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平日は授業。放課後には乗馬をしたり、走ったり、レザンから逃げ回ったり、宿題をしたり、いつもの面子に偶にライアンさんが加わったりと――――なんやかんやで騒がしく過ごしている。
週末は寮で過ごしたり、帰省したり。
帰省したら、セディーやおばあ様に連れられてお茶会に出たり、学園に通っている生徒のいる貴族家の暗記をさせられたり、勉強を見てもらったりと、なかなか忙しい。
そんな日々を送っていると、学園で――――
「例の奴ら、とうとう退学が決まったんだってよ」
「例のって、なんの話だ?」
「あの連中だよ、ほら、普通クラスや下位クラスの生徒達を恐喝して金品を強奪していた連中」
「ああ、あの」
「なんでも、示談金が莫大な額になるらしくて、辺境で数十年ただ働きらしい」
「逮捕じゃないのかよ?」
「そこは、保護者と学園側が頑張って、どうにか丸く収めたんじゃね?」
「ほら、生徒から逮捕者が出ると学園の評判とかも下がるしさ」
「あ~」
「でも連中、家から縁は切られたっぽいぜ?」
「そりゃ、普通切られんだろ」
「いやいや、貴族だからわからねぇぞ?」
「ま、なんにせよ、あくどい連中がいなくなったなぁいいことだな」
なんて会話が聴こえて来た。
確かに示談金は、相当額になるでしょうねぇ。
辺境で数十年はただ働きですか。家から縁切りはされたみたいですが、逮捕されないだけマシではないでしょうか?
彼らは、明確に羽目……というか、人生を踏み外しましたね。犯罪行為は、許されることではありませんからね。
彼らが何件やらかしたかはわかりませんけど・・・示談金は、三家でキッチリ等分して支払う予定なのだとか。
辺境で数十年間のただ働きとは、後悔も反省する時間もこれから大いにあることでしょう。
まぁ、彼らが反省するのかは不明ですが……身体を壊したり、不慮の事故などが無ければ、時間はたっぷりとあるでしょうね。
彼らのせいで、ご家族の方々は非常に大変だと思います。
ちなみに、うちにも示談金の支払いをという話はありましたけど、お断りしたんですよねぇ。
お祖父様が、わたしにどうするかを聞いて来たので、「わたしは別に被害を被ったワケではないので、弁済や慰謝料は要りませんよ」と返事をしました。
その辺りのやり取りは、わたしが彼らの保護者と直接したワケではありませんが、この間寮に菓子折りが届きましたね。
『一応、毒が入ってないことは確認したから食べても大丈夫だよ。要らなかったら捨ててもいいからね』という、セディーからのなんとも言えない手紙が付いていたけど・・・
お菓子は美味しく頂きました。日持ちのする焼き菓子のセットでしたね。しかも、ちょっとお高い王室御用達のお店のもの。
まぁ、封は切られていて、少しだけお菓子の端っこが欠けていたりして、本当に毒味したんだなぁという痕跡があって、なるべく早く食べ切らないといけなかったけど・・・
焼き菓子はどれも美味しかった。さすが、王室御用達のお店です♪
__________
いちゃもんの先輩達じゃなくて、ネイサンにあっさり返り討ちにされた、かつあげの三人組先輩達の末路ですね。
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