よもやまメモ噺

弟たちのおかげ噺

 「ひまわり」などで知られるゴッホの絵は、生前ほとんど評価されず、死後になってから評価されるようになったのだが、それは弟たちの存在が大きく影響していたのだ。

　ゴッホの弟であったテオは画商を営んでおり、困窮する兄をずっと支え続けていた。

　そしてゴッホの死後、テオは兄の個展を開くために動いていたが、兄を追うように半年後に亡くなってしまう。

　ゴッホを世に出すというテオの仕事は、彼の妻であるヨハンナによって引き継がれ、努力の末にゴッホの死から15年経った1905年にアムステルダムで最初の回顧展が開かれたのだ。

　この時、従来の印象派の枠を破る、後期印象派の代表という評価を得るなど、ようやく時代がゴッホの表現に追いついたのである。

　そしてヨハンナの仕事は息子のウィレムに引き継がれ、ゴッホの作品は広く世間に知られるようになっていったのだ。

　では、今回はこの辺で失礼をば。