よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

文字の大きさ
上 下
698 / 965

石を投げつける噺

しおりを挟む
 イタリア・ルネッサンスを代表する芸術家のひとりであるミケランジェロ。

 そのミケランジェロの作品のひとつが、イタリア・フィレンツェのアカデミア美術館に展示されているダヴィデ像で、その高さは5メートルもあるという。

 このダヴィデ像は衣服を身につけておらず、左手には布みたいなものを持ち、さらにその布を肩にかけているのだが、この姿はいったい何を表現しているのであろうか。

 そもそも像のモデルとなっているダヴィデは、旧約聖書に登場するイスラエルの王で、ペリシテ軍の巨人ゴリアテと戦い、石を投げつけて額に打撃を与えてその首を切り落としたという。

 ダヴィデ像はゴリアテと戦う直前の姿を表現しており、左手に持っている布のようなものは石を投げつけるためのもので、ちゃんと右手には石も握られているのだ。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
しおりを挟む

処理中です...