168 / 179
過去編。
美しい鳥籠の森。
しおりを挟む
緑深い森の奥。
静謐を湛えた清らかな泉。
一片の穢れも無い清廉な空気。
そこは豊かな、とても美しい森だった。
人間が踏み入らぬ深い深い奥の森だというのに光が射し込み、恵み溢れる明るい森。
小鳥が囀り、妖精が飛び交う幻想的な森。
流れるのは、ゆったりとした穏やかな時間。
美しくも一切の穢れが赦されない、聖なる森。
己が種を、至高とする獣の造った箱庭で・・・
美しい鳥籠の森。
※※※※※※※※※※※※※※※
「はぁ……つまらないわ」
ここにいる妖精達はどれも知能が低くて遊び相手にするには物足りないし、私と同年代の子達はみんな男の子ばかりで、私を仲間には入れてくれない。
だから私は、大抵一人で遊んでいる。なのに・・・
つつくと煙の出るキノコやレースのドレスを着たようなキノコ、夜闇に光るキノコ、真っ白で美しいキノコ、毒々しいカラフルな色彩で面白い形のキノコ、虫から生えたキノコ、虫を食べる草、変な形の花、蛇の脱け殻、鹿の角の欠片、松ぼっくり、蜘蛛の糸、真っ黒な軽い石、大きな魚の鱗、熊の爪、栗の毬、七竃の枝。
集めていた面白いキノコや植物、動物の一部なんかが全て、お父様に全部捨てられてしまった。
ついでに、お説教を食らってしまった。
女は貞淑で、夫に従順であるべきで……だとか、子供を生んでどうのこうの……と。耳にタコができそうな程、聞き飽きたお説教を延々とされてしまった。
どうやら、私が面白いと思うのは変なモノで、女としてはセンスがおかしいらしい。
どうせなら綺麗な花やら、食べ物を採取すればまだ可愛げが……お前は女なのだから……云々。
お説教はもう沢山だから、家を出て来た。
面白くない。つまらない。
お母様が亡くなってから、家事は私の仕事となった。掃除、洗濯、炊事。森で食べ物を採取して、調理して、お父様へ提供して、そして一日が終わる。また朝が来て、同じ一日が繰り返される。
一応すべきことはちゃんとしているのだから、私の些細なコレクションを少しくらい多目に見てくれてもいいと思う。
変わり映えのしない毎日。
緑豊かな美しい森。
美しいけれど・・・この森はお父様達に丹念に整えられ、生態系さえも管理されている。
この森から出ることは、許されていない。
あのキノコや動植物の一部は、森から出ない範囲の、お父様達の管理の行き届いていない場所にひっそりと生えていたものや、ゴミだって捨てられそうだった物を、こつこつ集めて隠していたというのに・・・
全部捨てられてしまった。
なんだか悔しいから、森で一番高い木に登っている。木の上の方の太い枝に腰を下ろし、綺麗に調えられた森を見渡す。
この森は綺麗だけれど、綺麗なだけ。
予定調和で全然面白みが感じられない。
足をぷらぷらさせながら、『森の外』へと、遠く遠くの方へ視線を向ける。緑の色が変わり、暗くなっている辺りが外の森とこの森との境界。
とても遠くに感じるけれど、駆けて行けばそんなに遠くでもない距離にある場所だ。
どれだけそうしていただろう・・・
「アマンダ」
いつの間にか陽射しの色が変わっていて、木の下から名前が呼ばれた。よく通る澄んだ低い声。
「降りて来なさい」
下から見上げるのは、切れ長の薄い青色の瞳。真っ直ぐな長い金髪を後ろで括った、涼やかな面のスラリとした美青年…だと一族の中で称されている、若い男のヒト。
「アマンダ」
落ち着いた声に、また名前が呼ばれる。下から伸ばされる手。降りて来い、とのこと。
「……シリウス兄様」
私は彼のことが、昔から苦手だ。溜め息を吐いて、木から飛び降りる。と、
「貴女はまた、そんなことをして」
呆れた顔をされる。
「相変わらずアマンダは、長の娘、そして年頃の娘なのだという自覚が足りないようですね。今度は一体、なにをしたのですか?」
見下ろす薄い青。呆れを隠さない低い声。
「別になにもしてません」
「アマンダ? 貴女はいずれ、わたしの妻になるのですよ? いい加減、子供のような真似はやめて、少しは落ち着いた振る舞いを覚えなさい。確りしてもらわねば困ります」
彼、シリウス・ウリエル・ホーリレは、幼い頃から決められている私の許嫁で、年上の親族。そして、未来のユニコーンの長となるべく育てられたヒト。
彼はとても優秀なのだそうで、お父様と似たようなことばかり、いつも私に言う。
「お説教は沢山です」
ぷいと横を向くと、零される溜め息。
「貴女は、全く・・・」
顔へ伸ばされる手。近付く気配。
「お仕置き、です」
