よもやまメモ噺

お月見噺

　日本には季節感があふれる年中行事がいくつもあるが、その中でも少しずつ気温が下がり始める夜に楽しむのが、初秋に行われるお月見だ。

　お月見は平安時代に中国から伝わった習慣で、「中秋の名月」を祝うことを目的とした行事である。

　”中秋”というのは陰暦の8月15日を指しており、現在でいえば9月中頃を指す。

 「十五夜」ともいわれることから9月15日が十五夜だと思っている人もいるが、今の暦では毎年日付が異なるのだ。

　そしてお月見といえばすすきと団子のお供えがつきものであるが、これにもちゃんと意味がある。

　中秋の名月は収穫祭と結びついており、すすきを稲穂に見立てて作物の豊穣を、そして月と同じ丸い団子を供えることで子孫の健康を祈願するようになったとのことだ。

　では、今回はこの辺で失礼をば。