よもやまメモ噺

残る飛行機雲噺

　飛行機雲のなかには、比較的長い時間雲が残っていることもあるが、これにはちゃんと理由がある。

　まず飛行機雲ができる条件は、飛行機が高度6000メートル以上の上空を飛んでいることと、そのあたりの空気が十分に湿っていることの2つである。

　基本的に雲は、空気中の水蒸気が冷やされて水や氷に戻ろうとし、大気のチリなどにくっついて氷結してできるのだが、同様に飛行機雲も、エンジンから吐き出されたガス中の水蒸気が細かい燃えカスを中心にして氷結したものだ。

　排ガスの水蒸気が十分に冷えるにはマイナス30度以下の低温が必要なのだが、その気温になるのが高度6000メートル以上を超えたあたりからなので、高度6000～7000メートル上空の湿度が高い時に飛行していると、排ガスでできた氷結が水蒸気に戻りにくくなっているので、飛行機雲が長い時間残るのである。

　　では、今回はこの辺で失礼をば。