よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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酔っぱらいのひと言から噺

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 水泳、自転車、ランの3つの種目を連続して行うのが、トライアスロンである。

 鉄人レースの別名でも呼ばれるように、1.5キロ泳いだうえで自転車で40キロ走り、最後は10キロをマラソンするという過酷な内容だが、ある酔っぱらいのひと言によって誕生したという逸話があるのだ。

 1977年、ある夜ハワイの海兵隊隊員がお酒を飲んで盛り上がっていたところ、「水泳、マラソン、自転車のうちどの競技が1番ハードか?」という話題になった。

 するとその場にいた司令官のジョン・コリンズが「それなら3つまとめてやってみてはどうか」と言ったのだ。

 当人は軽い冗談で言ったのだが、翌1978年に第1回のレースが行われることになったのである。

 最初の参加者は15人で、そのうちゴールできたのが12人。

 翌年に行われた2回目のレースも参加者は15人だったのだが、第3回のレースでは参加者が100人を超え、10万人もの観客が沿道で声援を送っていたうえに、テレビ中継までされたのだ。

 これによってトライアスロンの存在は全米に知られるようになり、その後世界中に広まっていくことになるのである。

 では、今回はこの辺で失礼をば。

 
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