よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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皇帝と珍味噺

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 権力者にとって、珍味を食卓にのせることはひとつのステータスのようである。

 ヨーロッパにおいて絶対的な力を有していたローマ帝国、歴代皇帝のなかでもグルメで知られていたのがヘリオガバルス帝であった。

 その皇帝の食事について、伝記作者であったランプリディウスが書き残しているのだが、それによれば皇帝の好物はクジャクの舌、キジの脳みそ、ニワトリのトサカのパテ、山ウズラとオウムのタマゴ、ラクダのカカトの肉などで、それらの材料を生き物本来の形をとどめるように調理していなければならなかったという。

 また中国は清朝の皇帝であった乾隆帝は、揚子に行幸した際に猫の腸の煮込み、フナの魚唇と熊の掌の煮込み、鹿の尾の蒸したもの、ラクダのコブを蒸した料理などを食したとのことだ。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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