よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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手をぎゅっと握る噺

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 赤ちゃんと遊んでいたりする時など、赤ちゃんはすぐ何かを握ろうとすることに気がつくと思う。

 このように赤ちゃんがいつも強い力で手を握っているのは、母親のおなかの中でとっていた姿勢に由来するとのこと。

 赤ちゃんが狭い子宮の中でとっていた姿勢は、医学用語では「屈折」と呼ばれているもので、背中を丸くして、手足を胸のそばへ近づけ、身体を可能な限り丸く縮めるのだ。

 もともと子宮内には指を伸ばしているスペースさえもないので、身を縮めれば自然に手も握ってしまい、必然的に赤ちゃんは産まれるまで指をずっと握ったままになる。

 そして生後もそのクセが残り、赤ちゃんはいつも手を握っているのだ。

 ちなみに、赤ちゃんの握る力は想像以上に強く、ある実験で鉄棒につかまらせてみたところ、数秒間ぶら下がっている赤ちゃんもいたという。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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