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その後の二人
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「……ねえ、ユイくん何してるの?」
「何って、ナニ」
僕の部屋のセミダブルベットの上、ギシっという音を立ててユイくんが僕の上に覆い被さる。
「ちょ、待って」
ユイくんは抵抗する僕なんてお構いなしだ。そのまま僕の首筋に頭を埋めると、わんこのようにグリグリと頭を押し付けながら首筋にちゅうっと吸い付く。
「んっ……も、だめだって」
ユイくんの頭を静止するように撫でるけれど、それでも彼は止まってくれない。なおも鼻をすんすんとさせながら僕の首筋に唇を押し当て続ける。その唇は、首から鎖骨、鎖骨から胸元というように段々と下がっていき……もう少しで胸の飾りに到達する、というところで。僕は精一杯彼の頭をずいっ!っと押し退けた。
「うわっ、くそ……何で止めるんですか」
「うぅ……だって……」
「俺に抱かれるのの何が嫌なんです?俺のこと嫌い?」
「っ!そんな訳ない!大好きに決まってる!」
「じゃあなに?何で毎回拒否するんですか。結局俺まだ一回も最後までさせて貰えてないんですけど」
「そそ、それは……その……」
お互いの気持ちを確かめ合ってから約三ヶ月。僕たちはまだ一度もセックス出来ずにいた。その原因は、僕がユイくんを拒否してしまうから。本当は僕だってユイくんとセックスがしたいのだけど、僕はどうしてもその一歩が踏み出せない。なぜならそれは…………僕の体が綺麗じゃないから。
智紀と別れてからの僕は、本当に寂しくて寂しくて。それを埋めてくれるなら、と誰彼構わず付き合った。それがちょっと酷い人であってもだ。その適当さが災いして、僕の体には酷いことをされた跡が残ってしまっている。時間が経っているからかなり癒えてはいるのだけど、それでも「分かる」程度に残っているのだ。尻穴だってガッツリ縦に割れてしまっているし、乳首だって普通の人よりぽってりしている。自分で蒔いた種とはいえ、他の人を思わせるこの体をユイくんに見せるのが怖い。
それに……セックス中の僕はちょっと頭がおかしい。らしい。元々がそういう気質なのか、気持ちがいいとすぐにネジがぶっ飛んでしまうのだ。行為中の自分の動画を後で見た時は、そのあまりの醜さにドン引きした。自分で引くくらいだから、ユイくんはもっと引いてしまうだろう。
そんな訳で、僕はユイくんからのお誘いにのれないままでいるのだが……。
「一体いつまで待てば良いんですか」
「それは……んー……と」
「俺は、今すぐにでも祐樹さんを抱きたい」
「……うん……」
「あと、ちゃんと名前で呼んで欲しい。ずっと言ってますよね?」
「……うん。ごめん、……薫くん」
ユイくんの、ゆいは苗字の由井だったらしい。本名は由井薫くんというそうだ。だけどユイくん呼びに慣れてしまっているからなかなか名前呼びが定着しない。ユイって何だか名前みたいだから、呼びやすくてついついそう呼んでしまうのだ。
グイッと近づいてきたユ……薫くんは、かなり不服そうな顔をしている。バランスの取れた眉毛の中心にはシワがよっているし、口はぎゅっと引き結ばれている。だけどよく見るとその瞳は少し不安そうに揺れていて。理由も聞かされずにセックスを拒否されることへの懸念が見え隠れしている。
「俺、そんなに信用ない?」
「……っ、違うよ、そうじゃなくて」
「確かに俺はクズだし、ノンケだし、遊びまくってたし」
「…………っ」
「その割には、頭が固くてユーモアがなくて、面白いことひとつ言えない。飾りにしては良いとしても、恋人にするには物足りないかもしれない」
「…………」
