よもやまメモ噺

AとB噺

　コピー用紙などのサイズにはA4やB4といったようにA判とB判があるが、これにはどういった違いがあるのだろうか。

　まずA判だが、これはもともとドイツの規格で、19世紀末にノーベル賞を受賞したオストワルド氏が提案したものだ。

　基本面積を1平方メートルとして、縦横の比率を1対√2と規定しているが、この数字には半分に切った時にもとの形と相似形になるというメリットがある。

　対してB判は日本独自の規格で、江戸時代に尾張、紀伊、水戸の御三家が使っていた「美濃判」という紙の寸法が明治に入って標準寸法になり、これが現在のB判のもとになっているのだ。

　そしてA判とB判の規格が決定したのは1929年のことで、JISの前身である日本標準規格でドイツ方式の計算方法が採用された時である。

　では、今回はこの辺で失礼をば。