よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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ライオンゴロシ噺

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 ライオンゴロシという名前を聞いて、すぐにその姿をイメージできる人はあまりいないと思う。

 これは南アフリカに生育している植物の名前で、ライオンを殺してしまうほどの力を持っていることからその名前がつけられている。

 それを聞くと、巨大な食虫植物のようなものをイメージしてしまうかもしれないが、強力な威力を有しているのは10㎝程度の小さな果実だ。

 この果実には硬くて鋭いトゲが生えているのだが、このトゲがライオンに致命傷を与えるのである。

 ライオンが地面に落ちている実の上を歩くと、硬いトゲが足に刺さるのだが、ライオンゴロシのトゲは逆棘なので、足を地面にこすってとろうとすると、さらに深く入り込んでいく。

 それを口で抜こうとすると、今度は口の中や唇に刺さってしまい、それによって口に傷ができれば、粘膜が化膿して食べ物が食べられなくなり、やがて餓死してしまうという。

 小さいからといって、侮ってはいけないということだ。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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