よもやまメモ噺

ものは言いよう書きよう噺

　世の中には様々な単位が存在しているが、この単位を色々と変えるだけで数字の印象はけっこう変わるものである。

　例えば「ゴールまであと1000メートル」といわれるのと、「ゴールは1キロメートル先」といわれるのでは、なんとなく後者の方が遠そうだなって印象を受ける人が多いと思う。

　また「都心から70分」という表記と、「都心から1時間10分」だと、前者の方が近そうに感じると思う。

　どちらも値は同じなのだが、下の単位で表すことで近そうに思わせる単位のトリックなのだ。

　さらにこれをもう少し応用したものが、その昔ある家電量販店で用いられた。

　それは「100人に1人はタダになる」というキャンペーンだ。

　パソコンを買おうが冷蔵庫を買おうが、抽選に当たれば購入金額がタダになる。

　しかも100人に1人だとそれなりに当たりそうな確率なので、お客からしたらかなりお得なキャンペーンに思えるだろう。

　しかしこれを店の立場からみると、1％割引をしているようなもの。

　無論お客の購入金額によって多少の差異はあるが、全体でみればその程度のものなのだ。

　このように、見せ方を変えることで数字の印象は色々と変わるのである。

　では、今回はこの辺で失礼をば。