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しおりを挟む中間テストを投げる宣言しちゃったよ、コイツ・・・大丈夫か?
まぁ、レザンが補習でいいって言うなら、わたしがとやかく言うことじゃないんだけど・・・
「君って、そんなに成績危うい感じなの? 騎士学校ではそんなに成績悪くなかったでしょ」
一応、座学は苦手だと公言していた割に、学年で十位くらいはキープしていたと思うんだけど。それに、クラス分けでは下位クラスじゃなくて、普通クラスに入れていることだし。
「ふっ、あれはな、ハウウェル。兄貴達からのノート支援の賜物だ!」
「あぁ、兄弟が先に同じとこ通ってる恩恵ってやつ」
あの成績は、優秀だっていうお兄さん方の協力ありきの成績だったワケか。うん、かなり納得した。だってコイツ、マジ脳筋だもん。
「そういうことだな」
「だから、この学園では、そのお兄さん方のノート支援は望めそうにない、と?」
「ふっ、そういうことだ。ところで、ハウウェルの兄上の方はどうなんだ? とても優秀だったという話じゃないか。しかも、この学園の卒業生だったんだろう?」
レザンはわたしへと水を向ける。
「わたしはまぁ、入学前に勉強を見てもらったんだけど・・・」
「けど、なんだ?」
「セディー……兄上は、六年間上位クラスに在籍。更に言えば、在学中は十位以内の席次をずっとキープしていたんだって」
しかも、実際には主席や次席になると面倒だからと、手を抜きながらその成績だし。
実はセディーってば、主席を狙えたんじゃないかとわたしは思っている。
「それはまた、凄い兄上だな」
「レザン。わたしは、そこまで頭が良くないんだよね。残念なことに」
「? なにが残念なんだ?」
「あのな、レザン。恐ろしいことに、わたしの兄は、授業中・・・ノートを殆ど取ってない。それでいて、あの成績をキープしていたんだ」
「なんだとっ!? それはまた・・・確かに。凄く恐ろしい話、だな・・・」
「というワケで、兄上のノートに期待はできない」
驚愕していたレザンの表情が、沈痛な面持ちに変わる。お前、どんだけうちの兄に期待してたんだよ? 他力本願じゃないか。
「そう、か・・・」
「いや、そんな諦めた顔してないで勉強頑張りなよ」
「実技でどうにかっ・・・」
「ならないって。授業、座学のが多いし。そもそも、この学園では実技での赤点回避は不可能だよ」
「! そうだったな」
「というワケで、大人しく勉強ガンバレ」
と、話していたら・・・
「あの、そんなに勉強に困っているのでしたら、宜しければお教えしましょうか?」
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