弧を描く唇。そして、温かい指先がつうと額の真ん中に触れる感触に身を固くする。
「っ!」
「さあ、帰りますよ。オーガスタス様が心配しているでしょうから」
お父様の名前を出し、にこりと笑顔で腰へ回される手。シリウス兄様に家へ帰ることを強要される。
「・・・」
幾ら普段は人型を取っていると言っても、やはり私達の本性はユニコーンで、額の角は急所だ。角を出していないときでも、額に触られるのはとても気持ち悪い。背筋がざわざわする。
けれど、「貴女はわたしの妻になるのだから、慣れないといけません」そう言ってシリウス兄様は、私の額へ触れることを繰り返す。小さい頃から幾ら厭だと言っても、全く聞いてくれない。
むしろ、私が厭がれば厭がる程、その薄い青色の瞳の奥が愉しげに煌めき、唇が満足そうに笑みを湛える。『正しいこと』、を私へ言い聞かせながら・・・
どこか、怖いヒト。
私はいつか……いや、あと数年もすれば、この怖いヒトへ嫁ぐことが決められている。
「では、ここで。また近いうちに会いましょう」
家の前で足を止め、吊り上がる口の端。
「アマンダ」
額に落とされた柔らかい感触、愉しげな薄青の瞳に、背筋がざわりと粟立つ。
「っ……」
やはり、慣れない。気持ち悪い。
ああ、とても憂鬱だ。
__________
過去編で最初の話はリュースの話でした。ローレルと出逢う以前のことです。なんかちょっとお転婆?で変な子になりました。
お遊び企画第九段でチラッと名前の出ていたヒトが出て来てます。今回もチラッとですが・・・まあ、お察しの通りのキャラですね。
フェンネルとは喋り方がカブってますが、性格は違います。イメージとしての口調は、フェンネルが慇懃無礼な丁寧語なのに対し、シリウスが聖職者みたいな話し方です。
文字だと伝わり難い…というか、この時点ではリュースがまだ聖職者というものをわかっていないという感じでしょうか。
そして、過去編の話が終わってからまたヴァンパイア編の続き、イーレ編(仮)でアル達の今の話に戻る予定です。
静謐を湛えた清らかな泉。
一片の穢れも無い清廉な空気。
そこは豊かな、とても美しい森だった。
人間が踏み入らぬ深い深い奥の森だというのに光が射し込み、恵み溢れる明るい森。
小鳥が囀り、妖精が飛び交う幻想的な森。
流れるのは、ゆったりとした穏やかな時間。
美しくも一切の穢れが赦されない、聖なる森。
己が種を、至高とする獣の造った箱庭で・・・
美しい鳥籠の森。
※※※※※※※※※※※※※※※
「はぁ……つまらないわ」
ここにいる妖精達はどれも知能が低くて遊び相手にするには物足りないし、私と同年代の子達はみんな男の子ばかりで、私を仲間には入れてくれない。
だから私は、大抵一人で遊んでいる。なのに・・・
つつくと煙の出るキノコやレースのドレスを着たようなキノコ、夜闇に光るキノコ、真っ白で美しいキノコ、毒々しいカラフルな色彩で面白い形のキノコ、虫から生えたキノコ、虫を食べる草、変な形の花、蛇の脱け殻、鹿の角の欠片、松ぼっくり、蜘蛛の糸、真っ黒な軽い石、大きな魚の鱗、熊の爪、栗の毬、七竃の枝。
集めていた面白いキノコや植物、動物の一部なんかが全て、お父様に全部捨てられてしまった。
ついでに、お説教を食らってしまった。
女は貞淑で、夫に従順であるべきで……だとか、子供を生んでどうのこうの……と。耳にタコができそうな程、聞き飽きたお説教を延々とされてしまった。
どうやら、私が面白いと思うのは変なモノで、女としてはセンスがおかしいらしい。
どうせなら綺麗な花やら、食べ物を採取すればまだ可愛げが……お前は女なのだから……云々。
お説教はもう沢山だから、家を出て来た。
面白くない。つまらない。
お母様が亡くなってから、家事は私の仕事となった。掃除、洗濯、炊事。森で食べ物を採取して、調理して、お父様へ提供して、そして一日が終わる。また朝が来て、同じ一日が繰り返される。
一応すべきことはちゃんとしているのだから、私の些細なコレクションを少しくらい多目に見てくれてもいいと思う。
変わり映えのしない毎日。
緑豊かな美しい森。
美しいけれど・・・この森はお父様達に丹念に整えられ、生態系さえも管理されている。
この森から出ることは、許されていない。
あのキノコや動植物の一部は、森から出ない範囲の、お父様達の管理の行き届いていない場所にひっそりと生えていたものや、ゴミだって捨てられそうだった物を、こつこつ集めて隠していたというのに・・・
全部捨てられてしまった。
なんだか悔しいから、森で一番高い木に登っている。木の上の方の太い枝に腰を下ろし、綺麗に調えられた森を見渡す。
