549 / 965
へなちょこ噺
しおりを挟む
1人前でない人や臆病な人、または未熟な者や取るに足らない者を意味する言葉として、へなちょこというものがあるが、この言葉の誕生にはある新聞記者が関わっているという。
時は明治、新聞記者の野崎左文が神田明神内の料亭「開花楼」で宴会を開いた際、店側が用意した盃は外側に鬼、内側にお多福の顔が描かれた楽焼風だった。
野崎たちは面白い盃だと早速女中に酒を注いでもらったところ、ジュウジュウと音がしたかと思うと、続いてブクブクと泡が立ち、酒が盃に吸い込まれてしまい「こいつは見かけによらない劣等品だ。埴製の猪口だからだろう」と出席者が言ったという。
埴とは瓦や陶器の原料になる粘土を多く含んだ黒い土のことで、この出来事以来、へなちょこは悪口・軽口として花柳界から世間に広まっていったとのこと。
では、今回はこの辺で失礼をば。
時は明治、新聞記者の野崎左文が神田明神内の料亭「開花楼」で宴会を開いた際、店側が用意した盃は外側に鬼、内側にお多福の顔が描かれた楽焼風だった。
野崎たちは面白い盃だと早速女中に酒を注いでもらったところ、ジュウジュウと音がしたかと思うと、続いてブクブクと泡が立ち、酒が盃に吸い込まれてしまい「こいつは見かけによらない劣等品だ。埴製の猪口だからだろう」と出席者が言ったという。
埴とは瓦や陶器の原料になる粘土を多く含んだ黒い土のことで、この出来事以来、へなちょこは悪口・軽口として花柳界から世間に広まっていったとのこと。
では、今回はこの辺で失礼をば。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる