よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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香りマニア噺

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 戦国の三英傑のひとりであり、江戸幕府初代将軍としても知られる徳川家康。

 戦国武将として随一の知名度を誇る家康だが、実はある物を収集するマニアでもあったとのこと。

 そのある物とは香木である。

 香木とは、薄片に削ったものを加熱して芳香を楽しむのに用いられる香り高い木のことで、日本では産出されず、東南アジアなどの海外に求める必要があった。

 そのため家康は香木を手に入れるために、東南アジア各国の王に宛てて「品質が中や下の沈香は我が国にも入ってきますが、上等なものはありません。あなたの国の上等な沈香を譲ってください」という内容の手紙を送っているのだ。

 その手紙の甲斐もあり、家康のもとには各国の王からおよそ190キログラムもの香木が送られてきたとのことである。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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