よもやまメモ噺

四角いけどリング噺

　プロレスやボクシングなどといった格闘技が行われる舞台といえばリング。

　英語でリングといえば”輪”という意味だが、格闘技が行われるリングは四角い。

　あらためて考えてみると不思議なことだが、これにはイギリスにおけるボクシングの歴史が大きく関わっていた。

　18世紀に活躍し、近代ボクシングの元祖といわれているジェームズ・フィッグ。

　このフィッグが屋外の地面に円を描いて、挑戦者と戦う懸賞試合を行ったのがリングの始まりとされ、やがて観客が見やすいようにと一段高いところに設けられるようになっていった。

　だが高いところに設けられると、選手が落下する危険性が生じるようになる。

　そこで選手が落下しないように周囲にロープを張ろうと考えたのだが、円形だと多くの支柱を立てる必要があるうえに観客からも見えにくくなるということで、四隅だけ支柱を立てれば済む四角い”リング”が誕生したのだ。

　では、今回はこの辺で失礼をば。