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☪Halloween✜Night★~ジャッジ・ザ・パンプキン~
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※ハロウィン特別編なので、細かいことは気にしないでください。
__________
カラフルに彩られた街に、キャッキャと楽しげな子供達の声が鳴り渡る。
「Trick or Treat?」
カボチャ頭やカブ頭、シーツオバケに魔女、ミイラ、妖精、姫、王子、騎士、海賊、踊り子、狼男、小悪魔、天使、ヴァンパイア。それぞれ思い思いに可愛らしい仮装をした子供達が、お菓子を求めて楽しげに街を練り歩く。
「Happy Halloween♪」
「Happy Halloween!!」
「お菓子をくれなきゃイタズラするぞっ!」
手にした籠に、訪ねた家から貰ったお菓子を入れ、キャッキャと笑い合う。
お菓子をたくさん貰えた子は満足そうに、お菓子をあまり貰えなかった子は残念そうに。
「さあ、遅くならないうちにお家へお帰り」
ハロウィンの夜は、みんなが浮かれて陽気に騒ぐ。あまり遅くなると、変な人も出るからね。
けれど、満足できなくて。
「お菓子が足りない。もっと欲しい」
と、欲張りな子供は・・・
「おやおや、あまりお菓子を貰えなかったようだねえ? 可哀想に。特別にお菓子をあげよう。みんなには内緒だよ? さあ、付いておいで」
親切めかした悪い奴らに――――
✰⋆。:゜・*☽:゜・⋆。✰⋆。:゜・*☽:゜・⋆。✰
薄暗い裏路地に、
「ねえ、どこまで行くの?」
子供の不安げな声が響く。
「もうすぐ着くよ」
「あんまり遅くなると、母さんが心配するから。もういいよ、帰る」
「大丈夫だよ。すぐそこだから。クッキーもキャンディーも、ケーキだってあるんだよ」
「そうだぜ。姐さんのお菓子はとっても美味いんだ。折角ここまで来たってのに、帰っちまうたぁ勿体無ぇことするぜ」
「そうそう。あのとき食っときゃ良かったって、絶対ぇ後悔するに決まってらぁ」
子供を宥める男女の声。しかし子供は、粗野な男二人に益々不安げな顔をして俯く。
――――とそこへ、
「Trick or Treat☆いやぁ、実にいい言葉だねっ☆年に一度だけじゃなく、年中行事にしちゃえばいいと思わないかい?」
可愛らしい声が降って来た。
「まぁ、でもほら、アレだよねぇ? お菓子をくれなきゃイタズラするぞっ☆って、ボク的にはどっちでも楽しいんだよねぇ。仮装して練り歩くちみっ子達とか、すっごく可愛らしいしさっ☆だからさぁ・・・わかるでしょ? とうっ!」
と、屋根から飛び降りて軽やかに着地し、シュタ! とポーズを決めようとして、
「ぅおっとっ! バランスがっ……う~ん、ちょ~っと頭が重いかにゃー? やっぱ生のカボチャは重いにゃー。と、気を取り直してっ☆」
軽くよろけながら裏路地に立ったのは、ジャック・オー・ランタンのオレンジカボチャをすっぽり被ったバランスの悪い大きな頭に、ひらりと靡く黒いマント姿、手には箒を掴んだ小柄な影。三角の形にくり抜かれた穴の奥で、ピカリと鬼火のように光る金色。
「一応、万が一、億が一って可能性が無きにしも非ず! ってことで確認しようと思うんだ・け・ど、いかにもガラの悪い、ダっサいチンピラ一味的な仮装した、更には貌と頭まで悪そうな大人達が、親切にも迷子の子を家まで送ってあげようとしている・・・ってことだったり、するのかにゃー♪」
どことなく嘲笑混じりのカボチャ頭の質問に、子供を連れた男女がニヤニヤと下品な笑みを浮かべてカボチャ頭を見下ろす。
「誰がダサくて顔と頭が悪いだっ!?」
男の一人が声を荒げ、
「怖がらせるんじゃないよ。お前は黙ってな」
女がそれを黙らせ、
「そうそう、俺らは親切なんだよ」
別の男がニヤニヤと猫なで声を出す。
