よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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揉めないために噺

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 日本初の女帝であり、聖徳太子こと厩戸皇子を摂政に置いて政治を行ったことでも知られているのが推古天皇。

 この推古天皇が皇位を継いだ背景には、揉め事を回避する目的があったという。

 時の崇峻天皇が暗殺されたことにより、次の天皇が群臣会議によって選出されるはこびになったのだが、当時の皇室には厩戸皇子をはじめ、押坂彦人大兄皇子、竹田皇子の3人の後継候補がおり、誰を選んでも一悶着ありそうな気配があった。

 そこで苦肉の策として、この3人よりも年上である推古天皇が前例のない女帝として即位することになったのである。

 加えて敏達天皇の皇后だった彼女は、夫の補佐役として執政経験もあったので、その能力も即位の後押しになったとのことだ。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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