この森は綺麗だけれど、綺麗なだけ。
予定調和で全然面白みが感じられない。
足をぷらぷらさせながら、『森の外』へと、遠く遠くの方へ視線を向ける。緑の色が変わり、暗くなっている辺りが外の森とこの森との境界。
とても遠くに感じるけれど、駆けて行けばそんなに遠くでもない距離にある場所だ。
どれだけそうしていただろう・・・
「アマンダ」
いつの間にか陽射しの色が変わっていて、木の下から名前が呼ばれた。よく通る澄んだ低い声。
「降りて来なさい」
下から見上げるのは、切れ長の薄い青色の瞳。真っ直ぐな長い金髪を後ろで括った、涼やかな面のスラリとした美青年…だと一族の中で称されている、若い男のヒト。
「アマンダ」
落ち着いた声に、また名前が呼ばれる。下から伸ばされる手。降りて来い、とのこと。
「……シリウス兄様」
私は彼のことが、昔から苦手だ。溜め息を吐いて、木から飛び降りる。と、
「貴女はまた、そんなことをして」
呆れた顔をされる。
「相変わらずアマンダは、長の娘、そして年頃の娘なのだという自覚が足りないようですね。今度は一体、なにをしたのですか?」
見下ろす薄い青。呆れを隠さない低い声。
「別になにもしてません」
「アマンダ? 貴女はいずれ、わたしの妻になるのですよ? いい加減、子供のような真似はやめて、少しは落ち着いた振る舞いを覚えなさい。確りしてもらわねば困ります」
彼、シリウス・ウリエル・ホーリレは、幼い頃から決められている私の許嫁で、年上の親族。そして、未来のユニコーンの長となるべく育てられたヒト。
彼はとても優秀なのだそうで、お父様と似たようなことばかり、いつも私に言う。
「お説教は沢山です」
ぷいと横を向くと、零される溜め息。
「貴女は、全く・・・」
顔へ伸ばされる手。近付く気配。
「お仕置き、です」
弧を描く唇。そして、温かい指先がつうと額の真ん中に触れる感触に身を固くする。
「っ!」
「さあ、帰りますよ。オーガスタス様が心配しているでしょうから」
お父様の名前を出し、にこりと笑顔で腰へ回される手。シリウス兄様に家へ帰ることを強要される。
「・・・」
幾ら普段は人型を取っていると言っても、やはり私達の本性はユニコーンで、額の角は急所だ。角を出していないときでも、額に触られるのはとても気持ち悪い。背筋がざわざわする。
けれど、「貴女はわたしの妻になるのだから、慣れないといけません」そう言ってシリウス兄様は、私の額へ触れることを繰り返す。小さい頃から幾ら厭だと言っても、全く聞いてくれない。
むしろ、私が厭がれば厭がる程、その薄い青色の瞳の奥が愉しげに煌めき、唇が満足そうに笑みを湛える。『正しいこと』、を私へ言い聞かせながら・・・
どこか、怖いヒト。
私はいつか……いや、あと数年もすれば、この怖いヒトへ嫁ぐことが決められている。
「では、ここで。また近いうちに会いましょう」
家の前で足を止め、吊り上がる口の端。
「アマンダ」
額に落とされた柔らかい感触、愉しげな薄青の瞳に、背筋がざわりと粟立つ。
「っ……」
やはり、慣れない。気持ち悪い。
ああ、とても憂鬱だ。
__________
過去編で最初の話はリュースの話でした。ローレルと出逢う以前のことです。なんかちょっとお転婆?で変な子になりました。
お遊び企画第九段でチラッと名前の出ていたヒトが出て来てます。今回もチラッとですが・・・まあ、お察しの通りのキャラですね。
フェンネルとは喋り方がカブってますが、性格は違います。イメージとしての口調は、フェンネルが慇懃無礼な丁寧語なのに対し、シリウスが聖職者みたいな話し方です。
文字だと伝わり難い…というか、この時点ではリュースがまだ聖職者というものをわかっていないという感じでしょうか。
そして、過去編の話が終わってからまたヴァンパイア編の続き、イーレ編(仮)でアル達の今の話に戻る予定です。
0
お気に入りに追加
211
あなたにおすすめの小説
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
悪妃の愛娘
りーさん
恋愛
私の名前はリリー。五歳のかわいい盛りの王女である。私は、前世の記憶を持っていて、父子家庭で育ったからか、母親には特別な思いがあった。
その心残りからか、転生を果たした私は、母親の王妃にそれはもう可愛がられている。
そんなある日、そんな母が父である国王に怒鳴られていて、泣いているのを見たときに、私は誓った。私がお母さまを幸せにして見せると!