「でも、俺は祐樹さんが好き。大好き。愛してる。それだけは負けない。だから祐樹さんを抱きたい。祐樹さんはこんな俺じゃ嫌?」
薫くんの長いまつ毛がふるりと揺れる。嫌なわけがない。薫くんにこんな顔をさせて、こんな気持ちにさせて、本当僕って自分ばっかり。ちゃんと伝えなきゃって、気付いたはずなのに。僕は本当にダメダメだ。
「……嫌じゃない。嫌なわけない。薫くんはとっても素敵だよ。僕にはもったいないくらい。だからこそ……僕は僕に自信がない」
「…………」
「……やっと薫くんと両思いになれたから、嫌われたくなくて、嫌われたらどうしようって」
「……うん」
「僕の体は……綺麗じゃないから。僕も薫くんが初めてって訳じゃない。それなりに経験してきた。だけど、その経験には普通じゃないのも含まれてる」
「…………」
「それで薫くんを不快にさせたらって思ったら、その、見せる勇気がなくて。ごめんなさい……」
申し訳なさやら恥ずかしさやら不安やらで、僕の言葉は尻すぼみに消えていく。黙って聞いてくれていた薫くんの顔を見ることができない。
「なんだ、そうだったんですね」
少しホッとしたような、薫くんの言葉が聞こえたと共に、彼は急に僕の顎を掬い上げ、ちゅっと僕の唇にキスの雨を降らせる。
「俺を信じてください。どんな祐樹さんでも愛してますから」
⭐︎ 攻め視点
「ひっ、も、っあ……かおるくっ、ちゅきぃっ!」
「はい。俺もです」
「はひっ、ぁひゅっ……ちゅき、ちゅうもっと~~」
だらしなく舌を垂らしてキスをねだる祐樹さんの口内をじゅるっと吸えば、祐樹さんからはまた嬌声がもれる。祐樹さんはキスハメが好きらしい。飲み込み切れなかった唾液が口の端から溢れ、祐樹さんの顎や胸をてらてらと濡らしていく。
「ふ、ぁっ、はっ、ぁンンン……っちゅき」
「はっ……祐樹さん」
なるほど、これは確かにやばい。祐樹さんはセックスになると理性を失うタイプらしい。普段の謙虚で儚い雰囲気からは想像もつかないほど可愛らしく淫らに乱れる。このギャップは腰にクる。
「祐樹さんは深いのが好きなの?かわいいね」
「ぁひ、ぁっ、奥はやぁのこわぃ~おまんこ壊れりゅ~」
奥をドチュドチュしながら何度出したか分からない祐樹さんの精液を指で掬い、乳首に塗り込む。たまにピンっと弾くようにしてやると、その度にビクンビクンっと体を痙攣させる。
「壊れないから大丈夫。優しくトントンしてるだけ」
「っひぁ……っおまんこきもちぃっ~~ちゅき~」
「うん。気持ちいいね」
本当は優しくトントンなんて生やさしいものじゃない。祐樹さんの薄い腹の奥まで届くほど深く挿入し、激しく挿抜を繰り返している。室内には、ぱんぱんというよりも、どちゅんどちゅんという卑猥な音が鳴り響き、祐樹さんの尻穴の縁からは、ゴムから漏れた俺の精液が泡立っているのが見える。それにしても……。
「こんなことされて嫌だったよね。もう痛くない?」
「ふぅぅっ、ンっ、ンっ、うっん~~っあ」
俺は脇腹、乳首、尻穴の横、至る所に散らばる火傷みたいな跡に、優しくキスを落としていく。どう考えても祐樹さんは痛いのなんて好きじゃないのに。これやった奴まじ殺す。
「祐樹さんは痛いのは嫌だよね、俺はそんなことしないから。ずっと気持ち良いだけだよ」
「ふぉ……ッ、ちゅき、ぁッ、ふッ、ひンッ、……ッ」
「俺とずっとイチャイチャセックスしようね」
「うんッ、ちゅき、ぁッ、かおるくんっ、く、ッちゅき」
「うん、俺も祐樹さん大好きだよ」
行為が終わり、気絶するように眠ってしまった祐樹さんの頬をさらりと撫でる。きっと祐樹さんは起きたら顔を真っ青にして慌てるのだろう。
俺はその姿を想像して、くすりと笑う。
大丈夫だよ、祐樹さん。俺はそんなことで引いたりしない。手放すなんて絶対にない。俺が一生幸せにするから。
