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幼少期⑮
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俺は聴こえてくる馬鹿だの無理だのを全て無視して日本の刀を構えて魔物たちに突撃する。
俺は雷刀を構え、魔力を込めて右に軽く振る。
刃の部分が白く光り、天から数えるのも馬鹿らしくなるくらいの量の雷が降り注ぐ。
それと並行して水魔法ランクCのミストを発動させ、空気中の水分に雷が流れるようにし、一帯と魔物を灰へと変える。
だが、まだ息のある魔物や、立って戦闘態勢を保っている魔物がチラチラといる。
其奴らは全て高ランクの魔物、レート70以上のものばかりだ。
俺は空間魔法ランクAの縮地を使って瞬間に目の前に移動し
右手に持った氷刀の柄を握りしめ
首をスパンと人薙に落とす。
因みにだが、ランクAの縮地は使えるものが少なく、同じAランクの中でもトップクラスで難しい魔法だ。
聞いたことはあるが見たことはない
ほとんどのものがそう言うだろう。
そしてまた、縮地を使い、別の魔物に近寄り、先程と同じように人薙に首を狩り取って行く。
その姿はまさに死神。
魔物の命なんて、あってないような速さで消えて行く。
そんな作業とも言える戦闘を30分ほど行うと、辺りに魔物は殆ど残っていなかった。
勿論、後ろで控えている冒険者達は、ゴブリンやオーガなどのあぶれた魔物の処理で大忙しだが、その何十倍とも言える量をさばいたミナトに、全員呆気にとられていた
それだけの魔物を狩り続ければ勿論返り血も浴びるわけで、黒の服は真っ赤に染まり、血の異臭を放っていた。
俺は浄水で綺麗にしてマップを確認する。
すると、森の奥の方に1つだけ敵反応があった。
俺は自身に無属性Sランク魔法、|聖鎧(せいがい)を発動する。
無属性魔法聖鎧、これは支援魔法師が夢見て練習する魔法であり、おいそれと使える物ではない。
一般的には|軽損鎧(けいそんがい)というCランクの無属性魔法を使うところだ。
俺はそんな高ランク魔法を纏い、全速力で森を駆け抜ける。
通った箇所の草木が風により揺れるくらいのスピードだ。
敵まであと少しという事で、刀を抜き戦闘に備える。
少し開けた場所には、紫色の肌、2本の角、黒い羽を持つ魔族が立っていた。
現在、王国は魔国との正式同盟を結んでおり、互いに危害を加えない、となっているはずだが、その魔王の意見に反対した、反魔王過激派組織により、度々その同盟は破られる。
その都度魔王から賠償の金が送られてくる。
「ギャハハ、人間! 何しに来たなんだ?」
魔族もこちらを認識したのか下に見るような目つきで笑っている。
これは自分が絶対的強者と勘違いでもしているのだろう。
「何って、お前を殺しに来たんだよ」
「ファッ! 何をいうかと思えばそんな戯言とはな、舐められたもん……」
彼は最後の一言を言う前に空間属性ASランク魔法転移で背後に回っていたミナトに首を切り落とされていた。
「これは持ち帰る人用があるな」
俺はアイテムボックスに魔族の首と身体をしまいその場を転移で後にする。
<hr>
ギルドマスターside
<hr>
俺は今あり得ない光景を目にした。
黒いコートとマスクで包まれた彼が剣を振るった途端、数え切れないほどの雷が魔物達を舞い、焼き殺した。
と思えば一瞬にして魔物の前に現れ、人薙で首を切り落として行く。
「マスター、あの魔法は……」
横に控えていた秘書が効いてくる。
「あれは、恐らく空間属性Sランクの縮地だろう。世界に数十人しか使えないと言う……」
数十人は多いと思うだろうが世界には何十億と人が居る。その中での数十人だ。
「縮地……聞いたことはありますが見たのは初めてです。」
「俺は、一度だけ見たことがある。だが……」
「何です?」
「あそこまで連発して使うものは知らない。聞いたことも無い」
「何者ですかね? 彼」
そのまま2人で眺めていた。
世界には強者がいる。
今までの俺の常識は全て崩れ去った。
一瞬で魔物を駆逐し、上位ランクの魔法を連発する。
人知を超えた最強の|御業(みわざ)
俺の目から離れることはなかった
<hr>
俺は刀を鞘に納め、アイテムボックスにしまう。
辺りはまだ明るく、戦闘に催した時間は僅か1時間程度。
だが、戻ってみればまだあぶれた適当戦っている者達がいる。
俺は氷属性Dランク魔法、|氷針(ひょうしん)を放ち、的確に魔物の頭を貫いて行く。
「な、何だ!」
1人の冒険者が声をあげる。
それが派生し、沢山の人々が声を上げて何事かと模索する。
俺は知らないフリをして人蹴りでギルマスのいる外壁の上へと跳ぶ。
「マスター」
「ミ、ミナトか。凄かったな」
「そうか? それよりこれ、早く清算してくれ」
俺はギルドカードをマスターに渡し、床に座る。
「わかった。すぐに清算しよう。」
マスターはギルドカードに魔力を流しモンスター討伐数を確認する。
「な、498だとぉ!」
「うるさいな、そうだ」
マスターは驚いた顔をして、こちらを見ている。
「何だ?」
「このレート80の魔物は何だ?」
「あぁ、多分魔人だ。」
「魔人だと! 倒したのか?」
「だからそこに乗ってるんだろ」
「ま、魔人が……この事は国王に知らせねば」
当然お前も来い、と言われて面倒くさいと思っていた。
国王の謁見という形になるらしく5日後、王都に行かなければならない事になった。
さて、父様達には何で話すべきか……
それに、陛下とも面識があるしな。
どうしたものか……
こっそりと外壁の場所から離れる。
