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番外。ブラコン同盟結成12

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 あんな男は願い下げだと父に婚約解消を出て、無事に手続きが終了してから数日後の昼休み。

「ケイト、お前婚約解消されたんだってな? どうせ、お前の方が愛想尽かされたんだろ? セルビア伯爵家の次期当主でないお前なんかに価値は無いからな。伯爵家と言う特典でもないと、お前みたいに生意気で可愛げのない女なんか、誰が相手にするもんか」

 厄介なのに絡まれました。

 やはり、もう親族内で話が広まっているようです。学園では顔を合わせないよう、気を付けていたというのに……しかもここは、カフェへと向かう道の真ん中です。普通、こんなところで絡みますか? 他学年の方々もいらっしゃるというのに、全く。

 皆さん早速、面白いことを見付けた、と言わんばかりにわたし達へと注目しています。物見高いことですね。

「婚約は円満に解消されましたが、あなたは知らないのですね」

 まぁ、知っていてわざとこんな場所で言い触らしている、という可能性もありますが。

「話が以上なら、失礼します。次の授業があるので、急いでいるのです」

 早く昼食を食べたいですし、話をする価値があるとも思えません。こんな輩に構うより、初等部の教科書でも読んでいる方が、よっぽどマシですね。

「逃げるのかよ?」

 ニヤニヤとわらう同い年の親族の少年。本当にこの人は、幼少期から変わりませんね。

「いえ。わたしは、普通クラスでもギリギリの成績のあなたとは違って、上位クラスに所属していますので。知らない筈はありませんが、クラスが違うと、教室も授業内容もスケジュールも異なりますからね。くだらないことでわたしに絡んで油を売る暇があるのでしたら、あなたももう少しくらいは、成績を上げる努力をした方がよろしいのではありませんか?」

 大方、婚約解消の話を持ち出して、わたしを笑い者にするつもりだったのでしょうが・・・わたしも、ただで皆さんへと娯楽を提供する気はありません。

「ああでも、普通クラスでもギリギリというあなたの成績でしたら、いっそ来年は下位クラスになった方が楽なのかもしれませんね。おば様達に叱られてしまわないと宜しいですけど」
「なっ!?」

 成績が下から数えた方が早いと暴露され、成績の心配までされた彼の顔が真っ赤になりました。クスクスと笑う声があちこちに広がります。

「っ!? お、覚えてろよっ!!」

 彼はそう怒鳴って、逃げて行きました。

 さて、いつまでもここにいて、また絡まれるのも面倒なので、さっさと移動しますか。

 それからカフェへと向かい、手早く昼食を済まそうとすると、

「ケイト様、婚約解消されたと聞きましたが、大丈夫ですか?」

 心配そうな顔を作った同級生の令嬢に、馴れ馴れしく声を掛けられました。そして、断りもなく勝手にテーブルへ着かれました。
 上位クラスの方ではないので、然程さほど交流のある方ではないのですが……

「ええ、平気です。ご心配ありがとうございます」

 邪険にするワケにもいかないので、とりあえずはお礼を言っておきます。

「まあ! さすがは、次期当主となるべく育てられた方はお強いですわね」

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