よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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バスティーユ噺

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 フランス革命において、民衆が真っ先に襲撃した場所として知られるバスティーユ牢獄。

 囚われの身となっている仲間を救うために襲撃したとイメージしがちだが、この時投獄されていた囚人はわずか7人で、しかも詐欺師や放蕩が過ぎて捕まった伯爵などといった人で、自由を求めて捕らえられた人物はいなかったのである。

 ではなぜ人々はバスティーユ牢獄を目指したのか。

 それはここに火薬と薬莢が保管されていたからであり、戦うための道具を手に入れるために襲撃したのである。

 バスティーユに押し掛けた民衆は数時間の押し問答の末に、守備兵を降伏させ牢獄を陥落させたのであった。

 ただ、バスティーユ牢獄が圧政の象徴と見られていたのは確かなようで、革命勃発後すぐに解体されて姿を消しているのである。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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