よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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モモンガ専用噺

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 自動車専用、歩行者専用など、世の中には様々な専用道路が存在しているが、なかにはモモンガ専用道路というものもあるのだ。

 この専用道路は、北海道東部を走っている帯広・広尾自動車道に存在している。

 モモンガは前脚と後脚の間にある飛膜を使って木から木へと滑空する生き物で、帯広市周辺にも多く生息しているのだが、帯広・広尾自動車ができたことでその生息域が分断されてしまったのだ。

 事態を憂慮した北海道開発局は、2002年にモモンガが自由に移動できるよう専用道路を建設した。

 モモンガ専用道路にはいくつかの種類があるのだが、1番利用されているのだが道路の両脇に立つ高さ16メートルの横断支柱で、モモンガが空中移動できるようになっている。

 さらに滑空が苦手なモモンガ用に、歩いて渡れるよう、道路下に設けたトンネル内に丸太を設置したタイプもあるのだ。

 これらの道路は、最初のうちは警戒されてあまり利用されていなかったらしいが、年を経るにつれて、徐々に利用するモモンガの数は増加しているとのこと。
 
 では、今回はこの辺で失礼をば。
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