よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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痔でバックレ噺

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 江戸時代中期、8代将軍吉宗の下で町奉行として行政に携わっていたのが大岡忠相。

 公平な裁判を行っただけでなく、江戸の火災対策や小石川療養所の開設などにも関わったことから名奉行とも称されていた忠相であったが、実は痔を患っていた。

 実際忠相の日記には、「痔血走り、今日まかり出ず在宅」という痛々しい言葉も残されている。

 そんなある日、忠相は自身のライバルであり行事責任者でもある稲生正武に「2日後に迫った公務の行事は痔の出血のために休みたい」と申し入れた。

 だが正武は「行事の直前に行ってもダメ」と突き返したという。

 この対応にムッとした忠相は、正武の言葉に従わずに行事を欠席し、結局行事は延期されたとのことだ。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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