よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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翼に込めて噺

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 飛行機の燃料タンクはどこにあるのかといえば、答えは翼の中である。

 燃料の重みに翼は耐えられるのかと不安を覚える人もいるかもしれないが、実はその重みを利用して飛行機は機体の強度を保っているのだ。

 飛行中、主翼と胴体には正反対の力が働いており、主翼が上向きの揚力をつくりだす一方、胴体は重力によって下方へ引っ張られているため、主翼は大きく上方に反り返ることになる。

 この状態が強く続くと、翼の付け根部分に相反する強い力が働き、そこから分解する恐れもあるので、翼の中に燃料タンクを入れて重しにしているとのこと。

 そのため主翼内の燃料タンクには使用順が決められており、まず胴体下の中央翼に内蔵されたセンタータンクから消費し、次に主翼の付け根に近い位置の燃料タンクといった順に使用するという。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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