冴えない冒険者の俺が、異世界転生の得点でついてきたのが、孤独の少女だったんだが

幽霊の都市 エクスロードホテル編

050 勝つ方程式

ペンシルは思いっきり吹っ飛んでしまった

ケンジ「はぁ...はぁ...はぁ」

ペンシル「一体...なにがぁ？」

ケンジ「悪いな」

ケンジ「この石を使わせてもらった...」

ケンジ「いしぃ？....」

ケンジ「そうだ...たまたま外にいる時...拾ってな...」

ケンジ「まさかここで使えるとは....」

ペンシル「貴様....それは許されない行為ですよ..」

ペンシル「..ぐっぅ」

ペンシル「絶対に...許さない」

ケンジ「...俺にはまだ石がたくさん...残ってるぜ..」

ケンジ（あと一個しかねぇが..どうする）

ペンシル「ずるいずるいずるい....」

ペンシル「壺も壊しやがって...」

ペンシル「殺す！」

ケンジ（あーあ...あの顔は殺意に満ちてるぜ....）

ケンジ（クソ....どうしたらいいんだ....石はあと一個しかねぇ....ここから勝つ....方法を....方程式を考えろ....）

ケンジ（...そうだ....あの方法に賭けるしかねぇ....）

ペンシル「何をずぅぅぅっっっと...考えているんだぁぁぁ？」

ペンシル「考える暇なんてねぇぞ！」

ケンジ「考える？....なにを？」

ケンジ「俺は何も考えてねぇぞ？」

ペンシル（...ほんとうか？....でも絶対嘘な気がするが.....）

ペンシル（どっちだ？....あの顔は）

ペンシル（本当か...嘘か....）

ペンシル（けどまぁ...あいつの顔を見ればわかる....あのなにも考えてなさそうな顔は.....なにも考えてない....まさか自分から白状するとは....バカな奴め！）

ケンジ「....なぁペンシル...俺は降参する」

ペンシル「なっ！？」

ペンシル（えっ？なんで？）

ケンジ「....お前には勝てねぇ」

ペンシル「...そうか..自ら降参するか...」

ケンジ「...なんてな」

ペンシル「は？」

ケンジはポケットから石を取る...そしてペンシルに投げる

ペンシル「...石か！...ってあれ..飛んできてな」

ケンジ「ブラフだよ」

ペンシル「なっ...！？」

ケンジ「オーバーロット...！」

ペンシル「ぐぁぁぁあ！」

ペンシルは吹き飛ぶ

ケンジ「最後の石だ...」

ケンジ「壺にあたれ！」

ﾊﾟﾘｨｨｨｨﾝ!

ケンジ「当たった...」

ペンシル「壺が...！」

ペンシル「やばい...壺が二個も..！」

その時

ケンジ「お前の負けだ...」

ケンジ「オーバー....ロットｯｯｯｯｯ！！」

ペンシル「...！？！？！？」

ペンシル「ぐぁぁぁぁぁぁああ！」