よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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チューリップバブル噺

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 モノの値段というものは需要と供給によって決まる。

 みんなが欲しがると値段が上がり、欲しがらないと下がっていく。

 さらにそこへ投機目的の人が絡んでくると値段は天井知らずに高騰することになるのだが、チューリップの球根も恐ろしく値段が上がったことがあったのだ。

 17世紀のオランダでは、中近東からもたらされたチューリップの人気が高まり、高価なものでは球根1個で一般市民の年収の10倍もの値段がつけられるようになったという。

 そして家一軒と同等の価値にまで高まり、たった1個の球根を手に入れるために、家まで売り払ってしまういたとのこと。

 当時のオランダは海洋貿易に成功し、世界有数の経済大国になっていたため、余ったお金で人々は球根を買い求めたのだ。

 しかし、バブルはいずれはじけるもの。

 あまりにも値段が高騰した結果、多くの人々は球根が買えなくなってしまい、需要が一気に下落したのだ。

 当然ながら球根の価格は大暴落し、多くの人々が財産を失ったうえに、オランダの経済力も大きく落ちることになったのである。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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