家への帰宅途中、俺はずっとそれしか考えていなかった。
俺は雷刀を構え、魔力を込めて右に軽く振る。
刃の部分が白く光り、天から数えるのも馬鹿らしくなるくらいの量の雷が降り注ぐ。
それと並行して水魔法ランクCのミストを発動させ、空気中の水分に雷が流れるようにし、一帯と魔物を灰へと変える。
だが、まだ息のある魔物や、立って戦闘態勢を保っている魔物がチラチラといる。
其奴らは全て高ランクの魔物、レート70以上のものばかりだ。
俺は空間魔法ランクAの縮地を使って瞬間に目の前に移動し
右手に持った氷刀の柄を握りしめ
首をスパンと人薙に落とす。
因みにだが、ランクAの縮地は使えるものが少なく、同じAランクの中でもトップクラスで難しい魔法だ。
聞いたことはあるが見たことはない
ほとんどのものがそう言うだろう。
そしてまた、縮地を使い、別の魔物に近寄り、先程と同じように人薙に首を狩り取って行く。
その姿はまさに死神。
魔物の命なんて、あってないような速さで消えて行く。
そんな作業とも言える戦闘を30分ほど行うと、辺りに魔物は殆ど残っていなかった。
勿論、後ろで控えている冒険者達は、ゴブリンやオーガなどのあぶれた魔物の処理で大忙しだが、その何十倍とも言える量をさばいたミナトに、全員呆気にとられていた
それだけの魔物を狩り続ければ勿論返り血も浴びるわけで、黒の服は真っ赤に染まり、血の異臭を放っていた。
俺は浄水で綺麗にしてマップを確認する。
すると、森の奥の方に1つだけ敵反応があった。
俺は自身に無属性Sランク魔法、|聖鎧(せいがい)を発動する。
無属性魔法聖鎧、これは支援魔法師が夢見て練習する魔法であり、おいそれと使える物ではない。
一般的には|軽損鎧(けいそんがい)というCランクの無属性魔法を使うところだ。
俺はそんな高ランク魔法を纏い、全速力で森を駆け抜ける。
通った箇所の草木が風により揺れるくらいのスピードだ。
敵まであと少しという事で、刀を抜き戦闘に備える。
少し開けた場所には、紫色の肌、2本の角、黒い羽を持つ魔族が立っていた。
現在、王国は魔国との正式同盟を結んでおり、互いに危害を加えない、となっているはずだが、その魔王の意見に反対した、反魔王過激派組織により、度々その同盟は破られる。
その都度魔王から賠償の金が送られてくる。
「ギャハハ、人間! 何しに来たなんだ?」
魔族もこちらを認識したのか下に見るような目つきで笑っている。
これは自分が絶対的強者と勘違いでもしているのだろう。
「何って、お前を殺しに来たんだよ」
「ファッ! 何をいうかと思えばそんな戯言とはな、舐められたもん……」
彼は最後の一言を言う前に空間属性ASランク魔法転移で背後に回っていたミナトに首を切り落とされていた。
「これは持ち帰る人用があるな」
俺はアイテムボックスに魔族の首と身体をしまいその場を転移で後にする。
<hr>
ギルドマスターside
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俺は今あり得ない光景を目にした。
黒いコートとマスクで包まれた彼が剣を振るった途端、数え切れないほどの雷が魔物達を舞い、焼き殺した。
と思えば一瞬にして魔物の前に現れ、人薙で首を切り落として行く。
「マスター、あの魔法は……」
横に控えていた秘書が効いてくる。
「あれは、恐らく空間属性Sランクの縮地だろう。世界に数十人しか使えないと言う……」
数十人は多いと思うだろうが世界には何十億と人が居る。その中での数十人だ。
「縮地……聞いたことはありますが見たのは初めてです。」
「俺は、一度だけ見たことがある。だが……」
「何です?」
「あそこまで連発して使うものは知らない。聞いたことも無い」
「何者ですかね? 彼」
そのまま2人で眺めていた。
世界には強者がいる。
今までの俺の常識は全て崩れ去った。
一瞬で魔物を駆逐し、上位ランクの魔法を連発する。
人知を超えた最強の|御業(みわざ)
俺の目から離れることはなかった
<hr>
俺は刀を鞘に納め、アイテムボックスにしまう。
辺りはまだ明るく、戦闘に催した時間は僅か1時間程度。
だが、戻ってみればまだあぶれた適当戦っている者達がいる。
俺は氷属性Dランク魔法、|氷針(ひょうしん)を放ち、的確に魔物の頭を貫いて行く。
「な、何だ!」
1人の冒険者が声をあげる。
それが派生し、沢山の人々が声を上げて何事かと模索する。
俺は知らないフリをして人蹴りでギルマスのいる外壁の上へと跳ぶ。
「マスター」
「ミ、ミナトか。凄かったな」
「そうか? それよりこれ、早く清算してくれ」
俺はギルドカードをマスターに渡し、床に座る。
「わかった。すぐに清算しよう。」
マスターはギルドカードに魔力を流しモンスター討伐数を確認する。
「な、498だとぉ!」
「うるさいな、そうだ」
マスターは驚いた顔をして、こちらを見ている。
「何だ?」
「このレート80の魔物は何だ?」
「あぁ、多分魔人だ。」
「魔人だと! 倒したのか?」
「だからそこに乗ってるんだろ」
「ま、魔人が……この事は国王に知らせねば」
当然お前も来い、と言われて面倒くさいと思っていた。
国王の謁見という形になるらしく5日後、王都に行かなければならない事になった。
さて、父様達には何で話すべきか……
それに、陛下とも面識があるしな。
どうしたものか……
こっそりと外壁の場所から離れる。
家への帰宅途中、俺はずっとそれしか考えていなかった。
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