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しおりを挟む週末うちに帰ると、セディーから宿題を出されるんだけど……
ぶっちゃけ、学園で出される宿題よりもセディーから出される宿題の方が難しいです。
「できて損は無い、というか……むしろ、こういうのはできない方が圧倒的に損をするからね。ちゃんとできるようになろうね?」
と、にっこり笑顔で出されるのは、経理や簿記、会計とか・・・領地経営、収支などに関する計算問題。
難しい。なんで貸借対照表の左右の計算が合わないのか・・・と、苦戦しながらどうにか解いて、週末に答え合わせがてらの授業。
そして、更に新しい問題が出される・・・
法律問題や特産品などの輸出入に関する規制理由の把握。
Q.特定の植物が、生の状態での他領への持ち込み禁止(加工品はOK)になってる。その理由と、規制対象となっている植物を調べよ。
A.特定植物の病害虫に対する防疫の為。例としては、甘藷など。または、大麻など医薬品の材料となる植物の為、国によって厳重に管理されているから。
動物についても、同様の問題が・・・
この辺りは、計算問題よりはできる。地理の教科書に載ってたりするし。
調べもので図書館に行くことが増えた。
「領地経営に関して、領主が知っておいた方がいいことは多岐に渡る。知らないままで、全て専門家に任せる、という選択肢がないワケじゃないけどね? そうしている貴族当主も決して少なくはないし、手を抜こうと思えば幾らでも抜ける。でも、それはもうお飾りの領主でしかないよね。実質的な経営、実態の把握が自分でできないと、権限を失う。そして、不正も見抜けない。不正が見抜けないと、犯罪者に領地や領民が食い物されちゃう。その状態でもし、不正を見抜いたとしても、権限がなくなっていたらなにもできない。だから、全く知らないよりは、浅くてもいいから、ちょっとだけでも知っている方が断然いい」
そういう風に説かれると、頑張らなきゃって思わされる。
「それに・・・あの人も、子爵分領の仕事は一応できていたんだよね。多少の見積もりの甘さや軽いミスなんかは偶にあったけど、部下に専横を許さない程度の仕事はこなしていたから。お祖父様も、仕事に関しては口出ししなかったみたい」
ぽつんと落ちる言葉。
セディーが言うからには、そうなんだろう。
どうやら、父は本当に仕事だけはできていた模様。それも、お祖父様が及第と見做す程には。
「早くお祖父様の負担を減らせるよう、ネイトも頑張ろうね?」
「うん」
と、頷くよりない。
あの人を追い出したのは、わたし達なんだから。責任は負うべきだ。
と、頑張ってます。
✐~✐~✐~✐~✐~✐~✐~✐
エドガー(おとん)は仕事は、できていたんですよ……( ̄~ ̄;)
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