「そうさ。なんだったら、ぼくも迷子だってンなら、あたしらが家まで送ってあげるよ」
にこりとカボチャ頭に笑い掛ける女。
__________
カラフルに彩られた街に、キャッキャと楽しげな子供達の声が鳴り渡る。
「Trick or Treat?」
カボチャ頭やカブ頭、シーツオバケに魔女、ミイラ、妖精、姫、王子、騎士、海賊、踊り子、狼男、小悪魔、天使、ヴァンパイア。それぞれ思い思いに可愛らしい仮装をした子供達が、お菓子を求めて楽しげに街を練り歩く。
「Happy Halloween♪」
「Happy Halloween!!」
「お菓子をくれなきゃイタズラするぞっ!」
手にした籠に、訪ねた家から貰ったお菓子を入れ、キャッキャと笑い合う。
お菓子をたくさん貰えた子は満足そうに、お菓子をあまり貰えなかった子は残念そうに。
「さあ、遅くならないうちにお家へお帰り」
ハロウィンの夜は、みんなが浮かれて陽気に騒ぐ。あまり遅くなると、変な人も出るからね。
けれど、満足できなくて。
「お菓子が足りない。もっと欲しい」
と、欲張りな子供は・・・
「おやおや、あまりお菓子を貰えなかったようだねえ? 可哀想に。特別にお菓子をあげよう。みんなには内緒だよ? さあ、付いておいで」
親切めかした悪い奴らに――――
✰⋆。:゜・*☽:゜・⋆。✰⋆。:゜・*☽:゜・⋆。✰
薄暗い裏路地に、
「ねえ、どこまで行くの?」
子供の不安げな声が響く。
「もうすぐ着くよ」
「あんまり遅くなると、母さんが心配するから。もういいよ、帰る」
「大丈夫だよ。すぐそこだから。クッキーもキャンディーも、ケーキだってあるんだよ」
「そうだぜ。姐さんのお菓子はとっても美味いんだ。折角ここまで来たってのに、帰っちまうたぁ勿体無ぇことするぜ」
「そうそう。あのとき食っときゃ良かったって、絶対ぇ後悔するに決まってらぁ」
子供を宥める男女の声。しかし子供は、粗野な男二人に益々不安げな顔をして俯く。
――――とそこへ、
「Trick or Treat☆いやぁ、実にいい言葉だねっ☆年に一度だけじゃなく、年中行事にしちゃえばいいと思わないかい?」
可愛らしい声が降って来た。
「まぁ、でもほら、アレだよねぇ? お菓子をくれなきゃイタズラするぞっ☆って、ボク的にはどっちでも楽しいんだよねぇ。仮装して練り歩くちみっ子達とか、すっごく可愛らしいしさっ☆だからさぁ・・・わかるでしょ? とうっ!」
と、屋根から飛び降りて軽やかに着地し、シュタ! とポーズを決めようとして、
「ぅおっとっ! バランスがっ……う~ん、ちょ~っと頭が重いかにゃー? やっぱ生のカボチャは重いにゃー。と、気を取り直してっ☆」
軽くよろけながら裏路地に立ったのは、ジャック・オー・ランタンのオレンジカボチャをすっぽり被ったバランスの悪い大きな頭に、ひらりと靡く黒いマント姿、手には箒を掴んだ小柄な影。三角の形にくり抜かれた穴の奥で、ピカリと鬼火のように光る金色。
「一応、万が一、億が一って可能性が無きにしも非ず! ってことで確認しようと思うんだ・け・ど、いかにもガラの悪い、ダっサいチンピラ一味的な仮装した、更には貌と頭まで悪そうな大人達が、親切にも迷子の子を家まで送ってあげようとしている・・・ってことだったり、するのかにゃー♪」
どことなく嘲笑混じりのカボチャ頭の質問に、子供を連れた男女がニヤニヤと下品な笑みを浮かべてカボチャ頭を見下ろす。
「誰がダサくて顔と頭が悪いだっ!?」
男の一人が声を荒げ、
「怖がらせるんじゃないよ。お前は黙ってな」
女がそれを黙らせ、
「そうそう、俺らは親切なんだよ」
別の男がニヤニヤと猫なで声を出す。
「そうさ。なんだったら、ぼくも迷子だってンなら、あたしらが家まで送ってあげるよ」
にこりとカボチャ頭に笑い掛ける女。
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