よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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名残の赤門噺

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「赤門」と聞けば、多くの人が東大を思い浮かべるだろう。

 東大本郷キャンパスの一角にある荘重な門で、この門が朱塗りであることからそう呼ばれているのだが、なぜこのような門があるのだろうか。

 この門が作られたのは東大ができる遥か昔の江戸時代のことで、作らせたのは加賀100万石でも知られる前田家だ。

 徳川11代将軍家斉の治世、将軍の娘である溶姫が前田家に嫁ぐことになったのだが、将軍のお姫様を迎えることになった前田家は豪華な奥方御殿を造営することになり、その門として赤門が作られたのである。

 東大の本郷キャンパスはこの前田家の江戸屋敷があったところに位置しており、大学建設にあたって江戸屋敷の名残として、この赤門だけが残されることになったという。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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