夫夫の過去物語

guju

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夫夫の過去物語

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※これは、「Twitterで10RTで本気のエロい小説を書く」という企画で10RTが来て、何を書こうか迷っていたら仲間から「ぐじゅさんのBL楽しみに待ってる」と言われたので、書いたものです。

俺に、このような趣味はありません。

そして、この作品には生々しい表現が多少含まれています。苦手な方は見るのを控えていただけると幸いです

これらを理解(特に俺にそういう趣味がないということ)した上で、お読み下さい。

あ、あと、初めてのBL系、えっち系なので感想、コメントなどなどしていただけると幸いです

では、本編です! どうぞ!!

<hr>



これは、ある夫夫(ふうふ)の高校生の頃の甘い甘い過去の物語……





キーンコーンカーンコーン

午前の授業が終わり、お昼休みを知らせるチャイムがなる。葵はカバンからお弁当を取り出して1人静かに教室から出る

向かう先は旧体育倉庫

この倉庫は現在使用されていない倉庫で、現在は新しく出来た(と言っても5年ほど前だが)体育倉庫を使っている。

旧体育倉庫には古いマットや机、椅子や元は校長室に置かれていた、少しボロボロのソファが置いてある。

「ろく、はち、さん……」

カチッと音が鳴って、鍵が開く

この鍵は、僕達がここを見つけた時他の誰かに入られないように百均で買ったダイヤル式の物だ

部屋に入ると、体育倉庫の上の方にある小さな窓から光が差し込み、少し明るい。

恐らくカビの匂いなのだろうが、昔ながらの体育倉庫の匂いは決して臭くなく、どこか懐かしさを感じさせる僕の好きな匂いだ。

ソファには大きな布が被せてあり、机や椅子は綺麗に拭かれている。

比較的綺麗好きな僕達がここを見つけた時掃除して、今も保っている

そして、そのソファには1人の男子生徒がスマートフォンを見ている。

その横顔は整っており、僕は見とれてしまう

「遅いよ、葵」

振り返った彼は僕に微笑みながらそう言う

「ごめんね陽、授業が長引いちゃった……」

少しシュンとして見せると、陽は立ち上がり、僕の方に向かって来て、頭にポンと手を置く

優しく撫でてくれる彼の手は男らしく少し固く、そして暖かい

女の様に華奢な僕からすれば、とても羨ましい

だが、陽は僕はこのままが良いそうだ……

この間羨ましいと言ったらそう言われた

「さぁ、ご飯を食べよう」

いつの間にか座っていた彼は僕のことを待っていてくれたのだろう、既に机の上にお弁当を開いている

彼はソファに座っている自身の横をポンポンと軽く叩く

僕はその隣に座り、持ってきたお弁当を広げて食べ始める

静かではあるが、気まずい空気ではなくどこか心地いい空間である

僕はこの時間が大好きだ

「ねぇ、葵の卵焼き美味しそう……」

陽は唐突に僕のお弁当を覗き込みそういう

彼の手が、男なのに少しくびれた僕の胴を横から抱く様にし、肩に顔を乗せているのはいつもの事だ

「陽、いる?」

そう言って卵焼きの入ったお弁当箱を差し出すと彼は首を横に振る

「どうしたの?」

僕は尋ねる

「分かってるでしょ……食べさせて」

「仕方が無いなぁ」

そう言ってお箸で卵焼きを掴んで、彼の口元まで運ぶ

だが、彼の表情はあきらかに不機嫌そうだ

「違うでしょ、口」

その言葉に僕の顔はカァッと紅くなる

「陽……」

「早くしないと食べちゃうよ?」

その言葉にさらに顔を紅く染め、お箸で掴んでいた卵焼きを、半分程まで僕は咥える

すると、肩に乗っていた顔は後ろから僕の口元までに迫ってきて、その卵焼きの半分をパクリと口の中に入れてしまう

僕は咥えていた卵を離し、彼に全て渡す

口を離し数度咀嚼すると、すぐに飲み込み彼はまた僕に迫る

彼の唇が僕の唇にあたる

それだけでは終わらずに彼の舌は僕の口の中に入ってくる。

体育倉庫には僕と陽の甘いキスの音が鳴り響く

「んっあぅぁ……」

僕は堪えきれず少し声を漏らす。陽はキスを辞めて僕の顔をジッと見つめる

「葵、可愛い」

そう言って僕の首元に顔を疼くめる

少しすると、陽は僕の制服のネクタイを緩め、首筋にチュッと3度キスを落とす

僕はこの味わった事のある流れはまずいと思い、陽の胸を推し少し遠ざける

「陽、ここ学校だよ」

「まだ時間あるし、人は誰も来ないよ」

「そういう事じゃなくて!」

「鍵も中から掛けてある」

そう、この場所に居る時にほかの人が入らないように中から南京錠で鍵を閉めている

これは陽の案だが、この徹底ぶりには少し驚いた

「だから……だいじょうぶ」

そう言って僕のネクタイをスルッと外し、ズボンの中に入れていたシャツを出す

「だ、だしょうぶじゃ……」

僕が全部いいおわる前に、陽の口によって阻まれる

また、舌が入ってきて僕は無抵抗に……されるがままになる

陽の手がシャツの中に入ってくる。お腹を撫でるように触られ、その擽ったさから少し声が出る

陽が口を離すと、シャツの中から手を出して、僕のシャツのボタンを1つ……また1つと外していく

「可愛い……」

陽のその言葉に僕はまた顔を紅くする

この時僕は、もう既に学校である事をほとんど忘れている。と言うより、陽によってそんな事はどうでもいいと思わされてしまった……

陽も自分の服を脱ぎ、僕をソファの上に押し倒す

僕は陽に抱きつき、その唇に自分の唇を重ねる

陽曰く僕は、事が進むにつれて積極性が増すらしい

陽とキスをしている間に、いつの間にかズボンのベルトは外され、ホックも外されていた

「ん……触って」

僕がそう言うと、陽は胸や、お腹にキスを落とし、右手で優しく僕の''ソレ''をパンツの上から触った

僕の息遣いが荒くなり、身体が熱くなってくる

「は……るぅ」

僕は陽の名前を呼ぶ。

すると、陽の顔が僕に迫ってきて、唇と唇が重なり会おうとした時……


キーンコーンカーンコーン

昼休みが終わる予鈴が鳴り響いた。

僕はもう引き返せないところまで来ており、それは陽も同様だ

だが、僕はこの私立の高校の特待生枠で入学金、授業料免除で入った為、授業の遅刻なんかで成績を下げられない。

「葵……ごめん」

「陽のバカッ」

僕は軽く陽の胸を叩く

「もう二度と学校でこんな事しない! 」

そう言ってお弁当を片付け始めた僕を、陽は悲しそうな表情で見つめる。

その顔は反則だ……

「陽……学校ではやらないけど、家でなら良いよ……」

そういった直後、自分でも顔が紅く、熱くなるのが分かる。

「うん、そうするね」

ニコッと笑顔になった陽は自分のお弁当を片付けて、二人で校舎へと戻って行った


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みんなの感想(2件)

茉桜
2019.02.06 茉桜

THE BL感がいい笑
読みに来るの遅くなってごめんね🙏
描写が、ちょうどいい長さで想像しやすかったです‼︎素敵な作品をありがとう〜

解除
深百合 亜華羽

普通に好きですこの作品

解除

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