よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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白と黒噺

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 純白のウエディングドレスというように、ウエディングドレスといえば白が定番だが、これのきっかけとされているのがヴィクトリア女王の結婚式である。

 1840年、イギリスのヴィクトリア女王がいとこのアルバート公と結婚式を挙げた際、女王が身にまとったのが白サテンのドレスとレースのベールだった。

 それまで婚礼衣装には決まった色というものはなかったのだが、子宝に恵まれて理想の家庭を築いた女王にあやかろうと、上・中流階級の女性たちはこぞって女王の真似をして白いウエディングを着るようになり、それが今日まで続いているのである。

 なお、理想の家庭を築いていたヴィクトリア女王であったが、40代の若さで最愛の夫が病死すると失意のどんぞこにたたき落とされ、公務をとらずに宮廷に閉じこもってしまった。

 その後なんとか公の場に復帰した女王であったが、亡くなるまで黒の喪服で過ごしていたという。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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