よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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はじまりはハエよけ噺

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 世界三大美人としても知られるエジプトの女王クレオパトラといえば、黒々と引かれたアイラインに、濃いブルーのアイシャドウが特徴的であるが、このメイク法は古代エジプト女性の定番で、壁画などに残る女性はみな同じようなメイクを施しているのだ。

 これは実用的な意味合いを持ったメイクで、当時はまだ衛生状態がよくなく、ハエなどの害虫も多かったので、ハエが顔にとまることもしばしばであった。

 顔を近くを虫がうろつくのはうっとおしいだけでなく、目の周りにハエがたかることでばい菌を移され、最悪の場合失明してしまう可能性もある。

 そこで虫よけのために、孔雀石を砕いたブルーの粉を油で練り香料を溶け込ませたものを目の周りに塗るようになったのが、アイシャドウのはじまりなのだ。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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