そんな想いを込めて、俺は祐樹さんの唇に誓いのキスを落とした。
「何って、ナニ」
僕の部屋のセミダブルベットの上、ギシっという音を立ててユイくんが僕の上に覆い被さる。
「ちょ、待って」
ユイくんは抵抗する僕なんてお構いなしだ。そのまま僕の首筋に頭を埋めると、わんこのようにグリグリと頭を押し付けながら首筋にちゅうっと吸い付く。
「んっ……も、だめだって」
ユイくんの頭を静止するように撫でるけれど、それでも彼は止まってくれない。なおも鼻をすんすんとさせながら僕の首筋に唇を押し当て続ける。その唇は、首から鎖骨、鎖骨から胸元というように段々と下がっていき……もう少しで胸の飾りに到達する、というところで。僕は精一杯彼の頭をずいっ!っと押し退けた。
「うわっ、くそ……何で止めるんですか」
「うぅ……だって……」
「俺に抱かれるのの何が嫌なんです?俺のこと嫌い?」
「っ!そんな訳ない!大好きに決まってる!」
「じゃあなに?何で毎回拒否するんですか。結局俺まだ一回も最後までさせて貰えてないんですけど」
「そそ、それは……その……」
お互いの気持ちを確かめ合ってから約三ヶ月。僕たちはまだ一度もセックス出来ずにいた。その原因は、僕がユイくんを拒否してしまうから。本当は僕だってユイくんとセックスがしたいのだけど、僕はどうしてもその一歩が踏み出せない。なぜならそれは…………僕の体が綺麗じゃないから。
智紀と別れてからの僕は、本当に寂しくて寂しくて。それを埋めてくれるなら、と誰彼構わず付き合った。それがちょっと酷い人であってもだ。その適当さが災いして、僕の体には酷いことをされた跡が残ってしまっている。時間が経っているからかなり癒えてはいるのだけど、それでも「分かる」程度に残っているのだ。尻穴だってガッツリ縦に割れてしまっているし、乳首だって普通の人よりぽってりしている。自分で蒔いた種とはいえ、他の人を思わせるこの体をユイくんに見せるのが怖い。
それに……セックス中の僕はちょっと頭がおかしい。らしい。元々がそういう気質なのか、気持ちがいいとすぐにネジがぶっ飛んでしまうのだ。行為中の自分の動画を後で見た時は、そのあまりの醜さにドン引きした。自分で引くくらいだから、ユイくんはもっと引いてしまうだろう。
そんな訳で、僕はユイくんからのお誘いにのれないままでいるのだが……。
「一体いつまで待てば良いんですか」
「それは……んー……と」
「俺は、今すぐにでも祐樹さんを抱きたい」
「……うん……」
「あと、ちゃんと名前で呼んで欲しい。ずっと言ってますよね?」
「……うん。ごめん、……薫くん」
ユイくんの、ゆいは苗字の由井だったらしい。本名は由井薫くんというそうだ。だけどユイくん呼びに慣れてしまっているからなかなか名前呼びが定着しない。ユイって何だか名前みたいだから、呼びやすくてついついそう呼んでしまうのだ。
グイッと近づいてきたユ……薫くんは、かなり不服そうな顔をしている。バランスの取れた眉毛の中心にはシワがよっているし、口はぎゅっと引き結ばれている。だけどよく見るとその瞳は少し不安そうに揺れていて。理由も聞かされずにセックスを拒否されることへの懸念が見え隠れしている。
「俺、そんなに信用ない?」
「……っ、違うよ、そうじゃなくて」
「確かに俺はクズだし、ノンケだし、遊びまくってたし」
「…………っ」
「その割には、頭が固くてユーモアがなくて、面白いことひとつ言えない。飾りにしては良いとしても、恋人にするには物足りないかもしれない」
「…………」
「でも、俺は祐樹さんが好き。大好き。愛してる。それだけは負けない。だから祐樹さんを抱きたい。祐樹さんはこんな俺じゃ嫌?」
