冴えない冒険者の俺が、異世界転生の得点でついてきたのが、孤独の少女だったんだが

おもちゃの都市 ゆめしあ編

074 アルファの昔やっていた趣味

テーゼ「...アルファ...たしかにお前は勇者に向いていないのかもしれない」

アルファ「やっぱり！やっぱりかぁぁぁ！」

アルファ「あははははははははは！！！」

テーゼ「だがっっっっっ！」

テーゼ「お前は....雄団のメンバーだろ？」

アルファ「雄団のメンバー？」

テーゼ「アルファはしっかりしてるし...みんなを守ってくれるじゃねえかよ！」

テーゼ「...しゃあねぇ」

テーゼ「俺が7個受けてやるよ」

アルファ「テーゼ...」

アルファ「ありが...とう」

ビニル「...熱い友情ですねぇ...素晴らしい！」

ビニル「では次..テーゼさん」　　

ビニル「テーゼさんは昔」

ビニル「...冒険に出たことがありますが...」

ビニル「その時に冒険の仲間がテーゼさん以外全員死んでますよね？」

テーゼ「...そうだな」

テーゼ「だが...それも運命」

テーゼ「受け入れるしかないんだよ」

テーゼ「俺も一度は死にそうになった...」

テーゼ「だがアイツらが命かけて頑張ってくれたことだ」

テーゼ「この命は無駄にしねぇよ」

ビニル「ほおほお...」

ビニル「それでは次」

ビニル「アルファさん！」

アルファ「....はぁはぁ」

ビニル「アルファさん...あなたは昔」　

ビニル「何回か...他の家に入って強...」

アルファ「その話はやめてぇぇぇ！」

ビニル「おっと？」

アルファ「その話だけは...お願い」

アルファ「お願いします...」

ビニル「....」

テーゼ「どうしたんだよ...アルファ」

ビニル「....他の家に入って強盗...ですよね？」

テーゼ「は？」

アルファ「....あ....あぁぁぁ」

テーゼ「何言ってんだよ...アルファが強盗するわけないだろ？」

ビニル「アルファさんは昔、貧乏で....家族が...妹がお腹が減ってたから...ではなく」

ビニル「趣味でやっていたんですよ！」

ビニル「趣味で！」

テーゼ「アルファ....お前本当なのか？」

アルファ「いや...何も聞きたくない」

テーゼ「本当かどうか答えてくれ」

テーゼ「俺は...趣味に関しては」

テーゼ「人それぞれだから...何も言わん」

テーゼ「だから俺を信じて」　

テーゼ「本当か嘘か...だけ答えてくれれば良いんだ」

アルファ「....」

アルファ「本当だよ」

アルファ「本当さ！」

アルファ「けど...ごめんね」

アルファ「失望させたよね」

アルファ「本当にごめんね...」

テーゼ「....失望なんてするかよ」

テーゼ「それはただの過去だろ？」