よもやまメモ噺

だるまと新聞社噺

　だるまの生産量日本一を誇っているのが、群馬県の高崎だ。

　高崎市内にある少林山達磨寺では毎年1月に「七草大祭だるま市」が開催され、多くの人々が高崎だるまを買い求めている。

　そんな高崎だるまの製造は1800年頃から行われていたが、盛んになったのは明治後期から大正初期にかけてのことだったという。

　主な要因はそれまで貴重だった赤の顔料が入手しやすくなったことにあるらしいとのこと。

　もともと赤い顔料の作り方は、わずかに口伝で受け継がれているだけだったのだが、横浜開港によって海外から赤の顔料が大量に輸入されるようになり、比較的簡単に入手できるようになったおかげでだるまの作り手がどんどん増えていったという。

　まただるまは紙だけでできており、だるま作りには古紙が欠かせないのだが、当時群馬県内に新聞社が設立されて古紙が入手しやすくなったことも、盛んになった理由だとのことだ。

　では、今回はこの辺で失礼をば。