よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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きんぴらブーム噺

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 ごぼうを千切りやささがきにして、油で炒めて醤油や砂糖で味付けをした料理といえばきんぴらごぼうだ。

 金平ごぼうとも書くが、この名前には江戸時代の金平ブームが関わっているという。

 そもそも金平とは、江戸時代に人形浄瑠璃で人気があった坂田金平のことで、昔話の金太郎でもお馴染みの坂田金時の息子という設定で登場する架空の人物なのだ。

 この金平が超人的な怪力で化け物退治をしていく物語が当時大人気で、強くて丈夫なものに”金平”の名前を付けるのがブームになったのである。

 例えば丈夫な足袋に「金平足袋」、勇ましい人形は「金平人形」、おてんば娘なら「金平娘」といった具合で、きんぴらごぼうも食べれば金平のように強くなれるということでその名になったとのことだ。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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