる。
「ねぇねぇ、レベルいくつまで上がった?」
「俺は8まで上がったぞ」
「えーっ、すごい! どこでレベル上げしたの?」
……エトセトラ。それは学生たちが授業の合間の休み時間に廊下で話しているような雰囲気だった。
「平和だな……」
なんとなく、そう呟いてみた。
この世界には突然のPKプレイヤーキルがない。あくまでこのゲームの敵はモンスターであり、プレイヤーでは無いのだ。
そう言っても、血気盛んなプレイヤーのためにも運営は一応プレイヤー同士で戦う機能も用意してある。プレイヤーがお互いに「決闘」を承認すれば戦うことも可能なのだ。他にもギルド同士で戦う「ギルド戦」なんてのもある。こちらも両者の同意が必要になるのだが。
今はそんなことよりも、こうやってプレイヤー同士和気藹々と過ごしている方が楽しいんだろうな。
こんな復讐という目的でDOMをやっているプレイヤーは俺くらいだろう。平和な世界に復讐者として紛れ込んでいる俺。なんだか羊の群れの中に紛れている肉食の羊みたいに、自分がイレギュラーな存在に思えてしまう。
俺は一度この世界では死んでいるようなものだしね。復讐するために蘇ったアンデッドみたいなものなのだ。でもそのアンデッドは今、レベル上げに疲れてくたくたなのです。
そんな疲れた俺が向かった先は、町の酒場。酒場だけれど、オレンジジュースを1つ注文した。未成年だからとかそんな誠実な理由ではない。単に甘いものが飲みたい気分だったんだ。昔からこのレベル上げ後の一杯がたまらなく好きなんだよ。
「ふぅー、今日は一日中レベリング出来てよかった」
ふと酒場にある電子掲示板に目をやるとプレイヤーランキングなるものが表示されていた。
『推定 最強プレイヤーランキング』
1位 ルージュ
2位 ゆう
3位 フィロソフィ
4位 リーシャ
5位 みんく
6位 イジャピジャ
…………
そのランキングに載っていたはずのスカイの名前は消され、フィロソフィが3位にまで昇り詰めていた。
「…………」
俺はぼんやりとそれを見つめながら黙ってオレンジジュースを飲み干した。
◇
≪王都ウェスタンベル・噴水広場≫
外の風に当たりたい気分だったので、フラフラと目的も無く歩いて、気づいたら噴水広場のベンチに座っていた。風に乗って飛んでくる水しぶきが心地良い。
周りの人たちは、仲間とお喋りをしたり、覚えた魔法で遊んでいるなど、ワイワイと盛り上がっている。噴水広場はちょっとしたプレイヤー達のたまり場だった。
そんな喧噪の中、手あたり次第にプレイヤーに声を掛けている人間の男プレイヤーに目が留まった。
「あの! ギルド、光の冒険団に入隊しませんか?」
「ごめんなさい、始めたばかりでよく分からないの」
「あ、そうですか。分かりました~」
ギルドの勧誘か。その男はニコニコとした表情を顔に張り付けて、また別の人に声を掛けている。初心者サーバー開設2日目だっていうのに、もうギルドを作る人が居るなんて驚きだな。
どうやらその男はまたしても勧誘に失敗したらしく、また違う人に声を掛け始めた。あまりに気の毒なその姿に、なんとなく心の中で応援してやりたい気持ちになって来た。
「あの、僕の作ったギルドに入隊しませんか」
「わりィ、ギルドは友達と一緒に作るって決めてるから」
「そうですか。わかりました」
あー、また勧誘失敗か。ドンマイ、ドンマイ。次は誰に声を掛けるんだ?
なんて心の中で勇気付けていたら、今度はこっちに近づいてきた。
まさか、俺の方を見ている? おいおい、これって俺に声を掛けるつもりなんじゃないのか?
その男は案の定俺の目の前に立つと、にっこりとほほ笑んで、口を開いた。
「あのー、シエルさんって言うんですよね?」
やっぱり声を掛けられた。
「そうだけど、どうしたんだ?」
わざと何も知らないフリをしてみせる。
「僕はタツヤって言います。シエルさん、レベル21なんだ。すごいなぁ!」
勧誘の常套手段。相手のご機嫌を取る。
「なに、それほどでもないよ」
「いや、すごいですよ! 周りの人なんてレベルが10超えている人でも珍しいのに! 良かったら僕が作ったギルド、光の冒険団に入隊してくれませんか?」
まさか俺が勧誘されるとは思っていなかったので、返答に悩む。ギルドは入隊すると、掛け持ちは出来ないものの、好きな時に抜けることができるので入ることのデメリットはそんなにない。
「どうですか?」
考えている俺の顔を覗き込んでくるタツヤ。もしギルドに入隊すれば、レベル上げの時なんかにギルドチャットで暇を潰せるかもしれない。それでも十分入る理由になるかな。
「分かった。ギルドに入るよ」
「本当ですか!? ありがとうございます!」
タツヤは目を輝かせながら、メニューコマンドを開いて俺を誘おうとする。
【ギルド《光の冒険団》への誘いが来ています。入隊しますか?】
俺は、YESを選択する。
「わあ、ありがとうございます!」
【ギルド《光の冒険団》に入隊しました!】
「世話になる、よろしくな」
「こちらこそ! よろしくお願いします!」
喜んでいるようでなにより。ギルドメンバーとして入ったのは俺が1番目だった。
過疎ギルド。
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