44 / 125
惑星エルリス
1-43
しおりを挟む
「残念だわ、クロード。貴方は利口だと思って居たのに。王族からの縁談を破談にすると言う意味は分かっているのでしょう?」
つまり家の衰退を指している。
「承知しております王妃様。」
「ならば何故?ルイーザでは不服だったかしら?それとも貴方のせいでオズワルド公爵家が衰退の一途を辿っても良いと言うのですか?」
「王族を馬鹿にするのもいい加減にしろ!!ウィリアムの息子だと多目に見て居れば!!」
この辺が潮時ですかね。
「ウィリアムもナディアも何故落ち着いているの?!愚かな息子を咎める事も出来ないのかしら?」
「父と母を侮辱するのは止めて頂こう。」
それに王様は顔を赤くして怒り出した。
「王族になんと言う口を聞くか!!」
王様が玉座の階段を降り、俺に掴み掛かろうとすると俺の前に六人が一瞬にして現れ俺と王様を遮った。
「お前こそ誰になんと言う口を聞いている!」
「本当に…愚かな王はだから嫌いなのよ!」
「誰に暴言吐いたか分かってないよ、この人達。」
「許しません。」
「はぁ…儂らが来ても分かっとらんぞ?」
「呪いますか?」
帝達が一斉に現れた。
「なっ!…」
「王様!!いけませんわ!!帝様達です!!」
王妃が叫ぶ。
「おや、王妃は幾らかマシな様じゃわい。」
それを聞いた王は顔を真っ青にした。
王族と言えども殆ど会うことは叶わない帝達が勢揃いしているのだから。
帝達は俺に向き合うと跪いた。
「我ら帝、総帝様をお迎えに上がりました。」
「はい、ご苦労さまです。すみませんね、私情で動いて貰ってしまって。」
クロードは一瞬で総帝のローブを羽織った。
焔帝は王を見下ろした。
「この方を総帝様と知っての無礼か?王族如きが軽々しく侮辱していいお方では無いのだぞ?」
王はひぃっと変な悲鳴を上げて尻餅をついた。
王妃様も顔色が悪く、ルイーザだけはキョトンとしていた。
王は跪くと震えながらもクロードに謝罪した。
「総帝様と知らぬとは言え、大変な無礼失礼致しました。」
「ウィリアムもナディアも知っていたのでしょう?」
二人は頷いた。
「総帝様の事は極秘、言える筈無いわね。総帝様、これまでの無礼失礼致しましたわ。縁談の件は無かった事に…」
それに待ったを掛けたのは王女のルイーザだ。
「何故?!何故お父様とお母様が謝るのよ!!私はどんなクロード様でも構わないわ!!」
「ルイーザ、寄せこれ以上恥を晒すな。」
「お母様!!」
王妃も首を横に降った。
「まだ分かりませんの、小娘!!」
「ルナ…」
そこに突然ルナが降臨した。
「小娘ですって!!私を誰だと…」
「お前こそ私を誰だと思っている!!私は水の精霊王、ユトュルナ。クロードは私の主よ。頭が高いわ!」
王と王妃は精霊王様までと呟いた。
ルナの登場に帝達は額に手を当てた。
「貴女にはクロードは手に余るわ。」
「そんなの分からないじゃない!!」
ルイーザの言葉にルナは眉を寄せた。
「王よ、あの娘死ぬぞ?」
土帝が言うと王はルイーザを止めに入った。
「私が精霊王だと知ってもその態度を改めないのね?貴女はクロードに相応しくないわ。私は認めない。」
「貴女に認められなく…」
「ルイーザ!!止めろ!!」
「何故止めるのです!!お父様!!王女の私が侮辱されたのですよ?!」
『クロード、面白そうな事になっているな?』
そこにラウまで現れたものだから今度はクロードが額に手を当てた。
「ラウ…」
『ルナ、何をそんなに怒っている?』
「あら、ラウ。この王族がクロードに暴言を吐いたのよ!!」
ラウはほう?と目を細める。
「ちょっと!ルナ様もラウ様も二人も精霊王が来ちゃったら収拾つかないでしょ!」
風帝が突っ込む。
『ふむ、我は雷の精霊王ラウ。クロードは我の主、主を侮辱されたとなれば我等精霊王は黙っては居れない。』
「その小娘を渡しなさい。それで許してあげるわ。渡さないならそうね…精霊術を使えなくしてやるわ、永久にね。」
精霊術を使えないと言うのは国としては死活問題だ。
「ラウ、ルナもう良いですよ。」
「クロード様…」
「私は貴女を庇っては居ませんよ?総帝への無礼の罪は償って頂きます。闇帝、得意のアレに閉じ込めて置いて下さい。ただし、この前の様に壊さないで下さいね?」
「もう、失敗しません。」
闇帝はルイーザに手を翳すと黒い玉に閉じ込めた。
「では、私達はこれで失礼します。今後オズワルド公爵家に手を出しません様に。私が黙って居ません。」
俺達は王女ルイーザを連れてエデンへ戻った。
勿論、父さんと母さんも連れてきましたよ。
つまり家の衰退を指している。
「承知しております王妃様。」
「ならば何故?ルイーザでは不服だったかしら?それとも貴方のせいでオズワルド公爵家が衰退の一途を辿っても良いと言うのですか?」
