元、新妻の王政改革

第1章

自分を見失う

　わたしのやりたいことって何だろうか…

　結婚して夫の実家に引っ越しした白井あやめ（25）

　周りには頼れる人は夫しかいない状況の中で、環境に馴染もうと必死に生活を送っていた。

　自宅の隣の住人には噂話が好きで有名なおばさん「江田さん」がいる。

　近所には若いひとがいなく嫁いできたわたしのことが気になるのか、コソコソと何かを言っているらしい。

　メンタルが弱いわたしは、江田さんがこっちを見るたびに何か言っているのではないかと不安で怖かった。

　夫は「気にしないでいいんだよ、いつものことだから」と笑いながら答えるけど…。

　わたしに関しては仕事を引っ越しするために辞めて新しいこの土地で働く場所を探そうとしていた。

　『働かないで何をしているんだろうね』
　
　こう噂話をされるのが怖かった。

　資格も特に持っていないから、就職は難しくて簡単に受かっていればとっくに働いているし不採用ばかりだから難しい…。

　「何、子供とか作る予定あるの？」

　多少セクハラ？まがいな質問をしてくる面接官もいれば…

　「今までの経験では…」

　未経験でも大丈夫とあったのに結局は経験重視な面接官もいる。

　就職活動も疲れてしまい惨敗続き。

　そして周りの人間関係…

　なるべくはご近所とのお付き合いは挨拶程度には仲良くなりたいと思ったがどうやら厳しいと分かった。

　自分から積極的に関わるタイプでは無いからもういっそのことあまりお付き合いはしないでおこうと思ったある日…。