いろいろ調べてみると、母親が悪妃と呼ばれていたり、腹違いの弟妹がひどい扱いを受けていたりと、お城は問題だらけ!
こうなったら、私が全部解決してみせるといろいろやっていたら、なんでか父親に構われだした。
あんたなんてどうでもいいからほっといてくれ!
百合ゲーの悪女に転生したので破滅エンドを回避していたら、なぜかヒロインとのラブコメになっている。
白藍まこと
恋愛
百合ゲー【Fleur de lis】
舞台は令嬢の集うヴェリテ女学院、そこは正しく男子禁制 乙女の花園。
まだ何者でもない主人公が、葛藤を抱く可憐なヒロイン達に寄り添っていく物語。
少女はかくあるべし、あたしの理想の世界がそこにはあった。
ただの一人を除いて。
――楪柚稀(ゆずりは ゆずき)
彼女は、主人公とヒロインの間を切り裂くために登場する“悪女”だった。
あまりに登場回数が頻回で、セリフは辛辣そのもの。
最終的にはどのルートでも学院を追放されてしまうのだが、どうしても彼女だけは好きになれなかった。
そんなあたしが目を覚ますと、楪柚稀に転生していたのである。
うん、学院追放だけはマジで無理。
これは破滅エンドを回避しつつ、百合を見守るあたしの奮闘の物語……のはず。
※他サイトでも掲載中です。
転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。
成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~
m-kawa
ファンタジー
第5回集英社Web小説大賞、奨励賞受賞。書籍化します。
書籍化に伴い、この作品はアルファポリスから削除予定となりますので、あしからずご承知おきください。
【第七部開始】
召喚魔法陣から逃げようとした主人公は、逃げ遅れたせいで召喚に遅刻してしまう。だが他のクラスメイトと違って任意のスキルを選べるようになっていた。しかし選んだ成長率マシマシスキルは自分の得意なものが現れないスキルだったのか、召喚先の国で無職判定をされて追い出されてしまう。
一方で微妙な職業が出てしまい、肩身の狭い思いをしていたヒロインも追い出される主人公の後を追って飛び出してしまった。
だがしかし、追い出された先は平民が住まう街などではなく、危険な魔物が住まう森の中だった!
突如始まったサバイバルに、成長率マシマシスキルは果たして役に立つのか!
魔物に襲われた主人公の運命やいかに!
※小説家になろう様とカクヨム様にも投稿しています。
※カクヨムにて先行公開中
侯爵令嬢は婚約者(仮)がお嫌い
ハシモト
恋愛
ある日、侯爵令嬢シルフィに婚約者(仮)があてがわれた。
仮婚約者の名はネヴィル。公爵家の次男にして跡継ぎの将来有望な美丈夫である。
しかし、シルフィはこの男、ネヴィルが大の苦手なのだ。
シルフィはこの婚約を取り下げるよう、公爵邸に交渉しに行くのだが…。
二人のすれ違い、じれじれなラブストーリー。
破滅する悪役五人兄弟の末っ子に転生した俺、無能と見下されるがゲームの知識で最強となり、悪役一家と幸せエンディングを目指します。
大田明
ファンタジー
『サークラルファンタズム』というゲームの、ダンカン・エルグレイヴというキャラクターに転生した主人公。
ダンカンは悪役で性格が悪く、さらに無能という人気が無いキャラクター。
主人公はそんなダンカンに転生するも、家族愛に溢れる兄弟たちのことが大好きであった。
マグヌス、アングス、ニール、イナ。破滅する運命にある兄弟たち。
しかし主人公はゲームの知識があるため、そんな彼らを救うことができると確信していた。
主人公は兄弟たちにゲーム中に辿り着けなかった最高の幸せを与えるため、奮闘することを決意する。
これは無能と呼ばれた悪役が最強となり、兄弟を幸せに導く物語だ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる