よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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メスばかりのホタルイカ噺

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 富山湾の特産品としても知られるホタルイカだが、売られているホタルイカのほぼすべてはメスなのだという。

 なぜメスばかりなのかというと、そこには産卵が大きく関わっているとのこと。

 ホタルイカの交尾は、まだ気温の低い2,3月ごろに住処である400~500メートルの深海で行われる。
 
 そして産卵は交尾から1ヶ月ほどたった4、5月ごろに行われ、その際に沖合の深場から浮上して沿岸に向かって回遊するのだが、この時に沿岸に設置した定置網に入って漁獲されてしまうのだ。

 この沿岸に接近する産卵群はメスだけの群れで、交尾後のオスはメスを追うことなく深海に残って死出の旅に向かうので、売られているホタルイカにオスがいないのである。

 では、今回はこの辺で失礼をば。

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