よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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元は縄噺

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 多くの人が、運命の赤い糸というのを聞いたことがあると思う。

 この運命の赤い糸、原形となったとされる話は、昔の中国で書かれた「太平広記」に登場する。

 青年が縁談相手と会うために出かけていくと、途中である老人に出会う。

 老人はその縁談はうまくいかないと告げ、結ばれるべき相手とは「赤い縄で足と足とが結ばれている」と言って、青年と赤い縄が結ばれているという貧しい幼女を紹介した。

 すると怒った青年は幼女を殺すように命じ、殺害には失敗するが幼女の額に傷をつけてしまう。

 数年後、青年は上司の娘を紹介され結婚をすることになったが、その娘の額にはあの時の傷がついていたとのことである。

 この話が日本に入ってきて、縄が糸になり、約束を結ぶ時に使う小指を結ぶと変化したらしいとのことだ。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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