「王族を馬鹿にするのもいい加減にしろ!!ウィリアムの息子だと多目に見て居れば!!」
この辺が潮時ですかね。
「ウィリアムもナディアも何故落ち着いているの?!愚かな息子を咎める事も出来ないのかしら?」
「父と母を侮辱するのは止めて頂こう。」
それに王様は顔を赤くして怒り出した。
「王族になんと言う口を聞くか!!」
王様が玉座の階段を降り、俺に掴み掛かろうとすると俺の前に六人が一瞬にして現れ俺と王様を遮った。
「お前こそ誰になんと言う口を聞いている!」
「本当に…愚かな王はだから嫌いなのよ!」
「誰に暴言吐いたか分かってないよ、この人達。」
「許しません。」
「はぁ…儂らが来ても分かっとらんぞ?」
「呪いますか?」
帝達が一斉に現れた。
「なっ!…」
「王様!!いけませんわ!!帝様達です!!」
王妃が叫ぶ。
「おや、王妃は幾らかマシな様じゃわい。」
それを聞いた王は顔を真っ青にした。
王族と言えども殆ど会うことは叶わない帝達が勢揃いしているのだから。
帝達は俺に向き合うと跪いた。
「我ら帝、総帝様をお迎えに上がりました。」
「はい、ご苦労さまです。すみませんね、私情で動いて貰ってしまって。」
クロードは一瞬で総帝のローブを羽織った。
焔帝は王を見下ろした。
「この方を総帝様と知っての無礼か?王族如きが軽々しく侮辱していいお方では無いのだぞ?」
王はひぃっと変な悲鳴を上げて尻餅をついた。
王妃様も顔色が悪く、ルイーザだけはキョトンとしていた。
王は跪くと震えながらもクロードに謝罪した。
「総帝様と知らぬとは言え、大変な無礼失礼致しました。」
「ウィリアムもナディアも知っていたのでしょう?」
二人は頷いた。
「総帝様の事は極秘、言える筈無いわね。総帝様、これまでの無礼失礼致しましたわ。縁談の件は無かった事に…」
それに待ったを掛けたのは王女のルイーザだ。
「何故?!何故お父様とお母様が謝るのよ!!私はどんなクロード様でも構わないわ!!」
「ルイーザ、寄せこれ以上恥を晒すな。」
「お母様!!」
王妃も首を横に降った。
「まだ分かりませんの、小娘!!」
「ルナ…」
そこに突然ルナが降臨した。
「小娘ですって!!私を誰だと…」
「お前こそ私を誰だと思っている!!私は水の精霊王、ユトュルナ。クロードは私の主よ。頭が高いわ!」
王と王妃は精霊王様までと呟いた。
ルナの登場に帝達は額に手を当てた。
「貴女にはクロードは手に余るわ。」
「そんなの分からないじゃない!!」
ルイーザの言葉にルナは眉を寄せた。
「王よ、あの娘死ぬぞ?」
土帝が言うと王はルイーザを止めに入った。
「私が精霊王だと知ってもその態度を改めないのね?貴女はクロードに相応しくないわ。私は認めない。」
「貴女に認められなく…」
「ルイーザ!!止めろ!!」
「何故止めるのです!!お父様!!王女の私が侮辱されたのですよ?!」
『クロード、面白そうな事になっているな?』
そこにラウまで現れたものだから今度はクロードが額に手を当てた。
「ラウ…」
『ルナ、何をそんなに怒っている?』
「あら、ラウ。この王族がクロードに暴言を吐いたのよ!!」
ラウはほう?と目を細める。
「ちょっと!ルナ様もラウ様も二人も精霊王が来ちゃったら収拾つかないでしょ!」
風帝が突っ込む。
『ふむ、我は雷の精霊王ラウ。クロードは我の主、主を侮辱されたとなれば我等精霊王は黙っては居れない。』
「その小娘を渡しなさい。それで許してあげるわ。渡さないならそうね…精霊術を使えなくしてやるわ、永久にね。」
精霊術を使えないと言うのは国としては死活問題だ。
「ラウ、ルナもう良いですよ。」
「クロード様…」
「私は貴女を庇っては居ませんよ?総帝への無礼の罪は償って頂きます。闇帝、得意のアレに閉じ込めて置いて下さい。ただし、この前の様に壊さないで下さいね?」
「もう、失敗しません。」
闇帝はルイーザに手を翳すと黒い玉に閉じ込めた。
「では、私達はこれで失礼します。今後オズワルド公爵家に手を出しません様に。私が黙って居ません。」
俺達は王女ルイーザを連れてエデンへ戻った。
勿論、父さんと母さんも連れてきましたよ。
0
お気に入りに追加
226
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
夫から国外追放を言い渡されました
杉本凪咲
恋愛
夫は冷淡に私を国外追放に処した。
どうやら、私が使用人をいじめたことが原因らしい。
抵抗虚しく兵士によって連れていかれてしまう私。
そんな私に、被害者である使用人は笑いかけていた……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる