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 滑らかであたたかい唇裏が、痛いほど勃ち上がった雌芯をちゅう、と吸う。優しささえ感じる柔い吸引は、けれど身体の奥底から快感を引きずり出すようだった。

「っあ、ぁー……ッ♡ んっ、ああぁ、あっ♡」

 染み出すように溢れ出して、下腹部に伝搬する甘い痺れ。つんと尖りきった先端に舌が触れて、ざらついた表面でちろちろと刺激されると、全身を支配されたみたいに膝が震えた。

「あ”っ、ぁぁッ♡ っ、あ、……ぁ、な、何か、んんっ」

 爪先がびくりとわななく。指や舌で気持ちのいいことをされる度にうねるような波が生まれて、身体ごと意識を呑み込まれそうになる。
 舌はじわじわと頂から根元へと下りて、尖らせた舌先を包皮との境に差し入れる。そのままぐるりと溝をなぞられて、何が起きているのかわからないまま内腿を痙攣させた。

「や”っ♡ ん、んんッ、ぅあッ♡ は、ぁんッ♡」

 未知の感覚から逃れようと咄嗟に腰でずり上がると、嗜めるように唇全体で粒を吸われる。ゆっくり顔を上げた先輩が、がくがくと身を震わせる私を凪いだ眼差しで見下ろして。

「もうイキそう?」

 言葉とともに濡れ光る突起を指先でくりくり弄られると、星が飛ぶように視界が明滅した。

「わ、わかりませ、ぁっ、んうッ♡ ずっと、へんな感じ、して……ッ♡」
「大丈夫だよ、気持ちいいことしかしないって言ったでしょ。安心してイッていいよ」

 先輩の言う「イク」の意味はわからないけど、このどうしようもない快感の先にあるものを示す言葉だということは理解できる。自分だけが一方的に気持ち良くなっているのがひどく恥ずかしくなって、真っ赤に染まった顔を腕で隠そうとしたのを、やんわり抑えられた。

「駄目だよ、未央が初めてイク顔ちゃんと見せて」

 そう囁かれると抗えなくなって、ぎこちなく腕を下ろす。寝る前に何度も思い浮かべてきた色素の薄い瞳が蕩けきった顔を至近距離から捉えて、心臓が苦しいほど鼓動した。

「ぁ、っ……♡」

 二本の指が、膨らんだ突起を挟み込む。磨き込むように撫でたかと思えば唐突に強いチカラを込められて、喉を震わせた時にはもう「それ」
は末端に触れてた。爪先から頭頂までを一気に貫く、蜜を纏ったような甘い痺れ。

「あ”――――、は、ぁ、ああぁ……ッ♡」

 さっき一瞬押し寄せた波がもう一度、いっそう力を増して戻ってきたみたいだった。全身を呑み込まれて、何の抵抗もできずに背中をしならせる。身体の奥深いところの神経も残さず反応して、内側が何かを求めるようにきつく締まった。

「上手にイけて偉かったね、ここがびくびくして、奥まで欲しがっているのがよくわかったよ」

 先輩の手が下腹部を撫でて、その淡い刺激にすら息を詰まらせながら四肢から力を抜くと、不意に指が下降して、未だびくびくと震える突起に触れた。

「あ”ぁぁッ! そこっ、は、まだ……ッ」
「感覚憶えてる内に、もう一度クリイキしとこうか」
「む、無理です……っ、だって、んっ、さっきイッ……」

 初めて知った鮮烈な感覚が抜けなくて、こめかみを揺さぶる心音も収まらないのに、先輩は裏側から持ち上げるように突起をなぞり上げて、躊躇いなく顔を近付ける。その清潔そうな唇から与えられる怖いほどの性感を知っているのに、身体は縫い止められたように動かなかった。

「や”、めっひ、あ”っ! あぁッ♡」

 ちゅ、と可愛らしい音を立てて雌芯を包み込んだ粘膜が、何の遠慮もなく全体を吸い上げる。尾骨からびりびりと痺れるような暴力的な刺激に濁った悲鳴を上げても解放されず、舌と唇で一方的に快感を注ぎ込まれる。1mmの隙間もなく覆われて、舐め上げられて、くすぐられて、頭がおかしくなりそうだった。

「ぁあ、らめっ♡ ま、またイッちゃうから、ぁ、あ”っ♡」

 唾液をたっぷり垂らされて、凹凸のある舌粘膜でごしごしされると、唐突に目の前がちかちかして全身が痙攣した。脳髄を真っ白に塗り替えるようなそれが二度目の絶頂だと認識する前にまた唇で扱かれて、わけもわからず汗ばんだ喉を反らす。

「あ”ッああ♡ イクっ♡ もうイッてるのに……い”っ、またぁッ♡ あっ、ん”んっ」

 声が止まらない。身体に収まりきらないほど気持ち良いのを与えられて、絶頂から降りられない。まだほとんど触れられていない奥はどんどん濡れそぼって、スカートどころかその下のマットにも染みているかもしれない。

「あ”ぁッ♡ は……ッあ♡ んう、あ、あ”! ひ、もお、らめ……あ、ああぁッ♡」

 何回目なのか数えられない波が来て、半ば溺れているような心地で声を絞る。充血しきった突起から溢れるどろどろの蜜が神経を溶かして、のたうつように背中を震わせた。
 ぴんと張りつめた四肢がくったりと力を失って、糸の切れた人形みたいに横たわったまま荒い息を吐くと、先輩が身体を起こした。ぼやけた視界に映る瞳には、こんな状況なのにどこか慈しむような色を帯びている。

「よく頑張ったね、疲れてない?」
「ぁ……」

 湿り気を帯びた手のひらが腿を撫でる。その微かなぬくもりすら上手く受け止められなくて泥のように重たい身体をこわばらせると、長い指が熱く蕩けた入り口をなぞった。自ら潤んで物欲しげにひくついているそこに指を沈める。

「は、ぁ……ッ、や……♡」
「これだけ濡れてたら大丈夫かな」

 私の意思とは関係なく、勝手に締まってしゃぶりつく内側に、先輩が吐息だけで笑った。ささやかな、けれど隠しきれない獰猛さの滲む息遣い。

 
「――こっちでは何回イケるか楽しみだね」

 
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