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海の部族
獲物確認!
しおりを挟む一頻り暴れた私は鋏を集めてマジックバックに仕舞った。
鋏は食べれるがその下の本体はとても小さくパチンコ玉はどしか無く食べれないらしい。
「で?」
私はアテネに振り返った。
「で?…とは?」
アテネは首を傾げた。
「その部族は何処に居るの?」
「まさか会うつもりですか?」
「当たり前じゃない!」
「無理ですよ!」
「何で?」
「まぁまぁ、ちょっと落ち着きな。」
言い合う私達を雅臣が諌めた。
「先ずは偵察だ、ダメかそうかはその後の話だ。」
偵察は任せろ。と雅臣はアテネに海の部族の場所を聞いた。
「近くまで行って、後は雅臣に任せるわ。」
「オウ!任せろ!」
雅臣は拳を握った。
私とアテナは森に隠れ、雅臣には気配消去の魔法を一応掛けておいた。
「雅臣大丈夫かな?」
「どうでしょうね?あの部族は何かと警戒心が強い様ですからね。」
雅臣は無事に部落へ潜入していた。
部落は日本で言った所の江戸時代?っと言った所だろうか?
長屋が多く、中央には祭壇と広場があり小高い丘の上には一際大きな長屋が建っていた。
見た所見た目は自分達と然程変わり無い、ただ手には水掻きがあった。
雅臣は大きな長屋を一先ず目指した。
その頃、退屈し始めたサクラは森の散策を始めていた。
ここの森はサクラの村がある森とは全く違って知らない植物だらけだった。
サクラの冒険心を擽ぐらない訳が無い。
「この実は何だろう?」
オレンジのオリーブ程の実を取って見た。
匂いは無い…少し潰してみる。
「!!!!!これ!!!!」
ふおおおおおおおおお!これコンソメじゃん!!大事だからもう一度言うコンソメじゃあああん!!!!
「アテネ!これ何!!」
「何でしょうね?」
シレッと言うアテネに半目になった。
「アテネ森の精霊だよね?」
「そうですよ?」
「何で知らないの?」
「私は長らくあの場に居たので、更に数100年前に起きた地殻変動で特にこの辺りは変わってしまったんです。」
ふむ、未知の食材の宝庫と言う訳ね?
雅臣が戻るまでは探検すっきゃない!
アテネにコンソメの実を集める様に頼んで私は他の木を見回した。
「なんか変な花がある。」
ちょっとウツボカズラに似てる?
膨らんでいる部分を触るとバフッと何かが噴き出した。
「ファ!ふふふふブァックシュウン!!!!」
「サクラ?大丈夫ですか?」
「ズビっ!らいじょぶ。」
胡椒発見!!!!これも是非欲しい!!
私は夢中で森を探検した。
暫く、夢中になっていると雅臣が偵察から帰って来た。
帰って来た雅臣の表情に不安になる、額に汗をかき珍しく息を切らせていた。
どんなに木の上を飛び回ろうとヒョヒョうとしていたのに、何があったのか?
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