薫くんの長いまつ毛がふるりと揺れる。嫌なわけがない。薫くんにこんな顔をさせて、こんな気持ちにさせて、本当僕って自分ばっかり。ちゃんと伝えなきゃって、気付いたはずなのに。僕は本当にダメダメだ。
「……嫌じゃない。嫌なわけない。薫くんはとっても素敵だよ。僕にはもったいないくらい。だからこそ……僕は僕に自信がない」
「…………」
「……やっと薫くんと両思いになれたから、嫌われたくなくて、嫌われたらどうしようって」
「……うん」
「僕の体は……綺麗じゃないから。僕も薫くんが初めてって訳じゃない。それなりに経験してきた。だけど、その経験には普通じゃないのも含まれてる」
「…………」
「それで薫くんを不快にさせたらって思ったら、その、見せる勇気がなくて。ごめんなさい……」
申し訳なさやら恥ずかしさやら不安やらで、僕の言葉は尻すぼみに消えていく。黙って聞いてくれていた薫くんの顔を見ることができない。
「なんだ、そうだったんですね」
少しホッとしたような、薫くんの言葉が聞こえたと共に、彼は急に僕の顎を掬い上げ、ちゅっと僕の唇にキスの雨を降らせる。
「俺を信じてください。どんな祐樹さんでも愛してますから」
⭐︎ 攻め視点
「ひっ、も、っあ……かおるくっ、ちゅきぃっ!」
「はい。俺もです」
「はひっ、ぁひゅっ……ちゅき、ちゅうもっと~~」
だらしなく舌を垂らしてキスをねだる祐樹さんの口内をじゅるっと吸えば、祐樹さんからはまた嬌声がもれる。祐樹さんはキスハメが好きらしい。飲み込み切れなかった唾液が口の端から溢れ、祐樹さんの顎や胸をてらてらと濡らしていく。
「ふ、ぁっ、はっ、ぁンンン……っちゅき」
「はっ……祐樹さん」
なるほど、これは確かにやばい。祐樹さんはセックスになると理性を失うタイプらしい。普段の謙虚で儚い雰囲気からは想像もつかないほど可愛らしく淫らに乱れる。このギャップは腰にクる。
「祐樹さんは深いのが好きなの?かわいいね」
「ぁひ、ぁっ、奥はやぁのこわぃ~おまんこ壊れりゅ~」
奥をドチュドチュしながら何度出したか分からない祐樹さんの精液を指で掬い、乳首に塗り込む。たまにピンっと弾くようにしてやると、その度にビクンビクンっと体を痙攣させる。
「壊れないから大丈夫。優しくトントンしてるだけ」
「っひぁ……っおまんこきもちぃっ~~ちゅき~」
「うん。気持ちいいね」
本当は優しくトントンなんて生やさしいものじゃない。祐樹さんの薄い腹の奥まで届くほど深く挿入し、激しく挿抜を繰り返している。室内には、ぱんぱんというよりも、どちゅんどちゅんという卑猥な音が鳴り響き、祐樹さんの尻穴の縁からは、ゴムから漏れた俺の精液が泡立っているのが見える。それにしても……。
「こんなことされて嫌だったよね。もう痛くない?」
「ふぅぅっ、ンっ、ンっ、うっん~~っあ」
俺は脇腹、乳首、尻穴の横、至る所に散らばる火傷みたいな跡に、優しくキスを落としていく。どう考えても祐樹さんは痛いのなんて好きじゃないのに。これやった奴まじ殺す。
「祐樹さんは痛いのは嫌だよね、俺はそんなことしないから。ずっと気持ち良いだけだよ」
「ふぉ……ッ、ちゅき、ぁッ、ふッ、ひンッ、……ッ」
「俺とずっとイチャイチャセックスしようね」
「うんッ、ちゅき、ぁッ、かおるくんっ、く、ッちゅき」
「うん、俺も祐樹さん大好きだよ」
行為が終わり、気絶するように眠ってしまった祐樹さんの頬をさらりと撫でる。きっと祐樹さんは起きたら顔を真っ青にして慌てるのだろう。
俺はその姿を想像して、くすりと笑う。
大丈夫だよ、祐樹さん。俺はそんなことで引いたりしない。手放すなんて絶対にない。俺が一生幸せにするから。
そんな想いを込めて、俺は祐樹さんの唇に誓いのキスを落とした。
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