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惑星エルリス

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「残念だわ、クロード。貴方は利口だと思って居たのに。王族からの縁談を破談にすると言う意味は分かっているのでしょう?」
つまり家の衰退を指している。

「承知しております王妃様。」

「ならば何故?ルイーザでは不服だったかしら?それとも貴方のせいでオズワルド公爵家が衰退の一途を辿っても良いと言うのですか?」

「王族を馬鹿にするのもいい加減にしろ!!ウィリアムの息子だと多目に見て居れば!!」
この辺が潮時ですかね。

「ウィリアムもナディアも何故落ち着いているの?!愚かな息子を咎める事も出来ないのかしら?」

「父と母を侮辱するのは止めて頂こう。」
それに王様は顔を赤くして怒り出した。

「王族になんと言う口を聞くか!!」
王様が玉座の階段を降り、俺に掴み掛かろうとすると俺の前に六人が一瞬にして現れ俺と王様を遮った。

「お前こそ誰になんと言う口を聞いている!」

「本当に…愚かな王はだから嫌いなのよ!」

「誰に暴言吐いたか分かってないよ、この人達。」

「許しません。」

「はぁ…儂らが来ても分かっとらんぞ?」

「呪いますか?」
帝達が一斉に現れた。

「なっ!…」

「王様!!いけませんわ!!帝様達です!!」
王妃が叫ぶ。

「おや、王妃は幾らかマシな様じゃわい。」
それを聞いた王は顔を真っ青にした。
王族と言えども殆ど会うことは叶わない帝達が勢揃いしているのだから。
帝達は俺に向き合うと跪いた。

「我ら帝、総帝様をお迎えに上がりました。」

「はい、ご苦労さまです。すみませんね、私情で動いて貰ってしまって。」
クロードは一瞬で総帝のローブを羽織った。
焔帝は王を見下ろした。

「この方を総帝様と知っての無礼か?王族如きが軽々しく侮辱していいお方では無いのだぞ?」
王はひぃっと変な悲鳴を上げて尻餅をついた。
王妃様も顔色が悪く、ルイーザだけはキョトンとしていた。
王は跪くと震えながらもクロードに謝罪した。

「総帝様と知らぬとは言え、大変な無礼失礼致しました。」

「ウィリアムもナディアも知っていたのでしょう?」
二人は頷いた。

「総帝様の事は極秘、言える筈無いわね。総帝様、これまでの無礼失礼致しましたわ。縁談の件は無かった事に…」
それに待ったを掛けたのは王女のルイーザだ。

「何故?!何故お父様とお母様が謝るのよ!!私はどんなクロード様でも構わないわ!!」

「ルイーザ、寄せこれ以上恥を晒すな。」

「お母様!!」
王妃も首を横に降った。

「まだ分かりませんの、小娘!!」

「ルナ…」
そこに突然ルナが降臨した。

「小娘ですって!!私を誰だと…」

「お前こそ私を誰だと思っている!!私は水の精霊王、ユトュルナ。クロードは私の主よ。頭が高いわ!」
王と王妃は精霊王様までと呟いた。
ルナの登場に帝達は額に手を当てた。

「貴女にはクロードは手に余るわ。」

「そんなの分からないじゃない!!」
ルイーザの言葉にルナは眉を寄せた。

「王よ、あの娘死ぬぞ?」
土帝が言うと王はルイーザを止めに入った。

「私が精霊王だと知ってもその態度を改めないのね?貴女はクロードに相応しくないわ。私は認めない。」

「貴女に認められなく…」

「ルイーザ!!止めろ!!」

「何故止めるのです!!お父様!!王女の私が侮辱されたのですよ?!」

『クロード、面白そうな事になっているな?』
そこにラウまで現れたものだから今度はクロードが額に手を当てた。

「ラウ…」

『ルナ、何をそんなに怒っている?』

「あら、ラウ。この王族がクロードに暴言を吐いたのよ!!」
ラウはほう?と目を細める。

「ちょっと!ルナ様もラウ様も二人も精霊王が来ちゃったら収拾つかないでしょ!」
風帝が突っ込む。

『ふむ、我は雷の精霊王ラウ。クロードは我の主、主を侮辱されたとなれば我等精霊王は黙っては居れない。』

「その小娘を渡しなさい。それで許してあげるわ。渡さないならそうね…精霊術を使えなくしてやるわ、永久にね。」
精霊術を使えないと言うのは国としては死活問題だ。

「ラウ、ルナもう良いですよ。」

「クロード様…」

「私は貴女を庇っては居ませんよ?総帝への無礼の罪は償って頂きます。闇帝、得意のアレに閉じ込めて置いて下さい。ただし、この前の様に壊さないで下さいね?」

「もう、失敗しません。」
闇帝はルイーザに手を翳すと黒い玉に閉じ込めた。

「では、私達はこれで失礼します。今後オズワルド公爵家に手を出しません様に。私が黙って居ません。」
俺達は王女ルイーザを連れてエデンへ戻った。
勿論、父さんと母さんも連れてきましたよ。

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